#プログラマーがたまに席で謎に叫ぶやつ
皆さまのいる世界や業界では
どのような叫び声が
飛び交っていますか?
入り乱れていますか??
このタグがXのトレンドに入っていて、
流れ行くポストを見るだけでも
何だか懐かしくて懐かしくて。。。
ただ、所々で、
「??」ってのもあって、
浦島太郎の僕の時代とでは
やはり違うんだなぁと実感。
「プログラマ」ではなく
「プログラマー」って記述するのも
何となく若い世代だと思うし。
知らない人も何となくでも伝わるかな、
プログラミングの世界は割と独り言が多い。
昔々の自分の入った会社や
プロジェクトしか知らないが
僕の周りはある程度は許されていた。
それぞれが会話している訳ではなく、
「なるほどねぇ……」
「っっだと思ったんだよなぁ」
「でしょ!」
とかフツーに飛び交う、とかね。
内容と頻度で状況把握が出来る。
テンパり具合とかね。
ただ、あまりにもあまりにもだと、
『独り言や会話の相手要員』
として、そういった人がいる案件に
作業 兼 話し相手
のようなポジションで
配備されたことも。
「他の人の手が止まっちゃって
参ってるんだよね。。。
だから相手してあげてね」
って。
同じシマの独り言多めの先輩を思い出すと、、、
……なるほどねぇ(よく分かってない)
……ははぁん(まだ分かってない)
……っていうことか(ちょっと分かってきたか)
ちっ……(結局分からんかったようだ)
僕は僕で自席でPCを眺めながら、、、
あー(なるほど、こりゃムリだ)
あー(これ見積したの誰…俺か)
あー(仕様書作ったのも…俺か)
あー(これは明日までだっけ?)
あー(まぁとりあえず動かすか)
あー(処理が通ったのは何故だ)
あー(見なかったことにしよう)
あー(引き継がれる人、スマン)
あー(コメントで伝わるかなぁ)
あー(さて、次ってナンダッケ)
あー(見積くらい営業がやれよ)
もちろん、「あー」のイントネーションがビミョーに違う。
あー……
あー⤴
あー⤵
あー!!!
あー!??
などなど、喜怒哀楽は色々だったりする。
くっっっそ(予想していた処理が正しく行なわれず)
え!?マジ!??(予想外に一発でコンパイルが通った)
だよねぇ(予想はしてなかった)
んだよー、あーもう。。。(ノってきた時に電話が鳴る)
あー……うー……(どこまで進んだか思い出せない)
っっしゃああああ!(とりあえずトイレに行ってみる)
と、色々と書いてみたものの
どの業界でもあんま変わらなそう。
そういえば、いつぞや、最後の会社になった浅草橋の古巣に打ち合わせに行ったら、社内私語禁止になっていた。独り言も叫び声もなく。
サーバの音だけが静かに鳴る中で働くみんなの姿に悲喜こもごも。
何となく空気を察して、
「いまって、、、私語禁止なんすか?ヒソヒソ」
とモゴモゴ聞いたら、
「んまぁ、、、そんな感じ…ヒソヒソ」
と先輩もモゴモゴ。
僕は周りをイジって駄弁って日々の緊張感を解きほぐす役割を勝手に担っていたので、たぶん2011年に辞めなかったとしても居続けることは厳しかっただろう。
というか僕が喋りすぎたので私語禁止になったのか??とも思ったが、そこまでみんなの邪魔をしてなかっただろうし、末期は社内にほとんど居なかったから違うと思うけど。
そんな感じで僕はプログラマの世界を10年ほどで離脱しちゃったけど、結局は昔も今も「お祈り」とか「おまじない」とか「神頼み」なんだなって、このタグのポストのいくつかを見て懐かしんでいた。
たぶん、つぶやいていたのは同世代とかちょい下くらいだろう。
僕が生きていた時代の炎上案件は、物理的にマンパワーを集めてゴリゴリぶん回すような力技の世界だったから、ふと神にすがりついて祈りたくなるってのは人のサガだ。
プログラミングを知らない人を置いてけぼりにしちゃうけど、、、社会人1年生時、プログラミングのイロハを先輩に叩き込んでもらっていた際に、、、
絶対に必要のないと思われる位置で変数を0で明示的に初期化する処理が入っているのに気付いた。
OJTでついてくれていた先輩に、
「これって初期化しなくても、関数を呼ぶ時点で結局ゼロで来ると思うんですけど、やっぱりこの処理って、あえて、必要、、、なんですよね?」
「そうそう。この1行が無いと何故かエラーになるんだよね。不思議でしょ。バージョンアップやパッチあてるタイミングで何度か処理を外してテストしてるんだけど、、、ダメなんだよね。
だからコメント文に『お呪い』って入れてんの。呪いじゃないよ、おまじない。消しちゃダメよ。コメントも消しちゃダメ。何故かセットなの。
しばらくテストしてないけど、消したら多分エラーになるから笑。エラーになるの見たかったらテスト的に外しても良いよ!」
機械の修理でもそうだけど、素人が手を出すと何故かネジが余ったりして元に戻らなくなるのは世の常。
だから僕は、「まぁ開発の世界にはこういうこともあるのだろう」と見なかったことにしてソースをそっと閉じた。
その後、約10年の間に、「あってもなくても良い処理なんだけど入れておかないと何故かコケる」という経験は何度かあった。
そのたびに社会人1年生時の先輩を思い出すのであった。
「不思議だよねぇ」
でも京極堂は、
「この世には不思議なことなど何もないのだよ、関口君」
って言ってますしね。
0と1の塊のプログラミングで、書いたことしか処理として発生しないはずのプログラミングで、人間の手を離れることはちょいちょいある。
CPUやらコンパイラやら隅々まで100%理解できていれば京極堂の言う通り、不思議なことなど何もないんだろうけどねぇ。
『科学技術』というには随分とショボいもんだけど、僕がやったようなプログラミングの端くれでも、どんどん突き詰めて行くと神の領域とか哲学とか世にも奇妙な物語とか、そういった部分に踏み込むことになる気がする。
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