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#41 花粉症を悪化させるNG習慣と対策

パーソナルトレーニングジムSISEIの宮谷です。

暖かくなって春が近づいくのは嬉しいですが、春は花粉症(アレルギー性結膜炎)に悩まされる人が多いですね。
みなさんはどんな花粉症対策していますか?

花粉症はつらい鼻水やくしゃみ、咳や目の痒み、アレルギー反応が酷くなると発熱してしまったりと、QOL(Quality of Life)の障害になることで、プレゼンティーイズム(=体調が優れず、生産性が低下している状態)を引き起こしてしまいます。

花粉症は体質の問題ではありますが、生活習慣病の一つとされる側面から、生活習慣によって症状を悪化させてしまうことがあります。
今回は花粉症を悪化させるNG習慣と、その対策についてお話しさせていただきます。


花粉症とは?

Image by ビエントfrom photoAC

花粉症は、アレルギー反応の1つです。

人間には、体内にある成分とは異なる成分(物質)「抗原」が侵入してきた場合、退治しようとするための免疫があります。
抗原を退治するために体の中で作られるのが、免疫物質「抗体」になります。
「抗原」が体内に入ると免疫機能が働きますが、同じ「抗原」が何度も体内に入り攻撃を繰り返しているうちに、免疫機能が過剰に反応してしまい、正常な細胞までも破壊してしまいます。

本来、花粉は体に無害なのですが、免疫機能が過剰に反応してしまうことで、アレルギー症状を引き起こしてしまうのが「花粉症」です。

花粉を退治しようと細胞から分泌される免疫物質が「ヒスタミン」「ロイコトリエン」という物質で、花粉症の薬はこの過剰反応を抑えるための成分が配合されています。


花粉症のNG習慣

花粉症を悪化させるNG習慣を4つ紹介します。

① 夜更かしによる寝不足

Image by Adrian Swancar from Unsplash

睡眠不足は自律神経系、内分泌系の調節機能が崩れてしまうことで、花粉症の症状を悪化させる原因になってしまうことがあります。

また、睡眠不足は免疫力にも影響を及ぼします。
免疫力の低下は有害物質から身を守れなくしてしまうことから、花粉症の悪化につながります。
逆に免疫力を上げすぎも免疫機能が過剰に反応してしまうので、身体に悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。

② 過剰なストレス

Image by Engin Akyurt from Pixabay

ストレスを溜めすぎて自律神経のバランスが崩れると、睡眠不足につながってしまい、花粉症を悪化させてしまいます。
また免疫力が下がると、わずかな花粉に過剰に反応してしまい、花粉症を発症しやすくなります。

精神的なストレスは筋肉を緊張させて血流を悪くしてしまい、鼻やのどの粘膜を乾燥させます。
粘膜が乾燥した状態では異物を排除することが難しく、粘膜内に花粉やウイルスが侵入しやすくなり、花粉症を引き起こしたり、インフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。

③ 脂質の摂りすぎ

Image by enlad from photoAC

体内に取り込む脂質(脂肪酸)の摂取量が増えると、ホルモンのバランスが崩れる恐れがあります。

「オメガ6脂肪酸(アラキドン酸)」を多く含む食用油は、炎症やアレルギーの媒介物質となる「ロイコトリエン」を大量に発生させてしまうリスクがあると言われています。
食用油を多く使う「揚げ物」や「中華料理」は、脂質の過剰摂取になりやすいです。

④ 飲酒、喫煙

Image by TETSU0125 from photoAC

お酒の飲みすぎや喫煙は免疫のバランスを崩させてしまい、花粉症を悪化させてしまいます。

過度な飲酒は肝機能の低下を招き、免疫システムに必要な栄養などを体内に供給しにくくさせてしまい、喫煙は肺に存在する免疫細胞(肺胞マイクロファージ)がタバコの有害物質によって損傷を受けることで、免疫機能を著しく低下させてしまうのです。


花粉症の対策

それでは、花粉症を軽減させるための生活習慣を紹介します。

❶ 充分な睡眠

Image by gpointstudio from freepik

6〜8時間の睡眠を取ることが、自律神経を高めるためには重要です。
統計的には、7時間の睡眠が最も健康的と言われています。

また睡眠時には、免疫機能を高めるいくつかのサイトカイン(免疫系細胞から分泌されるタンパク質)の分泌が促進され、睡眠によって全身のメンテナンスをしています。

食事や飲酒、カフェイン摂取は、カラダを興奮させる交感神経が優位になるため、就寝3〜4時間前には済ませましょう。
スマホやパソコン作業、テレビ鑑賞も就寝1時間前までとして、休むための体勢を整えましょう。

❷ 免疫力を高める食事

Image by ako76 from photoAC

免疫力を高めるためには、食事で腸内環境を整える効果のある食品を摂ることが有効です。
乳酸菌や食物繊維、ポリフェノールが、腸内環境を整える効果があると言われています。これらを多く含む食品をご紹介します。

【乳酸菌を含む食品】
 ヨーグルト、チーズ、味噌、キムチ、納豆など

【食物繊維を含む食品】
(水溶性食物繊維) ワカメ、ヒジキ、押麦、オートミール、納豆など
(不溶性食物繊維) 玄米、レンコン、大豆、キャベツ、キノコ類など

【ポリフェノールを含む食品】
 赤ワイン、コーヒー、紅茶、緑茶、ゴマ、大豆、リンゴ、チョコレートなど

脂質(脂肪酸)の摂りすぎは良くないと先述しましたが、魚油やアマニ油などに含まれるオメガ3脂肪酸は、花粉症の改善効果が見られたという研究結果が報告されています。
青魚由来の「DHA・EPA」と、植物由来の「α-リノレン酸」などが代表的なオメガ3脂肪酸として挙げられます。

【DHA・EPAを含む食品】
 サバ、イワシ、サンマ、サケなど

【αーリノレン酸を含む食品】
 エゴマ油、アマニ油、チアシード、なたね油など

オメガ3脂肪酸の摂取は、いろいろなメディアに取り上げられ、カラダに良いと言われています。
ただし、オメガ3脂肪酸の過剰摂取もアレルギー反応を助長してしまうというデータも存在しますので、ほどほどに摂取することをおすすめします。

五大栄養素をバランス良く食事から摂取することを心がけましょう。


❸ 適度な運動

Image by Geert Pieters from Unsplash

運動を行うと筋肉が伸び縮みを繰り返し、身体の中から熱が産み出されることで基礎代謝が高まります。
基礎代謝量がアップすると血液循環がよくなり、身体を内から温め、エネルギーを生み出す際に出る余分な水分を体外に排出する働きが高まります。
鼻水や鼻づまりなどの症状をやわらげ、鼻やのどの粘膜を乾燥から守ることで花粉による刺激を軽減させることが期待できます。

また、運動をすると精神を安定させる「セロトニン」というホルモンが多く分泌されるため、気分がスッキリしてストレス解消に役立ちます。
ストレス解消は花粉症だけでなく、さまざまな疾病の予防にもなります。

特に長時間同じ姿勢で過ごす仕事をされている人は、動かないことで筋肉が縮こまって固まってしまい、血流が悪くなり、肩こりや腰痛の原因になります。
肩こりや腰痛は肉体的苦痛を抱えて生活することで、精神的ストレスの増加につながり、一見関係ないように思われる花粉症を悪化させる恐れがあります。

仕事の通勤時や空き時間にカラダを動かす運動習慣を始めてみましょう。
花粉症が酷い人は外に出るのはリスクが高いと思いますので、屋内で運動ができるジムを活用することをおすすめします。

大切なのは健康管理

Image by 月舟 from photoAC

自己による「健康管理」は心身の健康を維持し、健やかな生活を送るために欠かせないものです。
特に睡眠や食事、運動などの生活習慣は健康管理には欠かせない要素です。

花粉症だけではなく、さまざまな疾病の原因は生活の悪習慣にあると考えられています。
ヒトゲノムの解析によって人間の遺伝子の情報の中には、どんな人も等しく色んな疾病の情報を持っていることが判明しています。
その病気が発病するかしないかの要因は、遺伝的なものよりも生活習慣にあると言われています。

「自身の健康のためには何が不足しているのか?」を考え、健康情報の中から適切な情報を見極めて使いこなす力(ヘルスリテラシー)を養うことも大切です。

花粉症対策だけではなく、健康的な生活習慣を身につけ、健康なカラダを手に入れましょう。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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