見出し画像

1年前、こんなん予想もしてなかった! #N1グランプリ2021


 2021年も残りあとわずか。大掃除しようと雑巾を手にしては、あまりの冷たさと寒さにふるえてPCの前に舞い戻っております。いくら昨日水回りの大掃除が終わったからって、すぐに言い訳を見つけてはサボる。あぁ、なんてダメなヤツなんでしょう。自己肯定感ダダ下がりの午後は、もう自分で自分を褒めたたえるしか生きる道はありません。
 在宅勤務用にお借りしたままのレンタルスペース=娘のベッドの下の穴蔵のようなデスクに、ダウンのひざかけ。ぬくぬく最高!ってなわけで、昨年末に続いて、今年も逆佐亭裕らく師匠 #N1グランプリ2021 に参加します。師匠の開催宣言はこちら。

よって性懲りもなく今年もまた、ここに「N-1グランプリ2021」の開催を宣言いたします!
N-1グランプリとは、今年一年間で書いた自分のnoteの中から上位十作品を選出し、順位を付けた上で一つ一つに解説を添え、とにかく自分で自分の作品を誉め称えるという、文学的公開自慰行為の賞レースです。選ぶのも自分、選ばれるのも自分です。そして祝うのも自分、喜ぶのも自分。スキの数、閲覧数、他人の目や評価なんて関係ありません。自分だけが楽しめて、自分だけ気分が良くなる為の、自分の自分による自分の為の賞レースです。

崇め奉れよ、己自身を/逆佐亭 裕らく

 
 いちおう、昨年度版も貼っとこうかな。呑み書きと同時で、うたママが降臨しちゃったN-1グランプリ2020。


 2021年に公開したnoteの本数は(下書きに戻したものは差し引いて)全部で119本。新年に掲げた目標が80本だったので、大きく上回りました。企画の紹介記事も含んでいるし、そもそも目標値が低いってのは置いといて、わたしにしてはよく書いたなぁ。文字数の平均値も出したかったんですが、手が回りませんでした。
 書いた記事をジャンルでざっくり分けると、エッセイがいちばん多くて52本。次いで、主催した企画の記事が30本。小説は24本、紹介記事などを含むその他が13本。5-6本に1本が小説だったと考えると、我ながら頑張ったなぁって思います。フィクション書くのに、あんなに怖気づいてたくせにね笑

2021年のノミネートは 20記事/18作品

 さて、まずはN-1グランプリ2021 ノミネート作品のご紹介。全部で20記事をピックアップ。ここから10作品を選んで自画自賛?する予定です。公開日順に並べたものがこちら。

N-1グランプリ2021 ノミネート作品

 まずね、自分で選んでびっくりしたのが、小説の割合。ノンフィクション2作品も含めると、20記事中11記事/9作品が小説でした。改めてびっくりしちゃう。わたしが小説書いてるなんて!
 今年は昨年とは違ったノリで行こうかと思って。せっかく「あなたへの手紙コンテスト」で帯100本ノックをやったから、うたママに頼らず自分で自分の作品の紹介文を書いてみようかと。でも、うまく褒められるかなぁ?
 でも、何でもチャレンジだもんね! 行くぞ!


第10位・・・お手紙コンテストの開催宣言

 水野うたの2021年を語るうえで欠かせない企画「あなたへの手紙コンテスト」。この私設賞が生まれたのは偶然で、夏に参加した「いちまいごはんコンテスト」において爆盛賞に選ばれ、賞金をいただいたことがきっかけでした。
 noteで得たお金をnoteで使う。noteの街の片隅でささやかに経済をまわそうとした結果、思いのこもったたくさんのお手紙や作品が集まりました。企画やろう!と思いついたのも、テーマを手紙にしようと思ったのも、けっこうファインプレーだった気がする。
 一緒に遊んでくださったみなさん、ありがとうございます!


第9位・・・あの味恋しいフードエッセイ

「いちまいごはんコンテスト」で、爆盛賞をいただいた記念すべきエッセイ。つまり「あなたへの手紙コンテスト」の生みの親的作品です。
 大好きだったおじいちゃんの手料理のなかで、格別に好きだった水餃子。それをモチーフに書いたフードエッセイなんですが、いま読んでもよだれがじゅるるる。金色にかがやく昆布出汁に、歯ごたえのあるもちもちの皮と旨味たっぷりの餃子あん。自分でもあの美味しさに肉薄した表現で書けたような気がします。
 いい加減、おじいちゃんが「うたちゃんが作んなさい」って枕元に立ちそうですけどね。


第8位・・・彼は今も元気にパパしてます

 ずっと読んでくれてる人のなかでは、ひそかな人気キャラらしい玉森くん(たまにしか登場しないのに)。厳命されないかぎり仕事が残ってても断固残業しない主義の玉森くんには正直困らされることもあるけれど、やっぱりね、家庭を大切にするのも正解って思っちゃうんですよね。甘いかしら?
 実はこの話、後日談があるんです。玉森くんね、来年の夏には2児のパパになるそうで。すでに課内で育休取得宣言をして、調整に動き始めています。うちの部署でははじめての男性・・の育休取得。世の中は着実に良くなってる。そう思うとうれしい。書いてよかったです。


第7位・・・水野うたの信念、ここにあり

「自分にとって大切なこと」というお題を見た瞬間、思ったんです。わたし、このお題なら書くことがある! 書ける!って。だって、大切なことってそうそう変わらないじゃないですか。信念みたいなものだもの。
 このエッセイは、たくさんの人に読んでもらえてうれしかったです。自分の信念を「それでいいよ」って受け容れてもらえた気持ちになって。
 Panasonic ✕ note 公式「自分にとって大切なこと コンテスト」で審査員特別賞をいただきました。
 娘たちが就職しちゃうから、もうフリーパスで撮りに行ける学校がないんだけど、どこか撮らせてくれるチームないかなぁ。少年野球とかも撮りたいんだけどなぁ。


第6位・・・きわめて不適切?!な恋愛小説

 雪がちらついてるのを見ていたら教会でのあのシーンが浮かんで、冒頭の「きわめて不適切だったのかもしれない」って言葉がふわっと出てきたんです。
 雪のちらつく街と、ハイカロリーなダイナーのハンバーガー、教会の静けさと寒さ。ドアを開けた瞬間なだれこんでくる都会の雪道の音。片思いとはじめての・・・。いま読んでも、ちょっとドキドキしちゃう。
 こういう感情、いいなぁって思うんです。もう味わうことはないかもしれない感情。いつかリライトしてみたい小説です。


第5位・・・モデルは実在SE 恋愛小説B面

 Shihoさんの「華金の夜」の二次創作で、男性目線でB面を描いた小説です。とはいえ原作がとても短いので、作中に出てくるエピソードは創作した部分が多いかな。
 この作品の主人公・SEの高橋さんにはモデルがいます。仕事でお付き合いのある、わたしのスーパーマンです。彼のていねいで献身的な仕事ぶりを、高橋さんに再現してもらいました。
 これを書いたのは6月。冬におそるおそる手を出したフィクション創作に、少しずつ慣れてきた頃です。構成を考え、展開をメモしてから書きました。うんうん。少しずつだけど進化してる。


第4位・・・この景色から目を背けないで

 2020年夏に書いた同名小説をリライトしました。
 娘の夏休みの宿題で戦争体験者へのインタビューがあったんです。そのとき、はじめて祖母の戦争体験を聞きました。母たち姉妹にも話したことのない、空襲の下で逃げまどう家族の物語。わたしが非日常だと思ってるものなんて「非」ではない。本物の非日常な日常が、そこにはありました。この小説は、またリライトするでしょう。祖母の話を託されたわたしには、語り継ぐ責任があるからです。
 深い哀しみを懐に抱いたまま天に召された祖母と、あの戦争で生命を落としたり、たいせつな誰かを亡くしたたくさんの人たちへ、この物語を捧げます。


第3位・・・愛すればこそのすれ違いは…

 2021上半期、わたしのなかでいちばん楽しかった私設賞といえば「仮面おゆうぎ会」。作者が誰だか判らないように、全作品おなじアカウントから投稿された小説を、読み手のスキ数で選考するのです。想像しただけでもわくわくしません? 開催期間中、毎晩21時に参加作品が投稿されるのが、楽しみで仕方ありませんでした。このシステムを考えた坂 るいすさん、ホントに凄い! ものすごく手間がかかる企画だから、気軽には言えないけれど、いつか第2弾をやってほしいなぁって思っています。
 これは、その企画の応募作品。同性どうしの恋愛だからこそのジレンマを描いた小説です。これもいつかきっとリライトするんだろうなぁ。アパートの部屋だけで完結する世界、けっこう好きなんですよね。
 他の応募作品がとにかく素敵だったので、もし普段とは違う書き手に出会ってみたいというかたのために、そっとリンクを貼っておきます。このマガジンからどうぞ。


第2位・・・わたしの60%を形づくる成分

 2021年に書いたエッセイのなかで、いちばん好きな作品です。どこがいちばん気に入っているかというと、タイトルと冒頭と結び。自分の書きたいように書けた実感があるんだもの。
 高校生のころに出会った吉本ばななさんの『キッチン』。現在のわたしの身体や感覚や文章の一部は、間違いなくここから生まれています。
 このエッセイには書きませんでしたが、実はわたしの卒業論文のテーマは、彼女の初期作品(キッチン~マリカの長い夜)におけるオノマトペについてでした。原稿用紙100枚、手書きの時代。お正月返上で清書したなぁ。『キッチン』はいまでも大好きな本ですが、このエッセイでは内容にはほぼ触れず、登場人物ならぬ登場ドリンクについて書いています。note公式がピックしてくれたこともあり、いまの時点でいちばん読まれているnoteです。


第1位・・・あの宵の月が忘れられなくて

 2021年に書いた小説のなかでいちばんのお気に入りです。コンテストのテーマ「新しいお月見」で思い浮かんだのがリモートお月見だったので、そこから広げて書くことにしました。過去と現在を行き来しながら、ひとりの女性の76年を描いています。

 作中の地球儀のシーンは後から付け足したのだけれど、ここがいちばん好き。そして余談ですが、登場人物のうちニューヨーク在住の孫は、わたしが大好きなプロ野球選手から名前を頂きました。
 この小説の創作の裏側は、このnoteに詳しく書いたのでこちらも貼っておきます。

 この小説は「新しいお月見コンテスト」で三日月賞をいただきました。



 2021年を総括すると、前半は創作の楽しさにはまり、後半は企画参加と企画主催に没頭した1年だったような気がします。
 新しい出会いもたくさんあって、それまで遠くから見ていただけのクリエイターとtwitterやZoomでお話しするようになったりして、とてもにぎやかで楽しい1年になりました。

 いっしょに遊んでくださったみなさま、出会ってくださったみなさま、ありがとうございました! どうぞ来年もよろしくお願いいたします!



==2021.12.31 追記=====

 noteから2021年の記録が届きました。昨年同様、N1グランプリの記事に貼っておこうと思います。デザインも素敵だし、雑誌風のレイアウトも素敵。楽しませようと奮闘してくださったスタッフのみなさん、ありがとうございます!

 2021年12月31日 06:59現在(夜確認するのを忘れるといけないと思って、朝起きたときに保険かけてスクショを撮っておいたんだけど、本当に確認するの忘れちゃった!笑)のデータはこうなっています。

◆記 事 数 :       215 (      +121)
◆ス キ 数 :  13,979 (  +10,221)
◆P V 数 :211,098 (+169,651)
◆フォロワー数:  513 (      +332)

 あぁ、今年もめいっぱい楽しんだ! 2022年も楽しもう!


ここまで読んでくれたんですね! ありがとう!