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ほんわか小説

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ふとしたことがきっかけで「パンダ娘」のニックネームをつけられた千尋の新しい出会いを描いた「パンダ娘の憂鬱」他、思わず笑ってしまいそうなショートショート小説を掲載しています。
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2023年5月の記事一覧

PS.ありがとう 第12話 (読了3分)

「電子レンジは希望されていたんですか?」 「いいえ、私は自転車が欲しかったんですよー」 …

PS.ありがとう 第11話(読了2分)

「東京?」 充血した目が大きく開いた。 「祐輔さんがな東京に転勤になってん。私な、東京で…

PS.ありがとう 第10話 (読了3分)

いい思いに浸っていると後ろから肩を叩かれた。 「美羽ちゃんママ」 振り返るとレイナちゃん…

PS.ありがとう 第9話 (読了2分)

10分くらい商品の紹介が続いた。その間美智子さんから今まで乗り継いできた自転車の話を聞かさ…

PS.ありがとう 第8話

自転車、大画面テレビ、自動掃除機、布団乾燥機、電子レンジ、包丁、お皿のセット、主婦寄りの…

PS.ありがとう 「祭り」

本当に短い手紙だったが、最後にありがとうと書く瞬間、体を電気が走ったような気がした。あり…

PS.ありがとう 第6話 (読了2分)

「わあい、美里ちゃんに言わないと」 とてもうれしそうだ。 「そうね、お礼を言っといて」 「うんわかったー」 美羽が寝た後、祐輔の晩御飯の準備をし、ノートパソコンを立ち上げる。ブーンという音がする。パソコンに向かうとひどく肩が凝っている気がする。画面が開くまでの間、両肩を上げ下げしてほぐした。画面が落ち着くのを待ちネットを開いた。 最近、東京の不動産を検索して部屋の間取りを見るのが日課になっていた。港区、新宿区あたりの物件を見ていた。部屋の間取りや、近隣の風景。若いこ

PS.ありがとう 第5話 (読了2分)

「ほんまにありがとう、その気持ち大事にするから、また何かあったら教えてな」 夫が不倫をし…

読書と性生活 (読了3分)

光夏のエッセイ「読書と性生活」 映画って面白い。 昔、淀川長治という人が毎週テレビでやっ…

PS.ありがとう 第4話 (読了3分)

美里ちゃんママは美羽の手をとって話しかけてくれた。保育園の親関係はいつ何がおこるかわから…

4月の反省

今年の目標 ①毎日読書をする ②毎日執筆をする ③直木賞候補に挙がる ④もっと人に優しくな…

PS.ありがとう 第3話(読了3分)

東京支店は以前からあるが、本社を東京に移転させようという話があり、営業部長をし、大阪ばか…

PS.ありがとう 第2話 (読了3分)

「はいはい一緒に寝ようね」 そう言って床に入り横になると、ものの3分で寝てしまうから楽だ…

ウイルス殺傷キット 後編 (読了3分)

 雄一郎にはもう一ヵ所行くところがあった。ウルトラバイオレット社だ。ウルトラバイオレット社は、カンク社に対抗してできた会社だ。後発ながらもネット広告などをうまく使い、マーケティングは成功していた。  入り口ではミストなどは浴びず、青紫に光る枠の中をくぐった。おそらくこれがキャロウィルスの殺菌作用を持っているのだろう、ということくらいはカンク社のできごとから想像できた。  研究所の中で、カンク社と同じように、気の強そうな女性から実験ルームに通された。この研究は気の強い女性し