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もう時間的プレッシャーを感じなくていい…従来の「時間術の本」とは一線を画す【限りある時間の使い方】書評

常に「時間がない」と忙しく過ごしている方、どんなことをしていても「時間があれば、あれもこれもやれていた…」といった喪失感を感じていませんか?

本書では、タイムマネジメント・ライフハックの効率性や生産性を否定するという着目点から、タイパ的考えを根本から考え直してくれます。

日々課せられる、
大きなプロジェクトの進行・日々のルーティン雑務・クリエイティブな活動・育児や家事・家族と過ごす時間…

やること自体は何も変えません。

だた、優先順位を入れ替え、自分の「時間の考え方」を変えるだけで、時間がなくっていく喪失感はなくなり、毎日楽しく、幸せに一日一日を噛み締めて過ごすことができています。

特に、息子の成長は1日1日変化していきます。まだ生まれて1年(365日)も経っていないので、できることが徐々に増えてきたんですが、逆にやらなくなることも増えました。

普段の僕なら「おカネを生み出さない時間」と捉え、基本的に排除するスタンスでした。

ですが、彼の1日1日の成長はもう二度と戻ってこない、一緒に過ごせない
ということを息子と一緒に時間を過ごす時間が増えたことで得られない気づきや喜びがありました。

それを気づかせてくれた「限りある時間の使い方(オリバー・バークマン著)」を今回はご紹介します。

本書はこんな方におすすめです!

✅日々、仕事や育児に追われている方
✅いろいろな時間術の本を読んで実践しても続かなかった方
✅なぜ「自分だけが忙しいのか」と疑問を抱き、「自分の時間」を切望している方

最後に、本書でおすすめされていたタスクの取捨選択方法を自分なりにnotionに落とし込んでみたので参考にしてみてください^^


あらすじ

この本の目的

  • イギリス全国紙で受賞歴がある記者である筆者(オリバー・バークマン)が、【人生の時間が限られていて、さらにその中の限られた範囲しか自分ではコントロールできない】
    という現実をありのままに受け止めれば、大きな充実感を手に入れられる、ということを読者に伝えるために書かれた

  • 本書はいわゆるタイムマネジメントの本ではなく、今までの「生産性」を高めるタイムマネジメント術は失敗だらけだったと説き伏せている

  • そういった現実の中で、どうやって一歩踏み出すかの提案も行われている

何が学べるか

  • なぜ人々は時間に追われるのか?根本的な問題と解決方法を、時間が生まれた歴史とともに学べる

  • タスクを上手に減らす3つの原則

    • 1)まず自分の取り分をとっておく

    • 2)「進行中」の仕事を制限する

    • 3)優先度「中」を捨てる

  • 忍耐を身につける3つのルール

    • 1)「問題がある状態」を楽しむ

    • 2)小さな行動を着実に繰り返す

    • 3)オリジナルは模範から生まれる

  • 限られた時間を精一杯生き始めるために、真摯に自分に問いかける自分への質問の仕方

  • 限界を受け入れて生きるための実用的な10のテクニック

ハイライト(心に残った、響いた文章)

みんなが何らかの現実を直視するのが怖くて、それを避けるために生産性やタイムマネジメントにしがみついているだけではないか

タイムマネジメントや「本気出せばできる」という先延ばしは、単なる現実逃避。怖いことから目をそらすための方便

バケットリスト(退職した人が死ぬまでにやりたいことリスト)の旅先を回るのも忙しくてストレスフル
これは普段の仕事の「校正しなければならない契約者の山」よりも、バケットリストの「ギリシャの島々のリストの方」が気楽だが、本質的に違いはない

難しい問題に直面した時、僕たちは未解決の状態に絶えられず、とにかく最速でなんとかしたいと思う。
コントロール出来ないという不快感を逃れるためなら、本質的な解決策でなくても気にしない。だから意味もなく相手にキレてしまったり、うまく進まないプロジェクトを投げ出してしまったりする。
うまくいくかどうかをじっと見守るより、さっさとやめた方が気持ちが楽になる

感想

  • 本書は、時間に対するマインドセットの本で、従来のタイムマネジメントなどでありがちなテクニックに走った本ではない。テクニックに走っても限界があることを本書の中で多く解説されている

  • 自分でコントロールができない育児やしつけの話の具体例も多く、深く感情移入できた

  • 引用が非常に多く引用元のジャンルも多彩であった。そのことは、筆者がずっと生産性に関して向き合ってたことを物語っていると感じた。

  • そんな筆者が「人類の歴史上、ライフワークバランスを実現した人なんか誰もいない」と言い切っていた。そのことで、これまで自分がやってきたタイムマネジメント術は無意味だったのか、と感じたと同時に、開放され気が楽になった。

  • これまでの人生を振り返ると、仕事のパフォーマンスを上げようとすればするほど、仕事が舞い込んでいた。
    それは、プライベートでも同じことで特に育児は、子供の成長に合わせて新しくやるべきこと覚え、実践していかなければ行けない。
    育休中の妻から「あれもこれもやって」と日々淡々とタスクをこなし続けた結果、育休中の妻のタスクは少なくなりに在宅ワークの自分の負担が日々日々増えたことに違和感を感じていた。

  • それは、「あなたのことを有能だとわかると、誰かが自分の仕事をあなたにやってもらおう」と考え、任された側も自然と「他人の期待を無限に受け入れる容器」になってしまう自然の摂理なんだと、痛快に感じた。

本書を通して実践していること

  • この本の付録の限られた時間を受け入れるツールの一つである、【固定・開放リスト】をnotionで実践しています

【開放】現時点でやりたいこと、抱えているタスクを全てを放り込む
【待機中】誰かからの返信待ち、ルーティンタスクのタイミング待ち
【固定】燃やしていくタスク🔥 最大10個 何か終わるまで別のタスクを追加してはいけない

というルールで以下のように、管理しています。

notionは非常に便利で、色々なタスクを紐づけることができるのと
今【固定】リストが何個あるのかも人目で分かります。

【固定】タスクを消化する(🔥)すると、日々自分のアイデアやプロジェクトを燃やして自分の知識の肥やしになっていくイメージで、
タスクと向き合いnotionでひとまとめにしています。

その際、いくつかポイントがあって
「固定」リストに移行する際の検討事項
・経験や自信がないからといって、確信が得てから動こうと諦めているものはないか?
・そのタスクは自分を大きくしてくれるか、逆に続けることで魂が小さくなるかを判断基準とする
・そのタスクは誰も達成できない(他人がそこまで求めていない)無理な基準を自分に課そうとしていないか
・そのタスクをこなす(タスクと共に過ごす)時間は自分にとって「楽しい」か
・すぐ目に見えて「結果」が現れるタスクではなく、ただ「貢献したい」という純粋な想いがそのタスクにはあるか

次にやるタスクを決めたら、それしかやらなくていい
なぜなら、超人的な成果は出せないかもしれないが、自分にできる最善のことだから。大事なのは一歩踏み出すこと。

一度に動くプロジェクトは一つでよい

というのも本書で紹介されていたので実践しています。

ぜひ、本書を読んで、時間という概念を新鮮な視点で捉えるきっかけを持ってください!
自分らしい時間の過ごし方となり、イライラすることも少なくなり、人生も変わってくるはずです。


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