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【読書日記】2021年10月30日

ここのところ少しずつ『NANA』を読み返している。展開が展開なだけに、メンタル次第ではどん底へ突き落されてしまうこともあるけれど、それでも読みたい!という気持ちが勝ってしまって、何度となく読み返している漫画の一つ。

いつも冒頭で、主人公の二人がそれぞれに回想しているシーンがあるのだけど、今回はそこに惹かれた。未来の自分が過去を回想して、本当はあの時こう思ってたんだ、と語りかけるシーン。

冷静に自分を見つめられるようになるには、時間が必要で、現在の自分を客観的に見つめるのはそりゃもう難しい。過去の自分を思い返して、そういえばあの時はこう思っていたのかもしれないな、なんて後出しじゃんけんみたいなことを考えることはよくあるけれど、それが事実かと言われたら違うかもしれない、主観や解釈でねじ曲がった過去となっている可能性のほうが高い。

そう考えると、ねじ曲がらない解釈をするって本当に難しいんだろうな、ありのままをありのまま受け止めるってのは、本当に本当に難しいんだろうな、と漫画を読みながら思い続けている。私は今現在でも、ありのままを受け止めているのか?きっとねじ曲がっているのだろうな。

そんな今日の読書は『アクロイド殺し』。

クリスティー作品へのオマージュである『ヨルガオ殺人事件』を読み終えて、ポアロが恋しくなったので久しぶりに再読。

いつも事件の真相も犯人も、全く覚えていない私だけども、この作品だけは唯一覚えていて、何故かといえば初めて読んだときに、唯一犯人に気づいた作品だったから。今思えば何故に気づいたのか、自分でも謎。

犯人が分かっているミステリー小説はつまらないだろう、と言われるけれど、私はこの作品をめちゃくちゃ楽しんで読んでいる。犯人や結末を知っていても、面白い本は面白いんだと知る。

そして自分の好きな本ばかり読んでいる最近は、読書が本当に楽しいと感じていて、「読んだほうが良いだろう」と思う本を読まないだけで、こんなにも身軽になれるんだと知り、私は今まで自分を追い詰めて読書嫌いにさせようとでもしていたのかもしれないな、と危ないことに気がついてヒヤッとした。

読みたい本を読もう。これからも。

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