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ネコマップ、イヌマップ、ヒトマップ。

ウォーキングor散歩に行く際に、定番のコースと時折のアレンジコースとあるのだが、日ごとに、ここではこんなネコに会える確率が高い、あそこにはこんなイヌがいる、あの辺りでは○○さんに会う可能性が高い等、自分なりの地図ができてくる。
それは、実際の紙の地図や電子地図に書き記すわけではなく、自分の頭の中にあるわけだが、どんどん新しい情報が更新されて、なかなかこれが楽しい。

冬の間は、あまり外で見かけなかったネコさんたちも、気候のよい時季になると、出会う機会が多くなり、それだけでウキウキ。

一回で三匹ぐらいに出会えたら

その日は嬉しいネコ日和

特に懐いているなどの接点はなくとも、顔なじみになったコ(あくまでも、わたしにとってはで、相手のネコさんがわたしを覚えているかは疑問なのだが)などには、声には出さないものの、ついつい、別れ際にはバイバイと手を振ったりしてしまう。

ネコ記録・イヌ記録をしていると、ああ、このお宅は多頭飼いなんだなぁ、というようなことも見えてくる。

たとえば、ネコのトラちゃんのところには、他に、サビちゃん二匹にクロちゃん、さらにハチワレちゃんも見かけ(全部一緒に見たわけではないが)、黒いワンコさんもいる。
サビちゃん二匹は、実は同一のコかと思っていたものの、今、通りで見たばかりと思ったら、門の中にもいて、よくよく見たら顔の模様が異なるので別々のサビネコだと発覚した。
そう言えば、最初に会ったサビちゃんはひどく臆病な雰囲気なのだが、別の時に通りで会ったコは反対に人懐こくて、最初からわたしの後について来た。その違いは、ネコの気分の問題?と思いこんでいたが、性格が真逆の二匹のネコだったのだ。

家の中から時々ニャルソック(ネコによる窓際警備・観察)しているダークグレーのシマシマちゃんのところも、そっくりなコが二匹。風貌は似ているが、色違いの首輪をしている。
ある日は、その窓辺にクロちゃんも現れて、少なくとも三匹いることが分かる。

時々、道で会う薄茶のコはやはり用心深く、人を見ると素早く逃げるが、たいてい50メートル範囲の場所に出現する。顔付きから、ソトネコさんか?と検討をつけているが、耳の端がカットされているようだと教えていただき、それは地域ネコが手術を受けた目印ではないかと。
そこで、検索してみたら、イタリアでもTNR(Trap・Neuter・Return(トラップ・ニューター・リターン)の略)活動がされている中で、手術を受けたネコの耳の端をカットして目印とし、再度、捕獲され、麻酔下に置かれることを避けるようにしているそうだ。

ご近所さんのお宅にはブリッダという名前のワンコさんがいて、前にいたおばあちゃんワンコが亡くなった後、ドッグシェルターから引き取ったとのこと。
ブリッダは数年いるが、おそらく、家族以外の誰にでも吠えるので、存在感はあらわ。
先代のおばあちゃんワンコは、一度も吠えたところを耳にすることはなかった。
ところが、ある時、話の中で「うちのネコが……」とネコの話題があがることもあった。
え、ネコも飼っていたの?と思ったが、完全なイエネコというよりは、手術を受けさせて、家に来たら餌はやるけれど、基本的には自由行動なイエソトネコなのかもしれない。たまに、そのお宅の敷地内で日向ぼっこをしているグレーのネコを見かけるが、そのコのことかと思っている。
(ブリッダのようにいつもいるわけではなく、正式に「このコがうちの○○よ」と紹介されたわけでもないので、状況から想像しているのだが)

ゴールデン・レトリバーのステッラは、道で遊んでいる時には上機嫌で無邪気。
一方、たまに、アパルタメントの外側通路にいる時は、あまり機嫌がよろしくないよう。たいてい、吠える声でそこにいることに気付くのだが、まるで別のワンコみたい。
「門、開けて!遊びに行きたいよー!」って言っているのかな?

同じ通りに住んでいるとはいえ、ネコ同様に、寒い時季には通りで姿をほとんど見かけなかったニコさん。
この頃は、しばしば声をかけられたり、反対にこちらが先に彼女を見つけて挨拶したり。
数日前には、青と緑の模様が紫陽花を思わせるような色合いのワンピースを着て、自宅周辺の草を取っている様子が目に入った。わたしが通ることに気が付いていないその背に向かって、「ブォナセーラ(Buonasera)!(こんばんは)」と声をかけて通り過ぎると、少しして、「あぁ、あなた、わたしに挨拶したの?」と確認される。

近所の友人とは、彼のアパルタメントのすぐ近くでは顔を合わせないけれど、そこから少し先の教会の辺りでばったり会う確率が高い。
たいてい、別のアパルタメントに住む(彼の)両親のための、もしくは、自分自身の買い物前後のことが多い。
この人のカラーは、オレンジか黄色、次いで白。
と言っても、それはオフモードの時で、出勤時はグレーXライトブルーのイメージ。でも、後者はホントの好みではないのではないかと察する。
他国の人のイメージするイタリア人の典型とは異なり、物静かで柔和なタイプ。一休さんのようなお坊さんを思わせる。あくまでもお坊さんの雰囲気で、神父さんとは違う。
そして、さりげなく、いつも親切な人。
それは、同性に対してもそうなのだから、下心のない人の良さを感じ取れる。
だからこそ、日本の友人に「誰か素敵な人いませんか?」と言われた時、紹介したい人のひとりとして、すぐに思い浮かんだのだ。でも、その提案を持ちかけたら、じっくり考えた結果として、「(知り合っていない段階での)遠距離や、興味関心が一致していないところで、深い人間関係を築くのは難しいと思う」と、はっきり断られた。
なるほど、「女性を紹介する」と言われても、簡単にほいほい話に乗らないところが、誠実な点なのか。

「車で送って欲しくないよね?」
「うん、歩くためにここにいるから」

先日は、その辺りを車で通りかかった際にわたしを見つけ、「家まで送ろうか?」と言ってくれたが、「歩くのが目的だから」と申し出を辞退したのを覚えているのだろう。

引き続き、わたしの個人的エリアマップは更新中。

車の上がお好みなのは、万国共通?


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