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#モモコのゴールデン街日誌
寂しさを癒す旅 : 今日はGUCCIをブっ壊したっすね
朝の4時半。26歳だと言うモンゴル人のお兄さんが入って来た。背は小さいが筋肉質でガタイが良い。服装から、肉体労働者だとすぐに分かった。
仕事が深夜に終わり、始発を待つため、ふらりと入って来たと言う。なんの仕事か聞いてみた。
「カイタイっすね」
「カイタイ?」
「そうっす。店舗を壊してスケルトンの状態にするんっす」
解体業の会社に5年ほど勤めていると言う彼は、訛りもなく自然な日本語で話しやすかっ
モモコのゴールデン街日誌 「身に沁む」〜南米の黒縁メガネくん
店を開けたらすぐ、コロンビアから来たという若い男がひとりで入ってきた。28歳だという。
「イイデスカ?」
黒縁のメガネをかけており、大きな目が余計におおきく見えた。カールした髪も、上下で揃えたアディダスのスウェットも真っ黒だ。
入ってきてから、日本語しか話さない。しかし、ものすごくヘタだった。携帯の画面でグーグル翻訳を見ながら
「ビールイチ」
「クダサイ」
というので、
「そういう時は
モモコのゴールデン街日誌「秋惜しむ」
常連だった男性客が、ぱったり来なくなった。
彼女ができたからだ。
20代後半の青年 Dくんは、わたしの最初の常連客だった。
コロナ禍のまっ最中、わたしがカウンターに入った最初の土曜日に、たまたま入ってきた。
いつも店を開けてすぐの早い時間に来て、ハイボールを1杯飲んでさっと出ていく。ときどき話しが盛り上がれば2杯目、3杯目と飲む。
ちょっと緊張気味の一見の客を、和ませてくれることもあり、
モモコのゴールデン街日誌 「虹」
サントリーのウイスキー『角』が手に入らなくなるというウワサを先月くらいに聞いた。
店を閉めたあと、朝ごはんのオムライスを食べに行くG1通りの「ヒロシの店」のヒロシくんが教えてくれた。
その理由は、韓国アイドルグループのBTSのメンバーが、とあるインタビュー記事で、
「ボクが家呑みするときはいつも『角』のハイボール」
とかなんとか言ったらしく、それを聞いた海外のファンは、日本に来るとドン・キ
モモコのゴールデン街日誌 「豆」2023年5月4日
先週のソワレに、ひとり客の中年男が入ってきた。それだけでは珍しくないのだが、日本語に少し訛りがあるので聞いてみると台湾人だそうだ。日本統治時代の台湾で教育を受けたおばあちゃんに教えてもらったのだという。
世界的に有名な車のエンジニアをしているらしく、20年以上もイギリスに住み、国籍もすでに英国のものだという。素朴な短髪に、屈託ない笑顔でフレンドリーだったが、欧米国に長く住むアジア人特有の、淋しさ