風俗嬢を辞めてから精神科に世話になってしまった少し変わった話
私は風俗嬢として、病んだことはなかった。
しかし、風俗嬢を辞めた今、精神科に通っている。
風俗業界を卒業して、早くも1年半が経った。
風俗を辞めた理由は、たくさんあった。
親にバレたこと。彼氏ができたこと。お昼の仕事をしてみたかったこと。風俗での目標を、もう見つけれなくなってしまったこと…。
もっと他にも要因はあっただろうけど、一度にたくさんの理由が重なり、業界引退を考えることになった。
私は、業界を辞めて10日ほどで、幸いにも昼の仕事に就くことができた。
大学在籍中、就職活動をしておらず、大学卒業後も風俗で働いていたため、社会に出るのはこれが初めてだった。
医療関係の事務や、受付の仕事。
そこで働く人たちは、歳が近い人も多く、覚えることは山ほどあったが、みんな優しくしてくれて、ずっと風俗でしか働いていなかった自分でも、こんな風に仕事ができるんだと、嬉しい気持ちが込み上げてきたことは覚えている。
ただ、そこまで興味のない業種だったので、必要最低限にしか頑張ることができなかった。
そういう働き方をしていたため、真面目に働けと先輩に怒られ、言い返してしまい喧嘩になったこともあったけど、そんなやりとりも、社会に出ている雰囲気を味わえているんだと思えて、それさえも楽しく感じていた。
しかし、なんの前ぶりも無く、不安が度々訪れるようになった。
’‘みんなができていることが、できない。’‘
何度言われても、同じところでミスをしてしまう。
先輩から注意を受けるたび、自分の自信を失った。
頭では分かっているのに、できていない。
その状況が、自分には辛かった。
風俗で働いていたときは、こんなことなかったのに…。なんて比べてはいけないことを分かっていながら、自分はこんなはずじゃないと責めてしまっていた。
先輩のフォローもあり、なんとか成り立ってはいたものの、1年半が経った頃、上の人とのいざこざもあり、とうとうクビを切られてしまった。
もうちょっと頑張りたかった気持ちもあったけど、私自身も中途半端に働いている部分もあっただろうから、クビになってちょうどよかったのかなとも思ってしまった。
ニートになり、他の会社で働く気力が湧くこともなかった。
毎日、家に引きこもる生活。
趣味もなければ、何に興味も沸かない。
唯一、興味を持って努力をすることのできた風俗に戻る気力すらなくなってしまっていた。
あぁ、もう何にも頑張ることができないんだ。そう思えば思うほど、どんどん気分は沈んでいった。
寝ることしかない。そうなって、私は過眠症になった。
前の日に、夜23時に寝ていても15時頃までベットからでることができない。ごはんも食べる気力すら起きない。お腹が減る感覚もない。
洗濯、掃除、買い物…いろいろしないといけないことはあるのに、できない。
そんな自分を、また責めるし、嫌いになっていく。
ある日、急に不安が押し寄せて、布団に潜り込んだまま、泣き叫んでしまった。過呼吸というものを生まれて初めて経験した。
正直、何に不安を抱いているのか、聞かれても、分からないから答えることができない。
そんな日が、少し続いてしまったので、もっとひどくなったらどうしようと、さらに不安になってしまいそうだったので、メンタルクリニックというものに足を運んでみた。
あらかじめ、口コミでその病院のことを調べていたのだが、自分には合わなかった。
先生が精神病を患っており、ほとんど何を言っているか分からず、会話のキャッチボールもままならなかった。
‘’何もできない、していない時間がしんどくて…‘’
そう先生に告げたら、‘’じゃあ働けば治るね‘’そう言われ、帰されてしまった。
一応、安定剤と睡眠導入剤を処方してもらい、それを飲んで日々過ごしています。
今はこうやってブログを書いたり、やることは少し見つけれたものの、不安になることはあるし、正直、効いているのかは分からない。
風俗で働いていたときに、周りの友達や人々に、‘’風俗の仕事って病むでしょ。精神衛生上良くないよね。‘’
そう言われることが、何度かあった。
実際に、働いていて‘’私は何をやっているんだろう‘’とか涙を流すこともあったし、悩んで、気分が落ちることはあった。
でも、ここ最近みたいになるまで、落ちることはなかったから、風俗で働いていなくとも‘’ここまで病んでしまうことってあるんだなぁ‘’と自分で驚いてしまっている。
…
でも、結局のところ。
私はきっと、精神病でもなんでもないのかもしれない。
やりたいことが見つかっていないだけの人なのかもしれない。
もっとしんどい人は、たくさんいるだろうし、先生が言う通り‘’働けば治る‘’のかもしれない。
もうどっちか、なんなんだか分からないけど、私の今の現状と記録を残しておきます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?