成功理由をピンポイントで語る (vol 150)
「よっしゃー!Good!」。。。おしまい!
ちょっと待って下さい!。私たちを成功に導いてくれるノウハウの引き出しを増やすチャンスを逃していますよ。
私たちが失敗した時は、言い訳含めていろいろと原因を考えます。
一方で成功した時はどうでしょう?「OK!」で終わっってしまうことが多いと思いませんか? 「勝てば官軍」「終わりよければすべてよし」「結果オーライ」となっていませんか?
日々の活動で、あるいはプロジェクトで成果を上げます。それは、狙い通りの成果だったでしょうか、あるいは単なるラッキーだったのでしょうか。実はこうした点を私たちはあまり気にしていません。結果が良ければ忘れてしまいます。
だからこそ、あえて、成果と実施内容との間、特に成功した時の相関をしっかり気にする必要があります。
例えば、
人材育成には成功体験が必要、と言われます。100%賛成です。
でもそれは、成功体験の理由がはっきり整理されていることが前提です。
私の会社でもよくある現場の話として、
「スキル教育が成果につながった」という話を聞きます。
組織や工場の中でいろいろなスキルの教育をしますが、どこの教育が最も効果的だったのか、なぜそのスキルが効果につながったのでしょう。
中身を特定できる単語を盛り込んで、
数字で説明できるところは数字を使って、
「よかったこと」の整理が必要です。
面倒臭いマネジャーと思われているかもしれませんが、
「どこが一番改善されたの?」
「なんで、そのスキルが重要だったの?」
「今回の成果とどうつながっているの?」と、
根掘り葉掘り聞いています。
まあ、答える方も「よかった事」を話すので悪い気はしないはずです。
こうして、「よかった探し」をしておくから、次に何かあった時に、
「そうだ! あの時の、あの活動が参考にならないだろうか」
と気づけるのです。
現場のリーダー達をいい気持ちにさせながら、ノウハウを抽出する、成功体験を成功体験として使える様に残す。このことをマネジャーたちにも覚えてほしいとのツイートを発信しました。
When an activity leads to good result, can you say specifically what part of the activity led to that result and how much of the contribution?
If you say, "Productivity increased due to skills training," it is hard to understand the content.
In order to use good example as our own knowledge, or to apply it at another field or base, it is necessary to clarify the "relationship between actions and results" in more detail and concretely.
For example, if you say like
"We focused ●● to improve the part of the operation of ◎◎. Then we improved the ◆◆ part of the setup work from ▲▲seconds to △△seconds." It can be stored as know-how and applied as useful information.
Try to highlight the core part of your achievement and tell a concrete and specific story.
活動が成果につながった時、その活動のどの部分がどれだけの成果を上げたのか、寄与度を具体的に言えますか?
「スキル教育をして、生産性が上がった」では内容が分かりません。
自らの知見として蓄積する。あるいは具体事例として別の事例や拠点で応用するためには、もっと細かく、具体的に「行動と成果の関連性」を明確にする必要があります。
例えば、「スキル教育の〇〇の部分を◎◎の様に改善するよう指導したことで、段取り作業のXXの部分が△△秒から◇◇秒に改善できた」ということができれば、ノウハウの蓄積や応用の利く情報にできます。
あなたの挙げた成果の、コアの部分にスポットライトを当て、具体的なストーリーを語ってみて下さい。
成功体験をより「リアル」のものとして記憶に留めるのは、
「あ〜、あれが良かったんだよな」
とストーリーで語れる内容、より具体的な描写があるからです。
大雑把、漠然としたイメージではなく、ピンポイントの「良かったこと」を言葉にしておく、文章にしておくことをお勧めします。
あなたの「今日の良かったこと」リアルなストーリーで簡潔に話せますか?
今日の良かったこと記録は成功体験を記憶の引き出しに整理する練習です。
最後までお付き合い、ありがとうございます。