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ふありの詩集

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今の感情を言葉に変換しました。拙い作品ですが、読んで頂けると嬉しいです。 もともと、自分の柄ではないと考えていますが、湧き上がる感情をシンプルに、無駄な装飾を削ぎ落として紡いでみ…
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2024年5月の記事一覧

詩:涙の後の笑顔

詩:涙の後の笑顔

頬をつたう涙
でも これは
悲しみではなく
嬉し涙
あなたが
私を理解してくれたから
嬉しくて
涙があふれたの
でも 今は
晴れ晴れとした
笑顔

ご拝読有難うございました。

ふありの書斎

詩∶朝を迎える

詩∶朝を迎える


レースのカーテンを開けて
淡い青の空を見る
何故か最近の目覚めが良い
不安定な心も
落ち着いてきた
たぶん
日々に
充実感が芽生えたからだ
だから
朝を迎えるのが
楽しみ

ご拝読有難うございました。

ふありの書斎

詩∶メッセージボトル

詩∶メッセージボトル

海辺を歩くと
砂粒に紛れて
妖精からの 言霊
この先も
苦しいこと 悲しいこと
沢山あるけど
神様は
乗り越えられない試練なんて
与えないから
だから 大丈夫
今 歩む道を
ひたすら 進み続けて

ご拝読有難うございました。

ふありの書斎

詩∶天使の心・悪魔の容姿

詩∶天使の心・悪魔の容姿

皆は

私の姿を見ると

怖がり逃げていく

見かけに惑わされないで

私だって 皆と同じ

優しい心 慈しむ心を持っている

見かけに惑わされないで

私には

誰かを愛する心もあるの

なにか善で

なにが悪か

姿形で決めつけないで

ご拝読有り難うございました。

ふありの書斎

詩∶地下洞窟のアリス

詩∶地下洞窟のアリス

アリスはまたまた迷い込んだ

地下洞窟の迷宮

ここには昔

天使の歌声を持つ歌姫が住んでいた

歌姫を育てた洞窟の怪人と共に

怪人の顔は見る者を戦慄させる醜い顔

けれど 歌姫は怪人の顔は

美しいと思っていた

その顔の奥に隠された

純粋で美しい心を

見抜いていたから

今はもう二人の姿のない

地下洞窟でアリスは発見する

歌姫と怪人の生きた証

歌姫の美声

怪人の奏でるピアノの調べ

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詩∶妖精プリエ

詩∶妖精プリエ

いらっしゃいませ

当店のご利用は 初めてですか?

わたくし 店主のプリエといいます

妖精をお求めですか?

はい

当店の妖精は大変繊細な心で

扱いが雑になると壊れてしまいます

妖精は

御主人様の心を汲み取り

そっと歌を紡ぐ『癒やし』でございます

さて お客様にお薦めしたい妖精は

こちらのプリエットでございます

はい

お言葉の通り わたくしの姉妹でございます

妖精はお客様の

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詩:さよならの朝

詩:さよならの朝

さよならを告げた朝

涙は出なかった

朝の空気が澄み渡り

不思議なくらい清々としていた

昨日の夜まで

あんなにも別離を告げる

そのことに後悔しないだろうかと

悩んだあげくの末

それでも さよならを

告げる決心をした

さよなら

今までありがとう

ご拝読有難うございました。

ふありの書斎

詩∶神託

詩∶神託

わたした達は 

産声を上げた時

人生の役目を担う

それを 全うする

他の誰にも適えられない

自分だけの運命

ご拝読有難うございました。

ふありの書斎

詩∶野に咲く花

詩∶野に咲く花

花屋のディスプレーに飾られた

美しく装飾された花よりも

野に咲く花のほうが

健気で 何倍も美しい

だって

誰の手にも頼ることなく

独りでに咲く花は

どんな花よりも

尊いから

ご拝読有り難うございました。

ふありの書斎

詩∶タイミング

詩∶タイミング

あのときも

今も

物事に挑戦するのに

『遅い』

なんてタイミング

無かったんだよね

ご拝読有難うございました。

ふありの書斎

詩∶献身と貞淑

詩∶献身と貞淑

貴方の瞳にわたしは映らない
声をかけても聴こえていない

ただ 固まった虚ろな表情で
どこかを見ている

見捨てることは 簡単だ

でも 貴方が動いていた時の
幸せな思い出があるから

わたしの命がある限り
貴方をお護りします

動けない身体だとしても
わたしにも分かる

貴方が 生きている証明
心臓だけは トクトクと

鼓動しているんだもの

だから

一生涯 

貴方に尽くします

ご拝読有難

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詩:神様の贈り物

詩:神様の贈り物

神様はね

わたし達 人間一人一人に

何かしらの才能を ひとつ

与えて下さったんだって

もしも 

その才能に気づくことが出来たら

あなたの人生が

この上もなく 充実し

光り輝く道になるだろうね

ご拝読有難うございました。

ふありの書斎

詩:まだ傍に居る

詩:まだ傍に居る

あなたの希望どおり
あなたを海に返したわ

惜別の涙と一緒に

これはあなたが大好きだった

イチゴの餞

海の波に招かれるように

あなたは彼方へと揺蕩っていく

でも まだお別れじゃない

いまでも

まだ 傍に居てくれる

そんな気がするの

ご拝読有難うございました。

※こちらの詩は、亡き父が、遺言で、自分が亡くなったら、どうかお骨の粉を海にまいてほしいと希望があったからです。そのことを

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詩∶自分が為に

詩∶自分が為に

苦しいときほど
焦って逆に頑張ってしまう
駄目だ駄目だと
自分を叱責する

とにかく今は
休んで

この苦しみは
永遠には続かない

自分に優しくして
自分を労って
自分を大切にして
自分は世界に一人しか居ない

唯一無二の
自分なんだから

ご拝読有難うございました。

ふありの書斎