ミズトタカ

制作会社でディレクターやっています。出版編集者の経験もあり。子どもが血液疾患で入院中。…

ミズトタカ

制作会社でディレクターやっています。出版編集者の経験もあり。子どもが血液疾患で入院中。趣味は歴史で、関心が高いのは飛鳥時代。世界史も勉強中。仕事のことや子どものこと、歴史のことなど思いつきで書く予定です。

マガジン

  • 子どもが血球貪食症候群(HPS/HLH)に罹っている話

    7歳の次女が血球貪食症候群(HPS)で入院中。当事者だけでなく、断片的な情報しか受け取れない周りの方が、この疾患に対する解像度を高めてもらうことに寄与できればいいなと感じています。

  • 仕事のこと

    ディレクターやクリエイティブの考え方、その他なんかいろいろ仕事について感じていることを書きたいと思います。

最近の記事

始まりの日について③ -子どもの血球貪食症候群-

前回(始まりの日について② -子どもの血球貪食症候群-)は、電話対応してくださった先生の見聞色が強すぎた話。その続き。 当日:20時00分過ぎ〜21時00分ごろ年の瀬のやや車通りが減ってきた道を順調に進み、30分ちょっとで小児科総合病院に到着。後で知ったことなのだが、長女・次女の級友など何人かもこの病院に駆け込んだことがあったようで、「何かあったらこの病院」という情報は、今回の次女の話を機により周知をされていくことになった。 止血剤でもコントロールしきれない 小児科総

    • 始まりの日について② -子どもの血球貪食症候群-

      前回(始まりの日について① -子どもの血球貪食症候群-)は、次女が鼻血を出し、風呂場の呼出ボタンが最も正しいであろう使い方をされた話。その続き。 当日:18時40分ごろさて、次女の鼻血である。 そう、子どもの鼻血である。さして珍しいことでもない。つい1週間ほど前にも、次女は鼻血を出している。 だが、そのときの鼻血とは明らかに異なる点が2つ。 出血量が多い 大出血とまではいかないが、まあまあの流血である。ポタポタ落ちるのではなく、鼻炎のときの鼻水のようにたらりと流

      • 始まりの日について① -子どもの血球貪食症候群-

        ※血球貪食症候群がHLHでほぼ確定し、再生不良性貧血(AA)も可能性が高いため、今回からサムネイルを変更しました。 実は、ここ2-3週間ほど次女の症状がなぜか若干の改善傾向が見られはじめている。前回(造血幹細胞移植って結局何なのか②-子どもの血球貪食症候群-)段階では、造血幹細胞移植を近いうちに行う方向で話が進みかけていたのだが、そこから血球の数値に改善が見られており(まだ低水準ではあるが)、移植の話もいったん棚上げになっている。 こうした現状もあり、今回はずっとほったら

        • どうせ大変!? 就職先選びで考えておきたい“Webディレクターの立ち位置”について

          Webディレクターという仕事は、会社によって求められることが大きく変わることは、以前の記事(Webディレクター人材問題③ 可視化は困難!? Webディレクターの“経験”について考える)でも散々書きましたが、現実として私たちが雇われるためには、選考時に得た決して多くない情報の中から、就職先を決めていかなければなりません(仰々しく当たり前のことを言う)。 断っておきますが、会社選びの基準は、なにも仕事内容だけではありません。待遇、福利厚生、勤務時間、会社の安定性、オフィスや人

        始まりの日について③ -子どもの血球貪食症候群-

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        • 子どもが血球貪食症候群(HPS/HLH)に罹っている話
          10本
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          7本

        記事

          Webディレクター人材問題④ 考察・解釈の宝庫!? Webディレクターの“実績”を考える

          転職に限らず、たとえば外部協力者探しやコンペの提案資料などにおいても、Webディレクター人材を見るときの印象に大きな影響を与えるのは“実績”だと思います。 特に制作会社のように業務委託を主とする場合は顕著で、例えばナショナルクライアント/スタートアップ/○○業界といったクライアント実績、Webサイトリニューアル/特設サイト新設/LP作成といった制作物、ブランディング/UI/UX/マーケティングといったソリューション領域、企画/ディレクション/取材・撮影といった業務範囲など

          Webディレクター人材問題④ 考察・解釈の宝庫!? Webディレクターの“実績”を考える

          造血幹細胞移植って結局何なのか②-子どもの血球貪食症候群-

          前回の記事(造血幹細胞移植って結局何なのか① -子どもの血球貪食症候群-)の続き。今回は、ドナー適合や完全適合者がいないときの治療法などについて。 ドナー適合/HLAについてHLAとは? ヒト白血球抗原(Human Leukocyte Antigen)。白血球の型とよばれる。 血液型とは一切関係ない。 HLAの構成は、A / B / C / DR の4種類(座)。 ヒトは、この4種類を両親から1セットずつ遺伝されるため、4座×2セットの合計8つの抗原を持つ。 このHLAの

          造血幹細胞移植って結局何なのか②-子どもの血球貪食症候群-

          造血幹細胞移植って結局何なのか① -子どもの血球貪食症候群-

          化学療法でも症状の大きな改善が見られなかったことと、血球貪食症候群に加えて再生不良性貧血の症状が出ていること、輸血の累積が多くなってきたことで、次女が造血幹細胞移植を受けることが現実味を帯びてきた。言葉ではよく聞くが、結局何をやるのかがよく分かっていなかったため、担当医からの説明を仰ぎつつ自分でも調べてみた。 テーマの量が多いため、一つひとつのトピックをなるべくシンプルに記載しようと思う。どうせ丁寧に説明しようにも専門的なことは分からないし、そもそもこのnoteはあくまで

          造血幹細胞移植って結局何なのか① -子どもの血球貪食症候群-

          池江璃花子選手という“希望”について -カムバックしたことよりも-

          池江選手が患った白血病と、次女が患っている血球貪食症候群(および再生不良性貧血)。病気としてはまったく違うものではあるが、血球減少を伴う血液疾患という面では共通しており、少なくとも次女の担当医は白血病の担当医でもあるように、担当エリアとしても共通しているらしい。抗がん剤治療や造血幹細胞移植など、治療の共通点も多い。 そういった意味で、やはり池江選手の存在は非常に大きいと感じる。 何が大きいのか? 白血病からカムバックして今もトップアスリートとして活動していること?

          池江璃花子選手という“希望”について -カムバックしたことよりも-

          “転職先になじむ”ことについて考えてみる

          このnoteは、どの記事も「あくまで個人の主観です」のスタンスで書いているつもりではありますが、今回の記事はいつも以上に主観を前面に出したいと思います。 割と転職経験は多め社会人としての時間が長くなってきましたが、同世代の中では転職経験は多い方だと思います。 長く在籍している会社もあれば、すぐに辞めた会社もあり、業界も横断しています。当然、しっかり貢献できた会社もあれば、ほとんど何も貢献できないまま去っていった会社もあります。 必ずしも行く先々でなじめたわけではな

          “転職先になじむ”ことについて考えてみる

          一次性と二次性について -子どもの血球貪食症候群-

          肝機能は正常値に収まり、フェリチンも低下。発熱もおさまってきている。化学療法自体は効果的のようだ。 しかし、最も重要である血球の数値は相変わらず見事なまでの低水準である。血小板に至っては、入院当初の数値まで下がってしまった。 貪食の症状自体は改善されているものの、血球の改善には至っていないという結果により、再び根本問題が表面化してきている。 結局、この血球貪食症候群の引き金になっているものは何なのか? 1月から進められていた遺伝子検査については、現状では一次性の原因とな

          一次性と二次性について -子どもの血球貪食症候群-

          ポートフォリオは、“この人じゃないな”と思ってもらうことを意識していた気がする

          転職体験記のお題がもうすぐ終わりそうなので、慌てて書こうと思います。 note始めていきなりWebディレクターの人材のミスマッチ問題について好き勝手に書いているアカウントですが、自分の転職についても少し記したいと思います。 プロフィールにも記載している通り、私は元々別の業界から制作会社に転職しているのですが、その後も転職経験があります。 以前いた職場で面接担当もしていたので、Webディレクターの採用活動は企業側も求職者側もマッチングが難しいなぁと思っているのですが、この

          ポートフォリオは、“この人じゃないな”と思ってもらうことを意識していた気がする

          Webディレクター人材問題③ 可視化は困難!? Webディレクターの“経験”について考える

          Webディレクター人材のマッチングにあたり、スキルの他にもうひとつ「経験(もしくは経歴)」について考えることも重要だと思っています。 以前の記事(Webディレクター人材問題① なぜWebディレクターは人材不足と言われているのか)で書いた、マッチング率が低い要因のひとつ「特定の資格がなく参入があまりにオープンすぎて、個々の人材によって定義がバラバラすぎるから」と関係してくるので、この点を少し考察したいと思います。 Webディレクターはどこからでも生えてくる突然ですが、Web

          Webディレクター人材問題③ 可視化は困難!? Webディレクターの“経験”について考える

          治療と抗がん剤について -子どもの血球貪食症候群-

          次女の血球貪食症候群の治療が開始されて2週間あまり。 徐々に効果が見えてきた。 肝機能の数値について前回(血液検査の数値について -子どもの血球貪食症候群-)簡単に説明した血液検査の数値のうち、特に改善が見られたのは肝機能。 ASTとLDは正常値内に入り、ALTも1.2倍程度まで下がってきた。フェリチンも20倍程度まで下落していて、相変わらず高いが減少傾向ではある。 一方で、血球関係は相変わらず低水準である。これについては、血球貪食症候群の治療として投与している薬自体が

          治療と抗がん剤について -子どもの血球貪食症候群-

          Webディレクター人材問題② Webディレクターが求められる“広範なスキル”の背景を考える

          そもそも、Webディレクターってどういった職業にあたるのか。 クリエイティブ職?IT職?専門職? …既にこの時点から、会社ごとに認識の差がありそうです。 個人的には、どれもそうとも言えるしそうとも言えないなぁ、という印象です。 “なくてはならない”スキルはほとんど無い冒頭から暴言ですが、表題で「広範なスキル」と書いてあるものの、実はクリエイティブスキルがなくてもIT(実装)スキルがなくても対人コミュ力がなくてもWeb知識がなくても(!)、Webディレクション自体は可能です

          Webディレクター人材問題② Webディレクターが求められる“広範なスキル”の背景を考える

          血液検査の数値について -子どもの血球貪食症候群-

          数値の深刻度を正確に受け止められない自分自身は、幸いなことにこれまでの人生で大きな病気を患ったことがない。手術歴も入院歴もないし、精密検査も受けたことがない。 言いたいことは健康自慢ではなくて、「数値が異常」という経験が人生において圧倒的に足りていないということである。 現在、次女が直面している血液検査の数値の異常。 先に伝えておくが、正常値との乖離が著しい。 だが次女は一般病棟で生活をしているし、少なくとも表面上は入院前と比べて致命的に何かが変わってしまった印象は少

          血液検査の数値について -子どもの血球貪食症候群-

          子どもが血球貪食症候群(HPSもしくはHLH)に罹っている話

          私には小学生の子どもが二人いるのだが、そのうちの次女が現在血液疾患で入院している。 大きな持病ない次女が突如発症現在の症状は血球貪食症候群(HPS:hemophagocytic syndromeもしくはHLH:Hemophagocytic lymphohystiocytosis)。検索すればすぐに詳しい解説が出るし、私自身は医学の知見がないので詳細省くが、簡単に言うと体内の免疫機能が異常をきたして血球(赤血球・白血球・血小板)を食べてしまい(貪食)、それにより血球減少・発熱

          子どもが血球貪食症候群(HPSもしくはHLH)に罹っている話