【残酷描写・暴力描写・性描写あり】魔法使いになれなかった私(短編小説)
*
魔法は存在しないと断言する。
人質にされた私には夢も希望もない。
そんな私の思いを誰かが崩してくれるなんて思わないほうが、なにかと生きやすい気がする。
もう、この人生は終わるけどね。
「誰か……助けて」という魔法を唱えれば、この現状を変えられるほど、世の中は甘くない。
なんで私の人生が終わるかって?
てか、誰も聞いてないし、知ることもできないのに誰に答えているのだろう……?
誰だか知らない誰かに拉致されて、監禁された今の私にできることはない。
ジュウウウウウ……と熱い鉄の棒みたいなものをおなかに押し付けられる。
おなかの皮膚が黒く焦げていき、今まで白かった肌が、ある意味では純潔ではなくなってしまった。
そんな誰かは私に斑点をつけたいようだね。
私が羨ましかったのかな?
でも、もう、私なんて羨ましくないとでも言いたげな顔で私を見る、そんなあなたは醜い顔で嬉しそうにする。
なんて腹立しい顔なのだろうか?
どこから連れてきたか、わからないAV男優顔の男たちが私に下腹部の出っ張ったアレを擦りつけてくる。
純潔な私を羨ましいと思った、そんなあなたが動画を撮り、とても喜んでいる。
いつか、見ていろ。
あなたは私に、そうしたのだから、もう天国へ行けないように呪い殺してやる。
白く濁った液が私の体に放出され、鉄の棒は私の体の隅々を黒く焦がす。
そんな呪いを受けた私。
この状況を打開する魔法使いは現れなかった。
今を変えたかった、そんな私の名前は、なんだったっけ……――。