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ある画家の数奇な運命 私が自分のnoteの記事にスキ❤️をする理由

私は自分のnoteの記事に必ずスキ❤️をつける。恥ずかしげもなくスキ❤️をつける。スキ❤️を忘れない。

それは、どんな風に批評されようと、

”常に自分の作品を支持しなさい。自分の主張をおそれてはいけない。自分が認めないものを他人がどう評価できるんだ。先ずは自分を認めなさい”


とのプロジェクトランウェイでティムが放った言葉がいつも心にこだましているからだ。

絵も文章も、服飾も建築もその他様々な創作活動も誰かが誰かのアイディアで発信している。創る側も多種多様なら読者も多種多様。誰かには好評でも誰かには不評かも…だけど、周りに振り回されていたのでは、自分が創りたいものは作れない。必要とするアドバイスは取り入れながら、自分の創りたいものの為に自分で試行錯誤しながら取り組むしかないのだ。

今ある実力でしか作品は作れない。だけど今取り組むから、その先に進化した自分がある。今の精一杯の自分を自分で認めようと思う。

note の記事を書き始めて、51回目を過ぎて、マガジンにまとめる為に以前の作品を読み直してみた。すると、誤字脱字、分かりにくい表記に、いらない文節が沢山あったので編集し直した。イラストも差し替えたりもした。これからもまだまだ修正、推敲していくだろう。

だけど私は、今の私と私の作品を支持をする。皆様に読んでいただきたいから、先ずは私が自分の記事にスキ❤️をする。


”創作”という言葉から、先日夜中に見た優れた作品をご紹介。551のシューマイと山廃生酛造りの熱燗を引っ掛けて良い気分で、眠り込んでしまった夜。夜中にふと目覚めて、タイミング良く映画が始まった。何ということもなく見始めたら、ハマってしまった!全く予備知識なく鑑賞したが、最初から好印象が持て、188分もあったそうだが、全く長さを感じなかった。

『ある画家の数奇な運命』2018年公開ドイツ映画。フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督。トム・シリング主演、オリバー・マスッチス セバスチャン・コッホなどが出演。モデルは現代美術の芸術家ゲルハルト・リヒターの半生。ドイツの「歴史の闇」と「芸術の光」を描いた作品。

始まりはナチス統制下。美術館を訪れる幼い主人公と若く美しい叔母。叔母が着用していた淡いエメラルド色のワンピースも素敵。案内人が統制下の思想そのままに、自由に体制批判をする絵にダメ出し案内をしていた。叔母はこっそりとナイスな言葉を主人公に投げかける。叔母も鋭い審美眼を持ったアーティスト気質の女性。幼い主人公の芸術の才能を見抜き愛した人物。

この映画は発せられた言葉や嘘と、対峙させて裏腹な芸術や人間性の真実の姿は何かと、繰り返し出題される。まるで観るものに問いかけてくいるようだ。”本当にそう⁉️”…と。言葉を鵜呑みに信じて良いのか⁉️芸術とは⁉️人間性とは⁉️と。勝手に後付けされた言葉の危うさにおかしみと皮肉を感じた。

主人公はが感じたままに描く芸術が、鋭く真実を暴き出す様に研ぎ澄まされた感覚や直感力を感じる。

美大の風景や教授があまりにリアルで魅力的で、主人公のモデルがいるのではと思ったら、モデルは主人公にリヒター。教授はヨーゼフ ボイス。現代アートを代表するアーティストたち。なるほど…

美大の自由な空気感。ポロックや他のアーティストのマネをしてみたり…やったやった!

……何⁉️と驚かされる人物や作品…あったあった!私も懐かしく色々と美大時代を思い出した。

叔母をはじめナチスの犠牲者になった人たち、義父などナチスに迎合した人々、父親のように反発しながらも右に倣うしかなかった人々のその後…

主人公を常に真ん中に据えながら、時代や思想の流れと主人公の生活や作風の変化など、縦横の織りなす事象が上手く紐づけられ、その構成に引き込まれた。

暗くなりがちな第二次世界大戦の末期からドイツ分断の時代に、自分の恵まれた才能を活かしながら、才能を開花させて行くその道のりがぶれることなく描かれている。リヒターが現代アーティストとして産声を上げるまでの道程が書かれている。

芸術を扱った映画は数々あるが、こんなにも、観る側の意識に次々に問いかけ、言葉や表面的な現象に隠されたリアルを考えさせらる魅力的な映画はなかなかお目にかかれない。

芸術の持つ力を感じた映画。

映画製作に当たり、リヒターは現実の人々の利害に影響しないように配慮して欲しいとの要求をされたようで、登場人物の名前を変え、ストーリーもリヒターから聞いた様々な話をリミックスしているようなので、よく出来たストーリーだが、どこまでがフィクションなのか分からないところが、また魅力的。

リヒター…ドレスデン生まれ。地元の芸術アカデミーで1951年から1956年まで絵画を学ぶが、東ドイツの共産主義体制に制約を感じ、ベルリンの壁によって東西ドイツの行き来が禁止される寸前の1961年、西ドイツのデュッセルドルフに移住。デュッセルドルフ芸術大学に入学。独自の作風を展開していく。1971年からデュッセルドルフ芸術大学教授を15年以上にわたり務めた。2012年、競売大手サザビーズがロンドンで行った競売で、エリック・クラプトンが所有していたリヒターの抽象画『アプストラクテス・ビルト(809-4)』が約2132万ポンド(約26億9000万円)で落札された。生存する画家の作品としては当時史上最高額を記録した画家。

カッコイイ教諭役のオリバー マスッチ。ヒトラーに激似役でも登場して、驚いた。




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