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ミスを嫌ったGPU覇者

先日お話ししたように、AIやVRの普及とともに、GPUが脚光を浴びています。
GPUは、グラフィックス処理に特化した半導体チップで、画像や映像の生成、処理速度を大幅に向上させることができるもの。

今回は、現在の市場シェアと、その首位NVIDIAがどのようにしてトップに至ったかを解説します。


圧倒的な企業シェア

GPUには、CPUの中にGPUが内蔵された統合型GPUと、あとから追加するような独立型のディスクリートGPUの二種類があります。
いままでの歴史から、統合型はいまだにIntelが強いのですが、ディスクリート(独立型)GPUでは圧倒的にNVIDIAに軍配が上がります。

■ディスクリート(独立型)GPU
 82%:NVIDIA
 9%:AMD
 9%:Intel
 ※2022年第4四半期

なぜ、NVIDIAはこんなにも圧倒的な結果を出せているのか?
それは、30年近くも前に打ち立てた明確な戦略でした。

疑ったステレオタイプ

当時の半導体業界では、「半導体の性能は18か月で2倍になる」というムーアの法則が知られていました。
これは経験則から提唱されたものでしたが、実際、このムーアの法則通りに半導体の性能が上がっていたからです。
でもNVIDIAの経営陣は、このステレオタイプに疑問を持ちました。
それも、プラスの方向に。

当時からGPUを製造したていたNVIDIAは、しっかりと事実を検討したうえで、「GPUの性能はCPUの3倍のスピードで進化させることができる」と考えたのです。
つまり、ムーアの法則の18ヵ月の3倍、「6ヵ月ごとに性能を向上できる」可能性を見出したということです。

業界リーダーをつくったリアルな戦略

そこでNVIDIAは、実際に6ヵ月ごとに性能を向上するための計画を立て始めます。
開発開始から市場投入までのサイクルは、一般的に18ヵ月のサイクル。
NVIDIAもこれを踏襲したものの、その代わり、チームを3つつくりました。
そして、それぞれのスケジュールを6ヵ月ごとにずらすことで、6ヵ月ごとに新製品のリリースを目指したのです。

そして、この戦略を策定しただけに留まらなかったのがNVIDIAが一気に業界リーダーに君臨できた理由。
この計画が間違いなく進むように、開発プロセスの遅れと不確実性を減らすための具体的な対策も行っていたのです。

そのひとつは、シミュレーションやエミュレーション技術に積極的に投資をしたこと。
これらを設計プロセスに活用することで、設計ミスや物理的な機能不全問題を減少させたのです。
ひとつのミスや機能不全でも、スケジュールに大きな影響を与えてしまうことを十分に理解していたからこそできた大胆な施策です。

過小評価しているマイナスの影響力

このNVIDIAの施策は、投資家ウォーレン・バフェットの有名な投資原則を思い出します。

1. 損をしないこと
2. 1の原則を決して忘れないこと

わたしたちは、日ごろから大小さまざまなミス(損)をしています(わたしだけでしょうか?(笑))。
あらためて考えてみると、こういった数々のミスにくらべて、防止対策はほとんどしてないのではないでしょうか?
NVIDIAは、ミスが与えるマイナスの影響力がいかに大きいかを理解していました。

わたしたちも、ビジネスだけでなく、日ごろの日常生活でもミスを防ぐ対策を考えると変わるものがあるかもしれません。
※今回のNVIDIAの戦略詳細は、『良い戦略、悪い戦略』で学べます。

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