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PR研究所、はじめました。 / バーガーキングのLGBTQ活動 【PR研究所001】

PR研究所、はじめました。 

僕はPRに魅了されている。

PR(=パブリックリレーションズ)はざっくり言うと社会とのコミュニケーション設計であり、日本ではInstagramにてインフルエンサーが#PRなどと投稿してしまうことからプロモーションと混同されることがよくある概念だ。

パブリックリレーションズ≠プロモーション

ここに明確な違いがあることをまず頭に置いてほしい。

大学の授業でそんなパブリックリレーションズ(以下PR)を知って以来、PRの持つ可能性はなんて大きいんだと感じ将来もPRについてやっていけたら楽しそうだなあと思った。

就活生のESじみた書き出しで自分でもびっくりしているが本心であるのは間違いない。

流れでいけば自己紹介というところだが、対して重要でないため省かせてもらおう。なぜなら、これからやっていくPR研究所というものは公に開かれた場所ではあるものの、僕が純粋にPRについて調べ研究していくというどこまでも個人的な場所であるからだ。
その上でもしこの個人的な研究所が誰かの参考になるのであればそれはとっても嬉しいことだ。

PR研究所では、PRについて毎回1つずつ事例を取り上げる。取り上げるにあたって客観と主観が混ざる可能性があるが、あくまで研究の範疇であるため誰かに向けたステートメント等ではないことをご了承いただきたい。ヨボウセン。

そして間違った情報がある場合には優しく教えてくださいませ。
道半ばのPR研究者であるためあなたのアドバイスで賢くなるかもしれません。

さて導入はこれくらいで!PR研究所、はじめました。

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バーガーキングのLGBTQ活動 【PR研究所001】

2014年の6月末、バーガーキングはカリフォルニアのLGBT文化を讃える祭典「SF PRIDE」に合わせて「Proud Whopper(プラウドワッパー)」を発売した。

プラウドワッパーは、虹色の包装紙で包まれていること以外発売までほとんど情報が知らされていなかった。そのため当時の市民はこのプラウドワッパーの中身がどうなっているのか気になっていたことだろう。

いざ発売されて食べてみると、実はこのプラウドワッパーは通常販売されているワッパーの中身と全く同じなのだ。そして包装紙の裏には「We are all the same inside(中身はみんな同じ)」の文字。

外見や見た目は人それぞれ異なるけど、私たちは皆中身は同じであるというメッセージが表れるのだ。

また米国メディアハフポストによると、プラウドワッパーの売り上げはBurger King McLamore Foundationという基金を通じてLGBT関連の推進に当てられた。

PRの事例として特に注目すべきは3点ある。

1点目は、上手に消費者の「期待を裏切っている」点だ。街頭広告を出しつつも全ての情報は開示せずに当日を迎える。SF PRIDEに向けて作られたワッパーという期待値が高まっている中で、食べてみると実際に中身は同じという期待の裏切りが、より深く消費者の心に残るようになっている。

2点目は、身体性を伴っている点だ。実際にワッパーを購入する→包装紙をめくる→一緒にイベントに来ている人と共有するまで、常に自分が体験することで生み出される仕組みになっており、より深く消費者の心に残るようになっている。

3点目は、ストーリーの設計が最初から最後まで抜かりないことだ。売り上げはLGBT関連の推進に充てるという、最後の部分までスタンスを崩さないところがみてとれる。

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