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芥川龍之介

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『文豪たちの友情』感想文

『文豪たちの友情』感想文

先日、田端文士村記念館に行ったことを投稿したところなので、私にとって非常にタイムリーな本です。

本日ご紹介するのは
石井千湖 著『文豪たちの友情』です。

「タバタニサクタロウキタリ」という芥川の言葉から、
私は、芥川と朔太郎の友情に焦点を当てて展示を見ましたが、

実は、もともとは室生犀星と萩原朔太郎の友情が先だったことを、本書で知りました。

(以下、本書から抜粋し要約しました。)

2人を

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行ってきました、田端文士村記念館

行ってきました、田端文士村記念館

⭐️この日記は2022年11月19日に書いたものです。

ようやく、行ってきました!田端文士村記念館✨✨

今朝、ちゃんとHPで開館情報をチェックして、でかけました。

記念館の中は、入ってみて最初、スペースは小さめなのかなと思いましたが、
展示物やその構成が、すごく思いがあふれていて、この企画展の世界観がしっかりと感じられました。

萩原朔太郎、芥川龍之介、室生犀星が、互いの友情を書いた言葉など

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『あの頃の自分の事』感想文

『あの頃の自分の事』感想文

⭐️この感想文は2022年11月9日に書いたものです。

今朝(11月9日)、芥川龍之介の直筆資料が親族の方から寄贈されたというニュース。雨に濡れた手紙など、保存状態のよくないものも。横浜市立大学と藤沢市で協力して修復していくそうです。今回、大学の講義ノートも多く、芥川が大学でどんな授業を受けていたかが分かると、期待が高まっているそうです。
ちょうど感想文を書こうと思っていた作品がありまして、その

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田端文士村記念館

田端文士村記念館

(2022年11月4日の日記です)

ここしばらく、なんだか目の調子が悪い日が続いていました。不安になったので、お休みを取って眼科へいってきました。

結果、異常無しでした😁
目の変な感じはドライアイからきていた模様。
先生からいろいろアドバイスをいただき、「なるほど~😄」とうなずいて眼科医院を出ました。長年お世話になっている先生なので、この先生に大丈夫と言われると元気100倍です。

病気が

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芥川龍之介から、考えをめぐらせる

芥川龍之介から、考えをめぐらせる

今回は、また私の、思い込み強め!な思いつきを書いていきます🙇

先日投稿した内容の続き、というか途中経過です。芥川『歯車』の中に「ぐるぐる」したものを感じる、と書きました。あの「ぐるぐる」感はどこから来るのか、これはわたしの長年の疑問であり、テーマです。

たとえば、
ゴッホの絵が分かりやすいと思うのですが、絵の中の、空や風、草木がうねるようなイメージ。渦巻くような描かれ方。思い返すと、私が最初

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『たね子の憂鬱』感想文

『たね子の憂鬱』感想文

先日、10何年ぶりに洋食レストランへ行く機会がありました。。きちんとした服装で行くお店で、もうその時点で冷や汗をかいています。

並べられているナイフとフォークは外側から使うんだよね…と、どぎまぎしつつ食べて、どうにかこうにか、つつがなく食事は進んでいきました。

しかしお魚のプレートが運ばれてきたとき、あたふたしました。
どう考えても何に使うのかわからないスプーンがあるッ!(マナー知らずですみま

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『孤独地獄』と『レノン・リメンバーズ』

『孤独地獄』と『レノン・リメンバーズ』

芥川龍之介「孤独地獄」という短めのお話があります。

芥川が母から聞いた話で、母は自分の大叔父から聞いたということです。

大叔父は、大通(遊芸に通じた大趣味人)の一人で、幕末の芸人、文人に知己の数が多かった。姓は細木、名は藤次郎、俗称は山城河岸の津藤といった。

その津藤が吉原の玉屋で、一人の僧侶と近づきになった。禅寺の住職で、名は禅超。それが漂客(遊郭の客)となっていた。
もちろん肉食妻帯が僧

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『歯車』について

『歯車』について

芥川龍之介『歯車』について

これからお伝えする内容は、思い込みの激しい素人(←わたしのことです)が書いた、変な話である、という前提のもと、ご笑納、ならぬご笑読いただけたら、幸いです。よろしくお願いいたします😊

芥川の『歯車』、前々から風の噂に聞いておりました。しかし読む機会もなくここまできました。今回、ひょんなことから、読む機会に恵まれ、ドキドキしながら読み始めました。

「(中略)僕の視野

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芥川龍之介

芥川龍之介

芥川龍之介の『杜子春』を読んで、書いてみたいものがある、と思っていたのですが、まだ形にならず断念。

文庫の解説(三好行雄氏による)を読んでいたところ、気になる内容が。

「僕の母は狂人だった」という告白をする『点鬼簿』(大正15年)について。

解説によると、
「龍之介がはじめて実家の父と母、姉などの骨肉の死の記憶を語った短編で、死に隣りあう憂鬱な心情をさながらに伝えている。」とあります。

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『羅生門』感想文

『羅生門』感想文

「羅生門」を読みたくなりました。定期的に読みたくなるトリガーが私にはあります。
実はそのトリガーは江頭2:50、つまりエガちゃんなわけです。このことはまた後で触れたいと思います。

「羅生門」、芥川龍之介の名作ですね。私は小学生のころ、今昔物語版の「羅生門」を読みました。主人公は始めから盗人、老婆が髪を抜いていた死体は老婆の主人、という設定。
高校の教科書で読んだ、芥川版「羅生門」。こちらは主人公

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