月森乙@「弁当男子の白石くん」文芸社刊
ゆるーく英会話をやってみたい、という方。お金をかけずに英会話、ちょっとやってみたいなあ、という方。月森乙作品を愛してる方(←コラ!)
別サイトで公開しているエッセイの中からお気に入りのものだけを選び、一部修正してこちらに掲載しています。
「l」「r」に比べたら、混同しやすい単語がないので、 Village(村)などは普通に日本語で「ヴィレッジ」と言っても通じると思いますし、 Big(大きい)も日本語で「ビッグ」といってもわかってもらえると思います。 一応申し上げると、「v」の場合、上の前歯で下唇をかみ、そのまま「ビレッジ」と言ってください。
よく言いますよね。 「英語がうまくなるコツ。それはひたすら話すこと」 とはいってもねえ。 押さえておいた方がいいポイント、というのはあるんです。 それは、発音です。これ、できなくて通じないこと多いです。だって、文法ダメでも、言ってる単語さえわかれば推測できる。でも、その単語自体が通じていなければ、むずかしい。 で、心折れる。 発音さえどうにかなれば、あとは、話しさえすれば通じます。声が小さかろうが、イントネーション、多少違ってようが、文法滅茶苦茶だろうが、
私の英語は、アメリカ英語です。イギリス英語はほぼわかりません。そして、決してうまくはありません。「生活できる」という、ただそれだけの英語です。それでもいいという方だけ、読み進めていただければと思います。 英会話をするにあたって、一番大事なのは、彼らがどういう人たちか、というのを知ることです。すると、失敗したな、と思っても、心は折れません。なのでここでは、「わたしから見たアメリカ人ってこういう人たち」というのを説明してみようと思います。 アメリカ英語。よく言われること
今、ようやく皆既日食が終わりました。 月森の住むこの場所からは完全に太陽に月が重なる様子が観察できるとのことで、学校からは日食用の紙眼鏡を渡されるわ、学校は全部休校だわ、大きな話題になっておりました。 「いくら皆既日食だからって幼稚園から大学まで休校とかやりすぎだろ!」 と思っていたのですが、どうやらここら辺は観測にはベストスポットらしく、近隣から人々がおしよせるとのこと。車社会なので殺人的な渋滞が予想され、通勤通学に支障が出るとのことで完全休校にしたらしいです。
……何言ってんの? Hulu(日本ではディズニーだったかな?)で配信中のSHOGUNが全米で話題なのは知ってるよ、っておっしゃるみなさん。 アメリカの田舎を侮ってもらっては困ります。日本で有名なポップコーンも、NY発の、キャラメルがはさんであるクッキーみたいなやつも、私は食べたことないです。見たこともない。いくらアメリカって言ったって、田舎はそんなもんです。 イチローは野球ファンじゃなくても知っている。でも、大谷翔平選手は、ここではそれほど騒がれてない。 唯一有名
当時、私たちは某国に住んでいました。 ダンナの祖国の基地の近くに住んでいたので、つきあう方々はおおむね、ダンナの祖国の方々でした。 私のダンナは士官ではありませんでしたが、運悪く士官の奥様方と交流する機会に多く恵まれました。 彼女たちのマウンティングはすさまじく、派閥争いも相まって、目の前でバチバチと火花が散るようなありさまでした。 もちろん、士官の妻でもない私などは、虫けら程度の扱いにしかすぎませんでした。 そんな中、一人だけ優しくしてくださる方がいらっし
母親にとって、出産は幸せの瞬間だと思います。 私もそうでした。……ただし、ある一点をのぞいては。 娘を取り出した直後、先生が私のお腹の上に、娘をうつぶせにおいてくれました。娘はぱっちり目を開け、不思議そうに周囲を見回していました。 なんてかわいらしいんでしょう。 感動した瞬間でした。 娘は一通り周囲を見回した後、私を見ました。バチっと音を立てて目が合いました。どういうわけか、そのまなざしにギクッとしました。 娘も同じことを感じたのでしょう。 その瞬
先日、別の某サイトでこんな記事を書きました。 タイトル「破壊力!!」 みなさま、お元気でらっしゃいますか? 今、アメリカの若い女の子の間では、バレンタインデーに花束をプレゼントし合うのが流行っているのだそう。 で、今日、娘の友達が届けてくれた花束。 白い花をピンクと赤のペンキで塗って、グリッター振りかけた一品。 もちろん花屋で買ったものですよ。 見よ、この破壊力! (不思議の国のアリスの赤の女王じゃないんだからさ……)」 で、その後、娘に言ったんです
某国の某州に住んでいるとき、近所のご夫婦からキャンプに誘われました。私はキャンプなど行ったことがなかったので、二つ返事で「行く」と返事をしました。 近所のご夫妻もうちもまだ子供がいない時でした。 そのキャンプ場は車で一時間ほどのところにある山の中でした。 途中で道路にコオロギの大群が現れ、道路を真っ黒に埋めていました。近づくごとに形を変えて蠢くその黒いものを、ザリザリと音を立てて車のタイヤが轢いて行きました。 これが何かの暗示のようが気がしないでもありません
実はうちには息子もいます。 本を読むのはきらいだし、隙を見てはズルをしようとします。私が隠していたお菓子を食べて、食べかすを放置しています。 「食べたでしょ」 と言ったら、 「食べてない」 と言います。証拠の食べかすを提示したら、 「だって、ち〇ち〇がそうしろって言うから」 男性の神秘です。 運動が嫌いですが、家でゲーム中継ばかり見せるのもどうかと思い、サッカーチームに入れました。 レクリエーションのチームなので、下手でも、やる気がなくても試合には出しても
少し前、某国では人種差別のことを話すのがとてもはやっていたそうです。ただ、「差別をしてきた人たち」に「差別をされた人たち」の気持ちはわかりません。だって、今まで「面白い」と思って差別したりバカにしてきたりしていたのですから。 というわけで、かなり面白いことになっています。 うちの娘は、見方によってはラテン系にも中東系にもアジア系にも見えます。 というわけで。 ある日、クラスの誰かが、 「アジア人はみんな、家に炊飯器を持ってるんだって!」 と言ったそうです。全員が
追いかける、といえば。 昔、昔の話です。まだ、子供はいませんでした。 ダンナは某国人で、別の某国のあたりの某国基地の近くに住んでいました。 ダンナの鼻の中に大きなポリープがたくさんできていました。そのせいで、顔の形まで変わっていました。医者はそれを、「白いぶどうをぎゅっ、ぎゅっと詰め込んだ感じ」と表現しました。 わたしたちは遠いところに住んでいたので、手術をするのに片道四時間かけて、別の大きな基地にいかなければなりませんでした。 ちょうど運悪く、そのころ
ちょっと昔。 長女は十歳でした。 とある国に行きました。 その地域に、「シュネバル」というお菓子がありました。スノーボール。雪玉、という名前らしいです。 中世の結婚式の時に供されてきた伝統的なお菓子で、リボン状に切ったクッキーをぐちゃぐちゃに丸めて揚げ、表面にたっぷり粉砂糖をかけたものでした。娘の顔くらいある、その大きなボール状のものを買いました。 娘がかじりつこうと大口を開けたら、口に入る前に、そのスノーボールが彼女の手から滑り落ちました。 そこは坂道。スノーボ