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制限時間5秒! 目は口ほどに物を言うわけ。(前編)

さて今回はTwitter運用から少し離れて、僕が今までやっていた仕事のうちのひとつであった販促物作成のコツを紹介したいと思う。

ちなみに僕がやっていた販促物というのはカタログだったり、スーパーなどに商品と一緒に掲示しているPOP(ポップ)、そしてクリアファイルなどのノベルティやそれを作るに至る記念ロゴだ。

以前にもお伝えしたことがあるが、僕の本職はマーケターであって、SNS(というかTwitter)運用は言ってしまうと”サブスキル”だ。といいつつ、そのサブスキルで(企業とブランドの冠があるにしろ)名前が知られて、目に見える実績があるわけやから、それを自分自身で必要以上に卑下するつもりもない。

そもそも、僕自身もTwitter運用に関するノウハウばかり流していて自分の”メインスキル”のテクニックを紹介できていなかった。とはいえ対外的な名声が雲泥の差でいくら本業といえど、こんなもん紹介して役に立つのか?という気持ちがあった。

しかし何気なく投稿したとあるツイートが意外と反応があり、これはこれでまあまあ需要があることが分かったので今回はこの話を掘り下げていきたい。

なので、今回は企業公式Twitter担当者向けの話ではなく、普段仕事で何らかの販促物をデザインやディレクションを生業にしている方向けの話なので、興味ない方はこの辺で切り上げていただいて問題ない。(と言いながらもTwitterにも関わる話もちょっと交えていくが…w)

ということで、冒頭のツイートに沿っての中身を掘り下げていく。ツイートでも言った通りなのだが、販促POPというのは5秒間で興味を惹く内容ではないと全くの無意味なものに成り下がる。この5秒というのは根拠があって、人間が未知のものを初めて視認したとき、自分自身にとって興味を持つものか否かなのかを5秒で判断しているのだ。

これを活用しているのがYouTube広告だ。自分含めたYouTube利用者は、動画を視聴する際にCMが流れたことを経験されたことがお有りではないだろうか。実はYouTubeの動画広告はインストリーム広告という、15秒以上の尺の動画広告があるのだが、これが5秒の時点でスキップ選択ができる(スキップできないタイプのものも存在する)。これの反対がバンパー広告といい、約6~7秒で流されるノンストップ広告だ。特にノンストップ機能のついていないインストリーム広告は、いくら尺が15秒ないしそれ以上の広告を流したとしても冒頭の5秒でスキップをクリックされないような内容のものを出稿できなければ無意味なのだ。況や、YouTubeという各々が好きな動画を見たいというSNSで広告をねじ込まれ、視聴者にとってはストレスしかない状況でだ。

要は我慢の限界は5秒ということだ。

そういったわけで、いかに5秒間で興味惹かせるために担当者は対策するわけだが、僕が考えたキーポイントは次の3つだ。

①Zの流れで起承転結に沿ったストーリー仕立てにする。
②インパクトがある情報だけを抽出する。
③画像(もしくはイラスト)はサイズ感+世界観。

これを各項目から説明したいと思う。

まずは①についてだが、そもそもの大原則として、

人間はまず左上から情報を仕入れようとする。

という特徴がある。これを左上の法則といい、そこから左上→右上→左下→右下の順に視線が移っていく。そしてこの一連の流れを形状的にZの流れと呼んでいる。

大きく3つにまとめてはいるものの、まずこの左上の法則とZの流れが大前提であるといっていい。

この大前提さえ分かっているだけで大きく違う。あとの内容はだからこそ必要なテクニックだったりする。

左上に目が引く見出しをつけるのも、左上から起承転結をつけてストーリーを持たせるのも、この大前提を考えたら至極当然の内容なのだ。

Twitterでは画像が4つまで貼れるのもあって便宜上分けてまとめたが、②と③は手法が多少異なるだけで、アプローチとしては近しいものがあるのでまとめて説明する。

②にも③にも目的としては、いかにタイトル(商品)を引き立たせる情報をピンポイントで掲載することで、商品を手に取ってもらって購入に繋げるかということだ。

ちなみにこの表現テクニックは、商品パッケージやマンガ・雑誌書籍の表紙、チラシ、名刺といったPOPに似たような形状のものでも実は同様のことがいえる。特に商品パッケージや雑誌書籍はそれが顕著だ(マンガの場合は、まず購入ありきで行動している場合も多いので必ずしもそうとは限らない)。

皆さんはモノを買うときに、つい衝動買いしてしまうことはないだろうか?そのとき思わずパッケージや表紙の見出しや画像イラストに”一目惚れ”して、意図せず買ってしまったことがあると思うが、これが実をいうとこのPOPの表現テクニック手法が活かされているのだ。

名刺もそうだ。社会人の方は名刺交換のシーンを思い起こしてほしいのだが、名刺はまず○○社の名刺という一次情報から瞬時に情報を仕入れていくのだが、姓名以外でどういった内容の情報が記載された名刺なら目を引くだろうか?ありきたりな白地の横長の名刺よりも、例えばゴールド柄で個性的な部署名が書かれた名刺の方が間違いなく目を引きそれだけで話のネタになるし、あわよくば会社名も覚えてもらえるというメリットもある。(ただし、名刺の場合はコーポレート・アイデンティティにも繋がるので目を引けばいいというものでもないので注意が必要だ。ちなみに僕が今まで貰った名刺で一番印象的だったのはその企業の代名詞の商品と全く同じ材質で作られた名刺だ。)

以前も書き記したのだが、僕がやっている(いた)商品はBtoC向けなのであってゴール(目標)は購入をしてもらうというただ1点なのだ。そこから逆算していくためのアプローチという名の道を作っていくことが重要なのであり、常にそこを意識してやってみてほしい。

自己満足で物が売れるほど世の中そんなに甘くないのだから。

ってことで、ツイートの内容を元に掘り下げてみました。この前落合陽一さんもツイートしてたのですが、Twitterというのは140文字でしか伝えられないので、例え画像で補足しても真意はきっちり繋がらないです。だから即興性の大喜利であるといえます。なので、落合さんくらい著名な方はいらぬ誤解を与えないために呟かないというのは至極当然の選択です。

ただ僕が落合さんと違うのは、140字だけでも伝えられることはあると考えているのでそういった使い方は出来ると思います。まあそもそも僕が落合さんのような個の力が皆無なのもありますが(同い年なんですけどねw)、今回お伝えした販促POP同様に、Twitterも販促POPのように見立てて、別の扉(noteやFacebook)に繋げていくやり方も出来ると思うのでやってみました。

というわけで、今回取り上げた「POPの見せ方」ですが、実をいうとこれはTwitter運用と全く関係なかったわけではありません。ですので次回は番外の番外編として笑、そこをご紹介したいと思います(=゚ω゚)ノ

後編に続く。

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