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ブラインドスポットの指摘(vol 234)

  アッ、しまった。忘れてた。 

ちょっとしたことを大目に見ることと、ルール遵守の姿勢があやふやになることは話が別です。悪法も法なり。一度決めたルールは改定しない限りは全員が絶対に守る、守らせる必要があります。なぁなぁになってはいけません。
それでも、ヒューマンエラーが発生したり、ちょっとした忘れ物が発生することは避けられません。

ルール守りの不備や不注意への対応で組織のコミュニケーションがギスギスしたり、逆にミスの指摘をきっかけにフレンドリーになった経験、ありませんか? 

例えば、工場ではフォークリフト等からの視認性、安全目的で蛍光ベルト着用のルールがあります。ところが、時々忘れて現場に出てしまうことがあります。
さて、どんな対応がされるでしょう。
  1.面倒くさい、相手の気分を損ねたくないので見て見ぬふり
  2.その時は黙っておいて、後で「指摘」あるいは「上長に報告」
  3.「おーい、蛍光ベルト忘れているよ」と声掛け

皆さんの職場ではどうですか?
皆さん自身はどんな対応を取りますか?

安全に関わるため、その場で指摘すれば「すぐに是正して感謝」が残ります。
一方で無視や無関心は論外、後になってグチャグチャと指導を受けるのは誰しもいい気持にならず、場合によっては逆恨みが発生します。
「そんなこと、分かりきったこと」。。。なんですが。。。

実は、現実の場面、1.や2.が頻繁に起きています。私の職場でもそう。
更に、社長のルール破りを見ても何も言えず黙っておく、なんてことも発生しました。こうした変な忖度、無用なはずですが存在します。

「あれ?」「間違ってない?」を見つけたとき、実は単に相手が気づいていないだけのことがあります。いや、こちらのほうが大半かもしれません。

気づきのもれを気兼ねなく指摘しあえること。気づいていないチョンボをリマインドする文化。そんな日常の習慣が、より大きな課題に影響します。相手のブラインドスポットをその場で指摘してお互いの理解を深める、お互いが感謝の気持ちでつながりを高めることにつながります。

いきなり、「多様性を認めつつブラインドスポットを指摘しあおう」などと言っても「何、それ?」になってしまうでしょう。
まずは、日常の何気ない活動の中で「本人が気づいていないこと=ブラインドスポット」をその場で指摘できるコミュニケーション文化を創る。これも心理的安全性の一部だろうと思うのです。

小さな習慣の積み重ねが有効なのは個人の行動だけではありません。
組織の文化、組織のDNAを創り上げ、変革することにも有効です。 

We all have our carelessness.
Sometimes we forget to do something we always pay attention to, or sometimes people who normally follow the rules correctly fail to do so due to a little carelessness.
In such cases, instead of pointing out that something is wrong, we can say, "Did you forget?" It is important to tell each other without hesitation.
It is important for us to notice our neighbors' carelessness and make them aware about it.
I believe that if these activities grow as an exchange of noticing each other's blindspots, it will lead to good  teamwork with all TM participation.

社内ツイート

人間誰にも不注意があります。
常に気を付けていても、つい忘れたり、いつもはルールを正しく守る人がちょっとした不注意で守れていなかったりします。
そんな時、「ダメじゃないか」と威嚇せず、「忘れてない?」と躊躇なく声を掛け合うことが大切です。
隣の人の不注意に気付いて教えてあげる。
こうした活動がお互いのブラインドスポットへの気づきの交換として成長すれば、全員参加のチームワークにもつながっていくと信じています。

社内ツイート日本語訳

ちょっとしたミスを見かけたときの対応、文字すると、
  とるべき行動なんて当たり前じゃないか
  あるべき行動は分かりきっている
と感じるのですが、現実の場はそんなに単純ではありません。

声をかけやすい人、上司、苦手意識のある人、嫌な奴、職場の多様な人たち其々に異なる対応を選んでいることが少なくありません。
人によって対応を変える組織では、心理的安全性の確保が難しいかったり、チームワークが毀損したりするのです。誰に対しても同じように忌憚なく。。

本当のブラインドスポットへの切り込みは難しい。ならば小さなルール破りの指摘への安心感から始めてみてはどうでしょう?
オープンコミュニケーションと称して、
 「指摘しあえる組織を目指そう」
 「日常生活のちょっとしたことから始めよう
とリーダーは言い続ける必要があります。

特に拠点長やトップがミスの指摘を得た時は、躊躇なく指摘してくれた相手に感謝して、承認して、「指摘、ありがとう」を伝える。そんな心掛けが文化の醸成には効果的です。
上司やリーダーに対しても安心感を持って指摘や注意できる環境を提供する
これがリーダーの役割だからです。

最後までお付き合い、ありがとうございました。

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