みつめる
現実かもしれないし、虚構かもしれない
ぬいぐるみを切った。 ぬいぐるみをハサミで切った。 ぬいぐるみを私はハサミで切った。 ぬいぐるみを私はお気に入りのハサミで切った。 ぬいぐるみを私はお気に入りの赤い…
通信障害その友人との出会いは、はっきりと覚えていない。 いつからか、そばにいることが当たり前になっていた。 友人は少しばかり裕福な家庭で母と父。それと歳の近い妹…
時計の針その少女は、好奇心旺盛だった。 しかし、とりわけ明るい性格というでもなくむしろ物静かに暮らすことを望 んでいた。 けれど淡々と毎日を消費するだけの日常に飽…
人間1年生あるところに、真面目な青年が住んでいました。 青年は日がな労働を強いられ、労働のために生きる毎日。 でも青年には夢があった。 誰にも言えない夢。ただ、そ…
2023年6月19日 01:51
ぬいぐるみを切った。ぬいぐるみをハサミで切った。ぬいぐるみを私はハサミで切った。ぬいぐるみを私はお気に入りのハサミで切った。ぬいぐるみを私はお気に入りの赤いハサミで右のうでを切った。ぬいぐるみを私はお気に入りの赤いハサミで右のうでとお腹を切った。ぬいぐるみを……。ぬいぐるみは、泣いていた。うでとお腹からはワタが出ている。なぜ泣いているのか私にはわからないからママに聞いてみたら
2023年2月10日 15:07
通信障害その友人との出会いは、はっきりと覚えていない。いつからか、そばにいることが当たり前になっていた。友人は少しばかり裕福な家庭で母と父。それと歳の近い妹の4人で暮らしていた。けれど友人から、家族の話はあまり聞いたことがない。性格はというと、少し気まぐれというかだらしないところがあり私がしっかりしなきゃと思っていた。それでもなぜだか、責める気は起きないのだから不思議だ。仕方ないという
2023年1月29日 16:45
時計の針その少女は、好奇心旺盛だった。しかし、とりわけ明るい性格というでもなくむしろ物静かに暮らすことを望んでいた。けれど淡々と毎日を消費するだけの日常に飽き飽きとするようになる頃。「明日なんて来なければいい」と思いながら、布団を被り真っ暗な闇の中で光る画面を見つめる。憧れ、嫉妬、憂鬱、不安、孤独感。いろんな感情が込み上げてきてはどうにかそれらを沈めるための言葉や方法を必死で探す。自
2023年1月27日 12:16
人間1年生あるところに、真面目な青年が住んでいました。青年は日がな労働を強いられ、労働のために生きる毎日。でも青年には夢があった。誰にも言えない夢。ただ、その夢を叶えるためには資金が必要。だから、働いた。好きでもない、むしろ嫌いになりかけている仕事をして。労働をしている最中は、夢のことを考えるのだけが唯一の楽しみだった。ふとした考えが頭をよぎった。「一生、毎日同じことの繰り返しでい