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辰野町1日目 -知る- 〈小野酒造店 小野能正さん〉

のどかで落ち着いた辰野の街中を歩いていると、見えてきたのは長い歴史を感じさせる立派な建築。

暖簾をくぐり、ガラガラと扉を開けた玄関で出迎えてくださったのは、ここで酒造を営んでいる小野能正さん

「夜明け前」という、かっこいい名前の日本酒を製造・販売されています。

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なんとここの創業は、明治維新前夜の元治元年(1864年)

むかし日本史の授業で習った当時の出来事や偉人たちをおもわず連想してみましたが、なんといっても激動の時代。

きっと想像もつかないほどのさまざまな困難をかい潜ってきたにちがいない…

そう思っていると、小野さんは、創業当時から現在に至るまでの辰野町近辺の歴史を語ってくださいました。

中山道が開通した当時、小野は初期の宿場町として栄えたこと。帰属争いがあったのち、2つの地域に分離したこと。それでもお祭りは今でも変わらず続いていること…

さまざまな変化の波にさらされながらも守り抜かれてきた酒造は、きっとこの街にとってもかけがえのない存在なのだろうなと感じさせられました。

しかし、今や日本酒は、どんどん若者から離れつつある存在となっています。

「たしかに、渋くて敷居の高いイメージがあるかも…」という声がメンバーからあがる中、小野さんはそんな若者ならではの斬新で画期的なアイデアを求めているとのこと。

そこで、急遽!!

その場で4〜5人ずつのチームをつくり、日本酒を次の世代に親しまれるためのアイデアを生み出す「プチブレスト会議」を開催することに!

いきなりアイデアが出てくるものだろうか…と思っていたところ、さすがはZ世代。

座布団を囲みながら、たちまち部屋中にポンポンとアイデアが飛び交います!

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「1つの瓶をいきなり買うのは、ちょっと勇気が必要。駄菓子屋さんのように、おちょこくらいのサイズの安価な日本酒をすこしずつ買えたらいいかも」

「キャンプとかグランピングとか、今わたしたちの中で流行っているコンテンツとかけ合わせたらどうかな?寒い夜に、焚き火をしながら日本酒を味わう体験をしてみたい!」

まさにどれも、Z世代ならではの新しい視点。このほかにも、たくさんの意見が交わされました。

古いものに、すこしずつ新しい息を吹きかけ続ける。

そうすることが、これから先も何百年と続いていく存在として愛され続けるための秘策なのかも…?

まるで江戸と令和のあいだが、一本の道でつながったような感覚を得られた時間でした。

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◎「小野酒造店」公式ホームページはコチラ!⏬


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