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サグラダファミリアとグルメ

 去年のクリスマス頃、バルセロナに行ってきました。まさに、十年ぶり。前回行った時に見どころは全部見尽くしたんですが、なんでまた来たの? という話ですが。
 パエーリャが食べたかったんです。(笑)

 というわけで、観光も織り交ぜつつグルメの話をしますね。

 今回泊まったのはサグラダファミリアの目の前にあるアパートメントの一室。とにかく古い。でも中を新しく改装してあるのでまあまあ快適でした。

アパートの屋上から。手前はプール
部屋のベランダからの風景。「住んでる」感がうれしい。

 ビルから一歩出るとこの光景。わたしたちの観光につきあわされる子供たちは毎回ブーイングの嵐なんですが、今回はさすがに喜んでました。

サグラダファミリア

 ご存知の方も多いと思うのですが、サグラダファミリアってガウディの未完の教会なんです。前に行った時には2025年に出来上がる、って言ってましたけど、まだでした。けれど、かなり仕上がっていて、低い尖塔のてっぺんに砂糖菓子みたいな飾り物がついていたのには驚きました。
 近くのチョコレート屋さんが完成予想模型をチョコレートで作っていました。完成したらこんな感じになるそう。

微妙な角度ですみません。正面からだとどうしてもたくさん人が映り込んじゃうので。

 クリスマス休暇の時期なんですが、びっくりするほどの混雑でした。建設現場なので周りが簡易的な柵とか壁の様なものに覆われているんですが、その中の混雑具合ったら! 前に行った時はまだ並べば入れたんですけど、今回、入場券はあらかじめ予約して買っておかないと入れません。その混み具合を見て、「前に入ったから、まあいっか」となりました。

 なので、以前行った時の記憶で話しますね。

 中はほかの教会とは比べ物にならないほど広大で、大きなステンドグラスがたくさん飾られていました。そこから陽の光が差して、薄暗い教会内を照らすのがとても幻想的でした。

 追加料金を払えば尖塔にも登れます。登りました。でもね……。尖塔の内側に入り、ものすごく細くて狭い螺旋階段をひたすら自分の足でのぼるんですが、手すりがない。当時、一歳半の息子を連れていたんですが、「子連れは危険だよ」って誰も教えてくれなかったんです。今こうやって書いているだけでも手に汗がにじみます。だって、人が一人通れるくらいの手すりのない螺旋階段、ビルの数階分の高さ、子供を抱っこして上り下りですよ。そして当時も長蛇の列。前の人の背中を鼻先に見ながら、隙間なく上がっていく。目がおかしくなりそうになり、ちょっと視線を逸らしたら、横には手すりもなく、下に目をやれば、一階の床が見えるんです。油断したら確実に落ちるやつです。こうやって書いてるだけで、足の指にも冷汗にじみ始めました。写真撮るどころでもないし、なにより、子供が騒がないか、子供を落としてしまわないか、そのことに必死でした。尖塔のてっぺんに行ったら小窓があるんですが、そこから外の景色をちらっと見て、すぐに下ります。だって踊り場もないんですよ。みんなそうしてるし、後ろは狭い螺旋階段に長蛇の列。一方通行だったのか、人とすれ違いつつ下りていたのか、うろ覚えです。ただ、「怖かった」「必死だった」ことしか頭にないです。あとで聞いたところによると、悩みや考え事のある人たちが自分を追い詰め、思索にふける、一種、修行のために作られたものなのだそうで。これを聞いて、「なるほどな」と思ったくらいです。
 今でも「いい思い出だった」というよりは、「落ちなくてよかった」としか思えません。

 まあ、思い出話はこの辺にして、パエーリャ行きましょう。以前来た時に、ものすごくおいしいお店を見つけたんですよ。でも、十年前だったので覚えていませんでした。なので、これです。

パエーリャと、アペロール・スプリッツ

 ほんとに、「なんで?」っていうほど油っぽいです。でも、それがおいしいんですよ。そして、隣にある飲みかけのファンタオレンジのような色の飲み物は南ヨーロッパの観光の定番、「アペロール・スプリッツ」。です。「アペロール」というリキュールをプロセッコで割った、甘くてちょっと苦味のあるおいしいカクテル。オレンジ色ですが、あからさまなオレンジ味ではないです。じゃあどんな味? と聞かれたら……「スプリッツの味」ですね。笑。そういう飲み物です。

 サグラダファミリアの側にあったパン屋さん。おいしそうだと思って買ったけど……私が頼んだのは「残念」。パンが、ねちゃっ、としてて、「温めて」って言ったんだけど、ぬるーい感じ。「熱い!」って文句を言う人もいるから仕方ないんだけど、それにしても色々、うん。似たようなお店がいくつかあったから、フランチャイズかな、などと。

見た目は超おいしそう。美味しいのもあるかもしれない。

 こちらはエンパナーダ専門店。巨大餃子というか、焼き肉まん、みたいなもので、中身はひき肉だったり、野菜だったり。おいしいです、マジで(笑)。どこで買ってもそんなにハズレはない。

私が頼んだのは、スパイシービーフとチキンの二種類。見切れちゃってるけど、見た目はほぼ同じ笑

 あと、最後にチュロ。ちょうど行ったのがクリスマスマーケットの時期で、巨大な屋台が出てました。そして、地元の方の長蛇の列! 前回は別のベンダーで食べたんですが油っこくてちょっとなー、と躊躇してたんですが、みんなすごい量を買っていくので、どーしても気になって並んでみました。

後ろで作ってその場で揚げてます。量り売り。


 ……ナニコレ、めちゃうま。外はカリッカリで中はもちもち、とろっ、と。みんな、ヌテラというチョコレート・ヘーゼルナット・ペーストをつけたり、ココアにディップして食べたりしてました。うちはココアにディップだったんですけど、片手にスマホ、片手にチュロ。最初は500gでも買いすぎたかな、なんて思いましたが、おいしすぎて家族で争奪戦。色々写真撮ってる場合じゃない。
 期待してなくて外観なども撮っていなかったのを後悔するレベル。たくさんの人が並んでたのでね、写真撮るの、躊躇しました。お店の方には許可を取りました。

あっという間に半分なくなる。もっと頼めばよかったー!

 もう一軒パン屋さんに行きました。イベリコ豚のハムのサンドイッチとか買ったんですが。……うーん。きれいなんだけど、味はわたしの好みじゃなかったかな。観光地だから仕方ないのかも。

全部美味しそう
家族四人分。まあ、色々。
ジュースはその場でオレンジを絞ってくれます。南ヨーロッパのスタンダード

 今回は以上です。


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