【2023年6月9日】和田毅、交流戦通算27勝でトップタイ
福岡ソフトバンクホークスのベテラン左腕・和田毅が、また一つ、勲章を手に入れた。
和田は自身3連勝で迎えた6月9日、PayPayドームでの対読売ジャイアンツ戦、今季7度目の先発マウンドに上がった。
前回、6月2日の対広島カープ戦で先発登板したものの2回、マクブルームの打球が左手に直撃し、1回0/3で降板していた。
42歳の和田毅、巨人打線を6回途中、1失点で勝利投手に
和田は1回、巨人の1番・坂本勇人にライト前ヒット、続く2番・梶谷隆幸にレフト前ヒットを打たれ、いきなり無死一、二塁のピンチを招いたが、3番・秋広優人をピッチャーゴロ併殺打に打ち取ると、4番・岡本和真からは三振を奪い、ピンチを切り抜けた。
和田はその後は4回、岡本和真にチェンジアップを捕えられ、今季14号ソロホームランを打たれたが、5回までその1安打、1失点に抑えた。
ソフトバンクは3回、8番・甲斐拓也の今季4号となる3ランホームランで先制し、和田を援護した。
和田は3-1の2点リードで迎えた6回、巨人の攻撃で二死走者無しから、2番・梶谷にこの日、2本目となるヒットをセンター前に打たれ、3番・秋広に四球を与えて二死一、二塁となったところで、勝利投手の権利を持って無念の交代となった。
2番手の津森も4番・岡本に四球を与え、二死満塁とピンチを拡げたが、続く5番・中田翔を力勝負で三振に斬って取り、ピンチを切り抜けた。
ソフトバンクは7回に近藤健介がセンターオーバーの今季7号ソロホームラン、8回に甲斐のこの日、4打点目となるレフトへのタイムリー安打で追加点を挙げて、松本裕、モイネロ、甲斐野の無失点リレーで逃げ切り、5-1で勝利した。
和田毅は5回2/3を投げ、被安打4、6奪三振、1四球、1失点で今季、5勝目(1敗)を挙げた。
交流戦で巨人から勝利を挙げた40代投手は吉井理人以来2人目
交流戦で巨人から白星を挙げた40代投手は吉井理人(1965年4月生まれ、現・千葉ロッテマリーンズ監督)がオリックス・バファローズ在籍時の2005年5月28日(スカイマークスタジアム)、2006年6月14日(東京ドーム)で勝利を挙げたのに次いで、和田が17年ぶり2人目となり、しかも吉井の持つ41歳1か月を抜いて最年長記録となった。
今季は通算2000イニング登板、42歳以上の連勝記録更新と記録ラッシュ
しかも、和田は自身4連勝で、パ・リーグでは42歳以上の投手としては初の快挙となった。
セ・リーグでは2008年に山本昌(中日ドラゴンズ)が43歳で8連勝、さらに2010年に45歳1カ月で5連勝、2007年に工藤公康(横浜ベイスターズ)が44歳3カ月で4連勝を記録しているが、パ・リーグでは初となる。
和田毅は5月24日、対北海道日本ハムファイターズ戦(エスコンフィールド北海道)では、NPB史上93人目となる、通算2000イニング登板に到達していた。現役では石川雅規(東京ヤクルトスワローズ)、涌井秀章(中日ドラゴンズ)、岸孝之(東北楽天ゴールデンイーグルス)に次いで4人目の快挙である。
和田毅、交流戦通算27勝目でトップタイに
和田はこれで自身の交流戦通算勝利を「27」に伸ばし、東京ヤクルトスワローズの石川雅規が持つ最多記録に並んだ。
NPB交流戦・投手通算勝利数トップ10
今季の交流戦に入り、楽天イーグルスの田中将大が5月31日の対DeNAベイスターズ戦で、7回1失点と好投、今季3勝目を挙げ、自身、交流戦ではNPB復帰後初、10年ぶりとなる勝利を挙げ、通算22勝とし、単独8位に浮上した。
同じ5月31日、中日ドラゴンズの涌井秀章が対ソフトバンク戦で7回1失点に抑え、今季2勝目(6敗)、自身交流戦通算26勝目を挙げ、内海哲也(読売ジャイアンツ、埼玉西武ライオンズ)、和田毅の二人と並んで3位タイとなっていた。
石川雅規、交流戦通算勝利数トップ奪還なるか
和田に並ばれた石川は5月30日、対北海道日本ハムファイターズ戦に先発登板、交流戦通算28勝目を狙ったが、7回2失点で好投したものの敗戦投手に(今季1勝3敗)。
石川は6月10日の対埼玉西武ライオンズ戦(ベルーナドーム)に先発予定で、和田を再び抜き返すことができるか、注目したい。
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