紅葉ずんだ

のんび〜りとゲームをエンジョイしています。超短編小説がメインになりつつある。

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超短編小説#2 「レストラン」

デパートにくっついているレストラン。 このデパートは変だ。人が誰もいない。 そんな中、食べ物が並んでいるレストランがぽつり。 これは食べていいのか? 店員もいない。 でも、もう腹ぺこだ。 我慢できない。 お代は店員が来たら食べたらいいよね。 俺は他の場所を探索している友人を呼び、レストランに入った。 テーブルに並ぶ豪華な料理。 胃がこれを欲しがっている。 友人はもう食べ始めている。もう4分の1は友人に食べられてしまっている。 余程お腹が空いていたのだろう。 俺はゆっくりと、味

    • 超短編小説#16 「記憶消去」

      嫌だなぁ。 人類一斉記憶消去が まさか実施されるなんて、 本当に嫌だなぁ。 でも、政府には逆らえないなぁ。

      • 超短編小説#15 「屋上で」

        風に当たりたかったので、屋上に出た。 体が圧迫感に襲われる。 私の影がキヒヒと笑う。 手すりに手をかけて街を見渡していると体が自然と前のめりになった。 後ろで誰かが笑っている。 気がついたら手すりの上に乗っていた。 下に行きたい。 下に行きたい。 背中に手が集まり、グッと押してくる。 ああ、飛ばなきゃな。 飛んだ瞬間、時間がスローになった。 後ろを見てみると、さっきから背中を押してきていたのは自分だった事が分かった。

        • 超短編小説#14 「おままごと」

          幼稚園児の頃、友達の陽介くんと一緒におままごとをした。幼稚園児だったので男の子と遊ぶことを全く恥ずかしがっていなかった。 私がお母さん役、陽介くんがお父さん役、私が持っていたぬいぐるみの女の子を子供にした。私がちゃぶ台におもちゃのハンバーグやサラダを並べ、陽介くんと一緒におもちゃのフォークを使ってそれを食べる。 もちろん、おもちゃなので食べたフリなのだが…。 そして、食事が終わったら家事だ。タンスから適当に服を持ってきて、それをカゴに入れ洗濯物風にする。カゴを持って洗濯物を干

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        超短編小説#2 「レストラン」

          超短編小説#13 「箱のマトリョーシカ」

          コトコトと音がする箱の中を見てみると箱があった。その箱を取り出すとそれからもコトコト音がする。気になるので開けてみるとまた箱が。やはりコトコト音がする。また開けた。箱だ。コトコト音がする。開けた。箱。コトコト、音。開く。はこ。コトコト。開く。はこ。ことこと。ひらく。はこ。ことこと。ひらく。はこ。ことこと。ひらく。はこ。ことこ。ひらく。こと。はここは。はこと。ひらく。ことは。ひらは。こと。はこはく。ひらこ。とはこ。とこ。は。こととこ。ひらく。ひらは。ことと。ことく。ひとこ。はこ

          超短編小説#13 「箱のマトリョーシカ」

          超短編小説#12 「月に行ける」

          「7000万147番、夏芽さーん」 当選会場で名前を呼ばれた私は個室へ向かい、席に着く。 「おめでとうございます。当選しましたよ」 「や、やった…」 これで月に行けるんだ。そう思うと飛び上がりたくなるが、日本人全員を対象にしたものなので露骨に喜ぶと日本人全員から恨み妬まれてしまう。 「そして、月には誰かを1人連れていくことが出来ますが…」 「…うーん………」 「期限は明後日までなので、じっくりとお考え下さい」 「は、はい。では、帰らさせていただきます」 2日間ずっと誰と一緒に

          超短編小説#12 「月に行ける」

          超短編小説#11 「過去の自分へ」

          タイムマシンが開発されたので、これを使って学生時代の自分にちゃんと勉強しろと伝えてきたが、信じてもらえなかった。 そりゃそうだよなぁ。 タイムマシンの無い時代にいきなり自分とは似ても似つかない人に「僕は未来の自分で、勉強をしないと後悔する」なんて言われても、普通は信じないよなぁ。 サイボーグにされちゃったから、しょうがないかなぁ。

          超短編小説#11 「過去の自分へ」

          超短編小説#10 「背中がかゆい」

          背中がかゆい 背中がかゆい どうしてもかゆい 背中 背中が 背中がかゆくて仕方ない 背中が かゆい かゆい かゆい かゆい かゆい かゆい はがれた

          超短編小説#10 「背中がかゆい」

          超短編小説#9 「宙ぶらりん」

          「塾入らないの?」 「友達作らないの?」 「高校行くの?」 「就職しないの?」 「まだ?」 「そろそろじゃない?」 「もうヤバイよ?」 「人生つまらなくない?」 「精神病院行かないの?」 どうしていつも宙ぶらりんなんだろう。 今も宙ぶらりんだ。 地面に足がつかない。 首が縄に引っ張られて。

          超短編小説#9 「宙ぶらりん」

          超短編小説#8 「ためになる絵本」

          本屋の子供に読ませたい絵本コーナーに、「ゆうかいこわい」という絵本があった。その名の通り、誘拐は怖いということを伝える絵本なのかな。 まだ息子は幼稚園児で誘拐の話はまともにした事がなかった。これを機に誘拐の恐ろしさを知って欲しい。それで、誘拐に気をつけるために何をするかを話してあげれば完璧だ。 私は早速この絵本を購入し、息子に読み聞かせた。 ところが、ページをめくると真っ白は背景の真っ白な壁から黒い腕が伸びているだけ。なんだ?と思ったら絵本から黒い腕が伸びて息子を引っ張り、絵

          超短編小説#8 「ためになる絵本」

          超短編小説#7 「パクリだ」

          女子数人が教室の角に集まり、雑誌をパラパラとめくる。 「咲菜ちゃん、雑誌に乗るなんてすごい!」 「まぁね、でもトーゼンかなぁ?」 咲菜は中学生にしてとある雑誌のモデルを務めている。有名な雑誌じゃないが、咲菜がモデルをしているおかげでクラスの中では有名な雑誌扱いだ。 「咲菜ちゃんは良いなぁ、可愛いし男子からもモテてるじゃん。それでいてモデルするなんて」 「当たり前だってーそんなことー」 「うわー、気取ってるー、きもーい」 少し遠くからそのような罵倒が、女子の集まりに聞こえた。ど

          超短編小説#7 「パクリだ」

          超短編小説#6 「夢のような」

          「おめでとうございます!」 そんな歓声がある男の響く。 「いやぁ、記録を更新するなんて偉業を果たすなんて!素晴らしいです!」 男は嬉しそうな笑みを浮かべ、トロフィーを抱えて見せた。 「僕も、こんな事になるなんて…。小さい頃からずっと100mを早く走るぞと思っていたけど、まさか5秒の記録を出せるなんてねぇ」 「いやぁ、本当に素晴らしい」 「母から聞くに、僕は3歳の頃から走るのが好きで、将来の夢は『超早く走ること』といつも言っていたとか。それほど前から夢見ていたことが今、叶ったん

          超短編小説#6 「夢のような」

          超短編小説#5 「5歳の夢」

          夢の中で、目の前に女性が立っている。 女性は「人生体験コース、どうでしたか?」と聞く。 良質だと伝えると、「このまま人生を続行しますか?」と言う。 『続行する』ボタンを押すと、夢から目覚めた。お母さんが朝食の準備をしている。お父さんはテレビを見ている。

          超短編小説#5 「5歳の夢」

          超短編小説#4 「未来は七色」

          未来は七色だと言われたので、絵の具を七色用意して混ぜた。 真っ黒になった。

          超短編小説#4 「未来は七色」

          怖い画像はなぜ怖いのか?

          怖い画像、イラストは見ただけで「うわっ!怖い!やめて!」と言いたくなるが、なぜその画像が怖いのかを考えた人はあまりいないのではないか? という事で、なぜ怖いのかを考え、それを元に可愛くしてあげようと思う。 今回はみんな大好きヨシエさんを使い検証。 元の画像にはモザイクをかけようね。 このヨシエをどうするか。 私が思うに人間は血が嫌いだ(激浅考察)。 ヨシエは目の縁等が赤く、出血している様に見えるのでまずはそこを直してあげよう。 モザイク越しに少し赤みがあるのは分かるが、

          怖い画像はなぜ怖いのか?

          意味怖#12 「ベッドの下」

          「おーい、来たよー」 「おっ、じゃあこっち座って座って」 「Cはまだ来ないか?」 「うん、まだみたい」 その時、インターホンが鳴った。 Aが見てみると、どうやらCのようだった。 「あ、Cじゃん」 「入っていい?」 「どーぞ」 「うわーwお前掃除してないだろ?」 「なんで分かったんだよw」 「キッチンホコリだらけだからw 掃除しろよーw」 「ごめんってww」 「まぁそんな事より、なんか話そーぜ」 「どうする?怖い話でもする?」 「え、俺怖いの苦手なんだけど」 Cは嫌がるが、Bは

          意味怖#12 「ベッドの下」