見出し画像

パラレルキャリアの築き方を文字起こししてみる。

会社員、フリーの音楽家、駆け出し写真家のパラレルキャリアで働く私。

『複業』という生き方を始めて気が付けば3年半ほど経っていました。

複数の職を持っているからといって、収入がびっくりするほど多いわけではないですが、かつて正社員として働いていた頃に比べると1.5倍くらいは収入が増えています。

この働き方に慣れてしまった今、特別なことをしている意識はなにもないのですが、noteやSNSで自分の仕事のことを発信すると『パラレルキャリアすごいですね!』と声をかけてくださる人も多く……。

もしかしたら『複業』って興味ある人多いのかな?と思い始めました。

私なんかの経験談でも、誰かの役に立てるかもしれない。

ということで、今日はペーペー複業ウーマンの私が、ここまでのキャリアをどう作り上げたのか文字起こししてみようと思います。


■会社員としてのキャリア

主に生活費を稼いでいるのがココ。
会社員といっても、私は正社員ではありません。
派遣社員を経て、今はパート社員として某クレジットカード会社の事務を担当しています。

新卒で正社員として入社した会社を爆速退社した後、大手の派遣会社に登録し、職を探しました。

あ、爆速退社した話が気になる方はこちらへどうぞ。


その時にはすでに音楽の仕事と掛け持ちすることを決めていたので、『とにかくシフトの融通が効くところ』を第一条件として職場を探しました。

逆にそれ以外は、極端に時給が低くなければもうなんでもいい!って感じで、勤務地もどこでもいいし業務内容もなんでもいいから、とにかくシフトだけは希望通りにしてくれるところ!!と、相当ダダをこねました(笑)

そして行き着いたのが今の会社。
最低出勤日数など若干のしばりはありますが、希望休はほぼ確実に通るので、音楽など他の仕事がある日はなにがなんでも会社を休んでいます。

3年間派遣社員として勤め契約満了となった後、そのまま直接雇用に切り替わってパート社員となり、現在に至ります。
(※派遣法により、派遣社員として同じ会社で3年以上は働けないのです。)

非正規雇用とはいえ、会社員として安定した収入が入ってくるのは心の安定に繋がります。

全部希望通りに休む、なんて正社員ではなかなか難しいけど、派遣やパートといった非正規雇用だからこそ許されるポイントです。
ボーナスはないけど、その代わり残業もほぼないので、他にしたいことがたくさんある私にはとても合っています。

あれこれ希望が多すぎると職場探しに苦戦しますが、私のように『とりあえずシフトだけは!』とか『とりあえず時給だけは!』とか、譲れないポイントを絞ると意外と条件に合う職場が見つかるかもしれません。


■音楽家としてのキャリア

現在、主に貯金分を確保しているのがココ。
といいつつも、その時々によって案件の数にバラつきがあり、音楽の仕事が多い月は会社の出勤日数が減る(=会社の給料が減る)ので、生活費として捻出することもあります。

もともと音楽大学を卒業している私は当時のツテで……なんてことは実はほとんどありません。

フリーの演奏者は、まずは音大時代の繋がりで仕事を確保していく人が多いのですが、大学時代の友達は片手で余る人数、言いたいことをハッキリ言いすぎる難アリな性格で(今はだいぶ丸くなりました。笑)先輩方からもあまり好かれていなかった私は、大学時代のツテで声がかかることなんてことはほぼありませんでした。

しかも卒業後に一度一般就職しちゃってるから『もう辞めた人』っていうイメージを作ってしまったんですよね。

じゃあどうしたのかというと、自ら色んなところに音源やメールを送り付けました。

ネットで演奏の求人を検索すると、意外とヒットします。
でも、私が演奏しているトロンボーンという楽器は少々マイナーで、募集楽器として名前があがることはまずありません。

それでもめげずに、『言うだけならタダ』という大層迷惑な心持ちで、演奏者募集の求人を見つけては、

『トランペットと同じ金管楽器です!ダメですか?』
『伴奏だけじゃなくてメロディも吹けますよ!なんでも出来ます!!』



といったスタンスでたくさん連絡しまくりました。

もちろん相手にされず撃沈した数の方が多いですが、意外と『じゃあ音源送ってください』と話を聞いてくれ、仕事獲得まで漕ぎ着けたものもあります。

私のような特殊な仕事を探している人はクラウドソーシングもあまりアテには出来ないので、当たって砕けろ精神がかなり重要になってきます。

最近はコロナもあって演奏の求人やイベントそのものが減っているので、このようなやり方さえもなかなか厳しくなってきていますが、その当時にアタックしまくって獲得した仕事が現在まで続いているものもあります。

なんにせよ、言うだけ言ってみる、やるだけやってみるという心構えが重要ですね。


■写真家としてのキャリア

ここは正直まだまだで、年に何回か撮影依頼があったらラッキー!といった程度。
まだカメラを持って4年ほど、本当に本当の駆け出しです。

これまでの撮影歴としては、主に音楽家仲間の宣材写真の撮影や、写真×刺繍のハンドメイドブランドの制作、お店のPRお手伝いなど。

音楽と違って写真は完全な独学。
学校にも通っていないのでツテもなく、0だった仕事を1にすることが第一難関でした。

SNSを活用して、毎朝写真をツイートしたり、YouTubeでカメラ系チャンネルを開設したり……。
企業が『PRしてくれる人募集』など求人を出しているときは、無償でも手を挙げました。
写真家としての実績をひとつでも積み上げたいから。

無償でも、といってもなんでもかんでもタダで撮る訳ではなく、自分にとってステップアップに繋がりそうなもの、コンセプトが合いそうなものを選ぶようにしています。

ちまちまと発信を続けたおかげか、音楽仲間や身内からの依頼が中心ではありますが、一応有償での撮影依頼も何件か受けることが出来ました。

売れっ子写真家にはなれそうにないけど、『手の届きやすい写真家』くらいにはなれるかも……と撮影・発信を続けています。


■複業は合わない人はとことん合わないかも

私のようにやりたいことがたくさんあって、でも安定した収入も諦められない人にとっては、複数の職を持つパラレルキャリアはとても合っています。

でも、人にオススメしたいか、誰にでも出来そうかと問われると、素直にYESとは言えません。

だって、しんどいから。

まず、仕事がダブルブッキングしないようスケジュールの調整が必要。
音楽などのフリーの仕事が入る日は会社に休み希望を出して、でも会社と契約した最低出勤日数は割らないようにしないといけません。

また、同時に複数の仕事をこなすので大体いつも時間に追われています。
電車移動などのスキマ時間に細々とした仕事をこなすこともしょっちゅうです。
会社で仕事をしながらも『今日は帰ったらアレをやらなきゃ』『昼休みにあそこに連絡しないと』など、常に頭の中が騒がしいです。

会社から帰って夜に打ち合わせ、そして翌朝早くからまた別の仕事……など毎日不規則な生活になるので、体力勝負なところもあります。

それでもやっぱり、やりたいことをどれもこれも諦めきれない。
そのために駆け抜けていくことがそれほど大きな苦労とは感じない人は『複業』という選択肢もアリなのではないでしょうか。


■私が目指しているゴール

現在私は3つのキャリアを掛け持ちしているわけですが、この3つをとことん極めたいかというと、実はちょっと微妙なところです。

出来れば、音楽と写真の仕事の割合をもっと増やしたいのが本音。
もっといえば、音楽と写真でフリーランスとして独立出来ることが本当の理想です。

でも、基本的に安定主義でチキンな私が果たして会社を辞める決断が出来るのか?
それについては、今はまだ答えが出せません。

『会社辞めます!』と言える実績と勇気が持てるまでは、パラレルキャリアを楽しんでいきたいと思っています。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?