見出し画像

超短編小説#15 「屋上で」

風に当たりたかったので、屋上に出た。
体が圧迫感に襲われる。
私の影がキヒヒと笑う。
手すりに手をかけて街を見渡していると体が自然と前のめりになった。
後ろで誰かが笑っている。
気がついたら手すりの上に乗っていた。
下に行きたい。
下に行きたい。
背中に手が集まり、グッと押してくる。
ああ、飛ばなきゃな。
飛んだ瞬間、時間がスローになった。
後ろを見てみると、さっきから背中を押してきていたのは自分だった事が分かった。

よろしければぜひサポートお願いします!活動やらなんやらの為だとか他のクリエイターさんのサポートに消費させていただきます