見出し画像

あのニュースを考えた/またはSNSというものについて

外食チェーンで迷惑行為が行われている。
最低な動画を流してへらへらしてる。
観た人や知った人が「ありえん」「罰をうけろ」と叩きまくっている。
犯人は特定をされて名乗り出ることとなった。
似たようなことをするやつも続出している。
ネット上では皆が罪人に石をぶつけまくる風潮が続いてる。
テレビなどの影響もありまだしばらくは続くのだろうなあ。
で、ちょっと書きたくなりました。
SNSというかネットに書くにはあまりに語弊を招きかねない話題で悩んだのだけれど。
 
ツイッターは議論に向いていないと最初に言ったのは誰だったか。
ツイッターもだし、SNS自体が向いていないよねと思ったりもする。
そんなことない? 私が思うだけ? 私の力が足りないだけ? 甘いだけ?
これを書くことも皆の火に油を注ぎかねないことだしやめようともしばし悩んだ。
でもこれまで似たような件でも書いたことがあり、
ちょっと思ったことを載せたいのです。
うまく伝わらなければすみません。と、最初に言っておく。
 
やっぱりちょっとこわいなと思う。
薄ら寒いが近いかな。
SNSという匿名の場で罪人に石を投げまくるこの風潮が。
yahooニュースのコメント欄とか見たことある?
大ヒートアップ。祭り状態。悪い祭。嫌な祭り。
勘違いしないでほしい誤解しないでほしい。
迷惑行為をやったやつは最低だ。
せやけど、せやけど、
それに対して無意識で言葉で殺そうとしてている人がいっぱいいるように感じてならない。
迷惑行為をしたやつはほんまありえん。けれど、皆でその人を殺そうとしているよね? 結果的になってるよね? いや、なってもおかしくない感あるよね?
今回の件やこの件だけではない。この件だけを言いたいのではない。
そういったこと、あったし、あるし、まだ記憶にもあたらしいじゃないですか。
 
ちょっと注目してしまったものもある。
これもyahooニュースで知ったこと。
7年前、コンビニのおでんをつついて動画にあげるという
しょうもなすぎて呆れる迷惑極まりないことをした人が
今回の件について意見のツイートをしたらしい。
発した言葉は、私にはなんだか説得力があるようにも思えた。
この人がやったことは最悪だ。全く褒められたことじゃないきもちわるい。
ああ、きもちわるいって言葉もあんまり使いたくないというか使わないように気を付けてはいるのだけれど。
理解しようとは言わないし思わないし、出来ない。
せやけど、そんな行為をやってしまって
それでいろんな意見を身に受けた人が発する言葉だからこそ、
一度考えてみることもいいんじゃないか、と思う内容でもあった。
せやけどやっぱりコメント欄は祭りだ。吊るし上げがすごい。
「やったもん勝ちですか」「甘い」「ずれてる」
それはそのひとの意見である。言うな書くなというのもおかしい。
でも正論やけど正論やねんけどその叩きのめしたりの数と見えない顔がめちゃくちゃ怖い。
仲良くしているスポーツ紙の記者から聞いた。
ヤフコメを書き込む人はわりと高めの年齢層の人が多いらしい。びっくりした。
それも考えさせられたこと。どんな顔でスマホやPCに向かってるんやろ。
私的には「なぜこの人はいつの間に総合格闘技に行ってるんだ」とか、
発言に興味を持ってインスタをのぞいたらプロフィールに「aka日本の宝」とか「俺はゴミだけど輝くゴミだからスターダスト」とかってあって
色々トホホすぎて逆にもう笑ってしまって、
笑うところじゃないけど、笑うのも失礼だけれど、
でも、ああ、なんか、だから、肚から言うてるねんやろうなと感じた。
いや、肚から言うたら、言うたからええというものでもないよ。でも。
 
2つ、思い出したことがある。
宣伝するつもりはない。結果的になってまうけど、載せてもいい?
 
ひとつは、2年前、
「ホームレスとデートした」と書いたことで大炎上をしたライターの件。
この人、結局どないなったんやろ。知り合いでも何でもないが。
この件があった際、連載中のウェブマガジンの編集長から依頼をされて、
私は連載「Home」の「番外編」として書いた。
めちゃめちゃ悩んで書いたしこわかった。
伝わっているかどうかはいまだに自信がない。でも真剣に書いた。

もうひとつは、3年前に話題になった件。
スーパーで子持ちの女性に「ポテトサラダくらい自分で作らんかい」と暴言を吐いたジイサンのこと。覚えてる?
この頃の私はそこまで本格的にnoteを動かしてはいなかったのだけれど思わず書いた。
ほな、この記事を読んだスタートップ支援やスマートシティ構想のプロジェクトに携わっている方が「共感した」ととても気に入って下さった。
お会いすることになり、ネットの誹謗中傷や監視社会やインターネットシティの件についてお話を聞いたり、意見を交わす機会に恵まれた。
(いやそれとは別にすごい共通の縁(歌やロック)があったということもある)

全然関係ないけれど、何年か前に
「世界はあなたに笑いかけている」という歌が流行った。
街場で聴いたとき私は正直「なんだかなあ」と思っていた。
綺麗事を信じられない(だから信じたい)性格だからかな。
意識高い系コーラスサークルのゴスペル的な。
でもなんかそないストレートな歌詞なんてなんか浅い感じ(それがええねんってば)やし、
「世界は今日もあなたに笑いかけている」、
えー、私には全然笑いかけてくれませんけれども、って、あ、ただのひねくれものか(笑)
私があの歌い方があまり好きじゃないってだけやな。いや、ゴスペルは好きやねんけどな。
そう、好き嫌いは必ずしもいい悪いには直結しないとは
なかなか難しいが、私が常に頭においておこうとしていることでもある。
なんだか今回の件で思い出した、思い出して違うフレーズが頭に浮かんだ。

「世界は今日も追い詰められている」

みんな追い詰められてるのかなあ、いろんなことに。

そんな子供でもやらへんようなしょうもないことをしたら
迷惑を被る人がいるって冷静に考えればわかるやん。
でもその冷静さすら頭になくてなくなっている人はそこまでしてPVや♡を欲しがる人なんやろうか? そこまでして何かをアピールしたい人なんやろか?

なんか、昔流行った絵本(児童文学)で、
アニメにもなった「はれときどきぶた」みたいやな、とか、ふと思った。

さらには、
それを、ここぞとばかり石を投げて投げまくって、
相手に見えないところからぶつけまくって俺は正義の側なんじゃいとやる人も何か追い詰められているんやろか?
ストレスをぶつけるええネタができたわ、ってテンションあがってもうてるんやろか?
 
よし、もう皆でかわいい猫動画でも観る? 観よか。
でも、それも猫をダシにしてとにかく愛とか尊敬とかもなく撮りまくって録りまくってPVと♡を稼ごうとするものも少なくないよね。

なんだ、なんなんだろう。やはり欲か。人間というものの欲か。業か。

やっぱりお釈迦さんが地獄に蜘蛛の糸をたらしたら皆よじのぼるし、
「俺の糸じゃおりろ」って蹴倒すのかそれが人間か。
うん、そうやと思う。人間はうつくしくない。
だから、だからこそ、というツイートは先日したのだけれど。
でもだからこそ考えてみぃひん? ほんまの地獄の底へ行く前に。
ってことも思う。これも、正義気取りやなあ、って自分でも嫌になるねんけど。

でも、間違いで人を殺すのもあかんけど、正しさで人を殺すのもあかんやん?
でもでも皆自分は正しいって思うことが多くてそれで殺していることも少なくはなくて、だから考えてしまう。

血の気の多い私ももっとちゃんと考えたいと思っている。
 
まとまらなくてすみません。

なのに押しつけがましくすら聞こえたら(読めたら)失礼しました。
 
最近、私は書物、本から、いろんな考え方を知ること学ぶこと、その意味や意義を改めて考えたり感じたりしています。
ひとえにこれはありがたい縁故になんだけれど、
今まで接してこなかったようなことなども、だから、積極的に、ということも思っている。好き嫌いがある人間だからこそ。
フィクションから学ぶ現実や自由についてを考えさせられた本を読み終わり、ちょうどそんなことを考えていたところだった。
さらに今日、漫画やねんけど、「創作とはどこまで許されるか」、
創作と性被害についての物語の2巻を読んでいて、頭がもくもくとしていたところだった。
 
人として、人が生きる上で皆で生きる上で、絶対に許せないこと、許してはいけないことは、ある。
 
ある。
 
だから、だからこそ、
例えば伝え方とか、なぜそう?とか、もっと大きなこととか、
考えていかねばならないんじゃないかな。ずっと。

のみこめなくて吐きながらも。
 
ただ石を投げてスカッとしてそれで終了、じゃなくって。

写真は今日の移動の際の幾つかの乗り換え駅のひとつのホームからビャッと撮りました。このライトの下に、決して同じじゃない人たちが居るんよな、生きてるんよな、なんて。

今日もどうもありがとうございます。

明日もどうぞ元気で、ね。





なんかちょっと似たようなこと書いた話。


文中に書いた話題の漫画はこちら。2巻が出ていることを知って慌てて買って読み、打ちのめされました。これ、皆、皆、読んだ方がいいと思う。

(色々フラッシュバックする内容がある方も少なくないかもしれないし、
気軽に読める話とは違うので、
ちょっとお気持ち注意して手にとってね、
ということも書き添えておきますね)


以下は、ちょろっとですがいつもの自己紹介 。
と、苦手なりにもSNSあれこれ紹介、連載などなどの紹介!!も。
よろしければお付き合い下さい🍑✨
ご縁がつながったりしたらとても嬉しい。

大阪の物書き、中村桃子と申します。 
構成作家/ライター/コラム・エッセイ/大衆芸能(旅芝居(大衆演劇)やストリップ)や大衆文化を追っています。
普段はラジオ番組の構成や資料やCM書きや、各種文章やキャッチコピーやら雑文業やらやってます。
現在、lifeworkたる原稿企画2本を進め中です。
舞台、演劇、古典芸能好き、からの、下町・大衆文化好き。酒場好き。いや、劇場が好き。人間に興味が尽きません。

【Twitter】【Instagram】【読書感想用Instagram】

ブログのトップページに
簡単な経歴やこれまでの仕事など書いております。パソコンからみていただくと右上に連絡用のメールフォーム✉も設置しました。


現在、関東の出版社・旅と思索社様のウェブマガジン「tabistory」様にて女2人の酒場巡りを連載中。

と、あたらしい連載「Home」。
皆の大事な場所についての話。

2023、復活。先日、新作が出ました🆕

以下は、過去のものから、お気に入りを2つ。

旅芝居・大衆演劇関係では、各種ライティング業。
文、キャッチコピー、映像などの企画・構成、各種文、台本、
役者絡みの代筆から、DVDパッケージのキャッチコピーや文。
あ、小道具の文とかも(笑)やってました。

担当していたDVD付マガジン『演劇の友』は休刊ですが、
アーカイブがYouTubeちゃんねるで公開中
(貴重映像ばかりです。私は今回のアップにはかかわってないけど)


あなたとご縁がありますように。今後ともどうぞよろしくお願いします。

皆、無理せず、どうぞどうぞ、元気でね。

この記事が参加している募集

多様性を考える

この経験に学べ

楽しんでいただけましたら、お気持ちサポート(お気持ちチップ)、大変嬉しいです。 更なる原稿やお仕事の御依頼や、各種メッセージなども、ぜひぜひぜひ受付中です。 いつも読んで下さりありがとうございます。一人の物書きとして、日々思考し、綴ります。