【エッセイ】ほぼ、ドラマ「ファーストクラス」

資本金〇憶、従業員500名のまぁまぁ大きな企業の本社で、正社員として働いていた事があります。まぁ、そこで働いている人達と言うのが、常に保身の事ばかり考え、周りに厳しい人ばかり。いじめ会社とでも言うのでしょうか。離職率も結構高い印象でした。本人達曰く「体育会系のイケイケ営業会社」。外見はクリーンなイメージ、でも中身はドロドロ。男性社員も女性社員も「良い人」を探すのが難しい位(笑)。

「ファーストクラス」というドラマをご存じでしょうか。沢尻エリカ演じる主人公が、ひょんな事からファッション誌の編集者になり、周りからいびられながらも、編集長に上り詰める。シーズン2では、ファッションデザイナーになりましたね。僕も大好きで2シリーズとも見てましたが、まさにあの感じ。周りは敵のみ、マウンティング合戦。バチバチなのです。伏魔殿と言っても良いかもしれません。急成長を遂げた会社だったので、成長前の古株社員は相当苦労したらしく、「後から入社してきた社員にも、同じような苦労を味わってもらわないと認めない」という、隠しきれないメラメラとしたオーラをうっすら感じながら働いておりました。

今振り返ると、僕は生意気だったんでしょうね(笑)。そこそこ仕事覚えも早く、こなせるものだから、結構目の敵にされましたよ。飲み会で飲まされたり、仕事の足を引っ張るような事されたり、手柄を僕の物にさせないようにするとか、嫌み言われたりとか。一度だけ泣かされました(笑)。また、経営の中枢に近い部署だったせいもあるかと思いますが、僕の素性を知りたかったんでしょうね。たぶん監視されてました。社内のPC画面の監視は良いとしても、プライベートも誰かにつけられていたような気がします。自分しか知らないような事を周りの社員が知っているんです。当然それを「見山さんって、〇〇なんだって?」と直接本人に話しかける事などありません。じゃあ、どうするか。僕に聞こえるように社員同士で会話をしていたりとか(笑)。

その結果、自分はどう変貌するか・・・?


そう、「スーツが戦闘服のサイボーグ」です(笑)。

服装は責任感。高価ではないけれども、小綺麗なスーツを身に着け、ヘアスタイルもばっちりキメる。ネクタイもカラフルな柄物だと馬鹿っぽいので、紺・グレーなど無地の落ち着いた色。ワイシャツは必ず白。色物だと軽く見えるから。靴も黒。そしてベルトのバックルのシルバーが差し色。あ、そう言えば、スーツも無地を好んで身に着けてました。もちろんバリバリ仕事をこなし、回りに有無を言わせないよう努める。プライベートでは、ジムで体を鍛え、通勤電車内は、仕事の為に本を読んで勉強。無駄な残業など経費の無駄ですからしません。

これを読んだ方は、「まさかね」って笑い飛ばすかもしれません。でも、実際にこういう会社あるんです。改めて思い出すと、不思議と自分でもちょっと笑っちゃうんですが。

で、今その会社の事どう思ってる?

複雑な気持ちです。恨んでいる気持ち、恨んじゃいけないと自分に言い聞かせる気持ち。そして厄介なのが、感謝の気持ちが少しある。あそこまで、思う存分仕事をさせてもらえた会社は、後にも先にもあの会社だけだから。

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