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愛すべき芸術たち

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書籍、映画、舞台、展示会などのレビュー。 大切な私の生きがい。
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記事一覧

作品は楽しむ環境をひっくるめて「作品」なんだ!(note社PRチームの読書共有会より)

西川美和監督の映画を観て、西川美和監督のエッセイを読む。最近の毎日はそんな感じだった。映…

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ブルーノートアーティストの大義とインターネットを生きる私たちの苦悶

表現することは生きること。 映画「ブルーノート・レコード」の中盤で字幕に現れたその言葉(…

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物語ることで人は生きるし、世界は広がる|『熱帯』森見登美彦

最近小説を読むことから遠ざかり、ビジネス書や新書ばかりを手に取っていた。森見登美彦作品が…

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山崎ナオコーラの言葉を愛し始めた私

最近の私は、エッセイ本を連続して読んでいた。すべてに共通していたのは、私が小説を読んだこ…

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言葉を多くは知らない子どもたちのイノセントな情動|『あこがれ』川上未映子

まだ語彙が豊富でなかったころの自分の感情を、もうはっきりとは思い出すことができない。洗剤…

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才能には多様性があり、それぞれは共鳴し合う|『蜜蜂と遠雷』恩田陸

宮下奈都さんの『羊と鋼の森』で音楽を文学で表現する作品に魅了され、私が次に手を取ったのが…

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コンビニ人間が歩く正常と異常の境界|『コンビニ人間』村田沙耶香

小鳥の死骸を見て、「父親が好きだから持って帰って焼き鳥にしよう」。 喧嘩を止めてと言われて、「スコップで二人を殴って止めよう」。 感情の欠落した合理的な思考回路から、幼少期より「異常」として扱われてきた『コンビニ人間』の主人公 恵子。彼女はなにがおかしいのかわからないが、両親や妹の悲しむ姿は見たくなくて、その「異常」を「治さなければ」と考えてきた。 大学生になり、コンビニでのアルバイトをはじめた恵子は、 コンビニ店員としてマニュアル通りに動くことで、社会の一部として自分

ミステリー小説の世界はどんどん速度を増していく|『沈黙のパレード』東野圭吾

東野圭吾さんの『沈黙のパレード』を読了した。久しぶりのガリレオシリーズ。といっても私は欠…

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映画「ハナレイ・ベイ」が教えてくれるのは愛情への向き合い方と青年の尊さ

※一部踏み込んだレビューあり、これから鑑賞予定の方はご注意を。最初の方は大丈夫なので薄目…

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小説『羊と鋼の森』に思う音楽と世界の関係性

『羊と鋼の森』宮下奈都   2016年本屋大賞受賞作。初版6,500部からの異例の出世というこの作…

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仏教レベル1の私が「快慶・定慶みほとけ」を観に行ってちょい泣きしたこと

2018年秋某日、上野の東京国立博物館で催されている展示に行った。 「京都 大報恩寺 快慶・…

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