※ 「一りう万ばい」は、一粒万倍。一粒の種をまけば、その万倍もの粒となるという意味。また、稲の別名。
※ 「きみ/\たれば又しん/\たり」は、主君が主君としての道を尽くせば、臣下も臣下としての道を守り忠節を尽くす。もとは「古文孝経」序の「君君たらずといえども臣臣たらざるべからず(主君が主君としての道を尽くさなくても、臣下は臣下としての道を守り忠節を尽くさなければならない)」から来ています。
※ 「すみよしのお田」は、住吉大社の御田植神事のことと思われます。
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※ 「たび人とをればいわゝんとてどろをすくひおつかくる」は、通りかかった人に泥をかける「泥打祝」のことと思われます。
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※ 「水そん」は、水損。水害により田畑が被害をうけること。
※ 「日そん」は、日損。日照り続きで田畑が被害をうけること。
※ 「野分」は、二百十日、二百二十日の頃に吹く強い風のこと。
※ 「二百十日」は、暦の雑節のひとつで、立春から数えて二百十日目の日。稲の開花時期と台風がくる時期が重なるため、米作りの厄日として暦に記載されていたそうです。
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※ 「下知」は、上から下への指示のこと。げち。
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※ 「地代」は、借地料のこと。
※ 「給所」は、領主が地頭などに職務給として与えた田地のことで、自営する場合と一般の農民に請作させる場合がありました。ここでは後者のケースを指しています。
※ 「くれし頃」は、暮れし頃。年の暮のこと。
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※ 「水し」は、水仕。台所で水仕事をする下女のこと。
※ 「たが」は、箍、𥶡。竹を編んで輪にしたもので、桶や樽の外側にはめて締めるのに用いる。
※ 「かしよく」は、家職。その家に伝わる職業、家業のこと。
父親に、今年はお父さんの石塔(お墓)が必要になりそうだからついでに拵えたらいいでしょう、と冗談を言っていると思われます。
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※ 「ばんじやう」は、番匠。大工職人のこと。
※ 「七なんそくめつ」は、七難即滅。七難が滅して幸福がもたらされること。
※ 「七ふくそくしやう」は、七福即生。 七難が滅することによって得られる七つの幸福のこと。
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※ 「ふしど」は、臥し所。寝る所。
※ 「かせぎ」は、鹿の古名。
※ 「ひんぼ」は、牝牡(動物のめすとおす)でしょうか。
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※ 「中間ほうこう」は、中間奉公。ここでの中間は、公家や寺院などに召使われた男性のこと。
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※ 「ものし」は、物師、物仕。 裁縫で仕える女性の奉公人のこと。
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※ 「ともすぎ」は、共過ぎ。人々が互いに助け合って生きていくこと。
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※ 「米桜」は、バラ科の落葉低木 しじみばな(蜆花)の別名。
※ 「糸桜」は、しだれ桜の別名。
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※ 「くろ」は、土を盛り上げた田畑の境のこと。畔、畦。
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めいは●によつて かろき物なり さぶらひのみちは 三徳をもつて こうゆうのまじはりと成 あるほうこう人 すこしの事を云つのりて たがひにはたさんといふて 出合ける 壱人は 日比二刀の上手なれば 馬上にて 二刀をいて たゝかふ しばし勝負はみえざりけり
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筆者注 ●は解読できなかった文字を意味しています。
新しく解読できた文字、誤字・誤読、読み解きの違いなどに気がついたときは適宜更新します。詳しくは「自己紹介/免責事項」をお読みください。📖