見出し画像

ずっと独身でいるつもり?を観た感想

気になっていた作品を産休に入ってから見始めた。邦画はあまり見ないんだけど、これは世代的に気になっていたので見ました。

田中みな実が主人公で、結婚するはずだった彼氏に逃げられた未婚の女、子育てに非協力的な夫と結婚している女、港区パパ活女子、4タイプの女性が出てくるオムニバス形式映画でした。「結婚=女の幸せ」というステレオタイプに縛られて、うんざりしている30代女子にはぐさぐさと刺さるようです。この作品を未婚のときに見たらもっと面白いと感じられたのかもしれませんが、私はそうでもなかったです。アベマのドラマの「30までにとうるさくて」のがリアリティがあり面白かったです。

以下ネタバレです。

出てくる男性陣がどれもクズであきれました。とくに田中みな実の相手役。カレーをスパイスからつくるのはいいと思いますが、両親との顔合わせの際「結婚したら、仕事辞めるよね?」っていう決めつけ。彼氏の両親も彼女の仕事への理解がゼロです。また、田中みな実がブライダルチェックを一緒にいこうと誘いますが「俺怖いからいきたくない、ひとりで行ってきて」と彼女だけに行かせようとします。絶対こんな人と一緒になったら幸せになれなそうですね。もう一人のクズ男は、既婚女子の夫。イクメン気取りで育児を手伝っているつもり。おむつ替えや子守など嫌な事は妻まかせ。仕事を盾にして逃げまくっています。妻が同窓会に行きたいから子守を頼んでいたのに、突然の仕事で子守を断り、妻は赤ちゃんと一緒に同窓会へ。土日に子供を面倒見てほしいと妻が夫に頼んだ時の「嫌そうな顔」といったら最悪です。

「結婚=幸せを否定する」のがこの映画の趣旨だったのかなと思います。私はずっと結婚したかったタイプなので、この映画を観て「ずっと独身でいることも幸せ」とは思えませんでした。

一般的に、結婚ラッシュは25歳、27歳あたりにくるといいます。私は偶然か必然か、27歳結婚しました。自分が小学校時代から考えていた人生計画では、25歳で結婚でしたので、予定していたのは結婚は25歳なので2年遅れてしまいました。結婚は、すべてはタイミングと運だと思いました。わたしは母親が離婚している関係もあり、結婚願望は強かったので30歳までには結婚したいとずっと考えていました。結婚したいと思える人に出会えるまで自分が思っていたよりずいぶん時間がかかったし、昔は自分が信じた人に裏切られることもありました。恋愛はいくらでもできるけれど、結婚をするほど信頼できる人っていうのはなかなか少ないです。学生時代の恋人とずっと続いて、すんなり25歳くらいで結婚する人たちが羨ましかったときもありました。

日本って、「30歳までに結婚」という世間からの無言の圧力を女子はずっと感じながら生きてますよね。30なんてただの数字だし、20代で結婚したとしても、人によっては離婚したり、死別したり…といろんな曲がり角があるでしょう。この作品は、日本女性が感じている結婚の圧力をいい感じに表現できていると思いました。個人的には、結婚はいいものだと思いますが、「結婚未婚にとらわれない多様性がもっと認められる世の中」になれば変なプレッシャーを感じずに、女性が生き生きと過ごせる気がします。

この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?