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  • 前立腺がん治療の実況中継

    前立腺がんの治療の模様を報告します。

最近の記事

雑記~The Giving Tree

写真のような切り株を見ると、Shel Silversteinという作家が書いた(描いた)The Giving Treeという絵本を思い出します。好きな本、好きな作家です。 この本では冒頭でsheという代名詞を使うことで、この木が女性であることが明らかになります。一方で、翻訳をするにあたってsheを「彼女」としてしまうと、「彼女」が木を指すことがわかりにくくなってしまうんですよね。この本の翻訳はほんだきんいちろう訳と村上春樹訳の2種類が出版されていますが、いずれもsheは「木

    • 前立腺がん治療の実況中継#17 大腸内視鏡検査

      大腸内視鏡検査前立腺がんとは直接関係がないのですが、以前、大腸のポリープを切除したことがあって、陽子線治療の前に大腸の検査をしてもらったらいいという妻の助言で4年振り(?)3回目の大腸内視鏡検査に行ってきました。 検査前日の夜から何も食べられないので、なるべく早く検査を終わらせて食事をしたいと思う一方で、検査の4~5時間前から下剤を飲まなければならないので、なるべく遅い時間に検査をしたいという二律背反。これまでの経験から午前11時に検査を予約しました。この時間ならおそらく午

      • 前立腺がん治療の実況中継#16 大学病院へ

        大学病院へ さて、今日は紹介状を書いてもらった大学病院に初めての通院でした。大学病院と言えばちょっと敷居の高い印象でしたが、実際にはこれまでのどの病院よりもフランクだったように思います。大学病院だけあって、医師の卵の学生さんが見学していたり、診察室ではこれまでの治療の経過の確認などをしていました(今日がデビューだったのか、かなり緊張していましたね)。待ち時間もこれまでで最短でした。泌尿器科と放射線科のふたつの外来の予約が入っていたために調整してくれたのかも知れません。 「金

        • 前立腺がん治療の実況中継#15 陽子線治療へ

          陽子線治療へおよそ1ヶ月半振りの通院でした。連休を挟んだのでかなり間が空きました。また、先週の月曜日が祝日だったせいか、大変に混んでいました。診察そのものは5分くらいだったと思いますが、病院に着いてから病院を出るまで4時間かかりました。 さて、今日の通院のためにいろいろと準備していたのですが、診察はあっけなく終わりました。副作用の少ないとされる陽子線治療を選びたいという話をしたところ、陽子線治療のできる大学病院に紹介状を書くのであとは大学病院でという話。金マーカーやスペーサ

        雑記~The Giving Tree

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        • 前立腺がん治療の実況中継
          18本

        記事

          前立腺がん治療の実況中継#14 ホットフラッシュ

          ホットフラッシュホルモン療法をすると、いわゆる更年期障害のような症状が出るとは聞いていました。そのひとつにホットフラッシュというのがあるそうで、どうやらそれが時折私の体にも起こっているようです。突然、体が熱くなって汗が出てきます。もともと大変な汗っかきで、ちょっと緊張感のある場面に遭遇すると大量に汗をかいたりしていたので、最初はそれかなと思っていたのですが、緊張感とは関係のない場面でも症状が出るのでおそらくホットフラッシュなのでしょう。これまでは気温が低かったせいか、あまり自

          前立腺がん治療の実況中継#14 ホットフラッシュ

          前立腺がん治療の実況中継#13 転院後初受診

          転院後初受診前回の受診からおよそ1ヶ月半の間が空きました。今日が転院後初めての受診。新しい主治医はよく話を聞いてくれて、面倒くさがらずに説明をしてくれそうで安心しました。 夏に放射線治療をするということで方向性を確認しました。転院先のH病院でIMRTを受けるか、大学病院に紹介状を書いてもらって陽子線治療を受けるかを今後検討することになりそうです。悩みどころですね。陽子線治療の方が副作用が小さいと言われていますが(検証はされていないとのことですが)、陽子線治療をするとすれば、

          前立腺がん治療の実況中継#13 転院後初受診

          高校英語の観点別評価#04 自己評価と相互評価の是非

          以前も書いた通り、私は自己評価や相互評価を多用している。たとえば、「話すこと(やりとり)」を評価するために2分間の対話をする場合、教員ひとりが生徒全員と対話すればざっくりと3コマの授業を費やさなければならない一方で、4人のグループワークにしてふたりが対話しているところを他のふたりが評価するという形にすれば、相手を替えて2回やっても10分程度で終えることができる。相互評価は、私にとっては「話すこと(やりとり)」を評価するための現実的な解決策である。 こういう話をすると、公平性

          高校英語の観点別評価#04 自己評価と相互評価の是非

          前立腺がん治療の実況中継#12 仕事の話

          仕事の話 結論から言えば、担任を降りることになりました。教員としてのキャリアのうちの大部分を担任として過ごしてきましたが、現実的に今回が最後の担任の機会でした。その最後の担任の機会を病気のために中途半端に終えなければならないのはかなりつらいものがあります。まさか卒業を待たずに担任を降りることになろうとは3ヶ月前には思ってもみませんでした。担任を降りることが正式に決まってから1週間経った今でも何だかピンときません。 一方で、学年主任は継続することになってしまいました。こういう

          前立腺がん治療の実況中継#12 仕事の話

          高校英語の観点別評価 #03 愚痴

          論理・表現の場合、どうしても「書くこと」のウェイトが大きくなって、「話すこと(発表)」「話すこと(やりとり)」の順にウェイトが小さくなる。決して「話すこと」を軽視しているわけではなくて、物理的に「話すこと」の評価には膨大な時間を要するので、なかなか評価の機会を設けられないということだ。 たとえば、「話すこと(やりとり)」を評価しようと思えば、授業を3コマ潰さなければならない。授業でやらなければならないことが増えているのに、評価のために3コマも潰してしまっては、やるべきことを

          高校英語の観点別評価 #03 愚痴

          高校英語の観点別評価 #02 運用

          さて、具体的な運用について。たとえば定期試験にトータル100ポイントのうちの60ポイントを割り当てるとして、「書くこと」の「知識・技能」に30ポイント、「思考・判断・表現」に30ポイントなんて割り振るわけだけれど、試験問題の中で「この設問は『知識・技能』を問う問題、この設問は『思考・判断・表現』を問う問題……」なんてことはしない。試験問題を作るにあたって、「知識・技能」「思考・判断・表現」は多少意識はするけれど、基本的には生徒たちが英語を使っていくのに必要と思われるものを出題

          高校英語の観点別評価 #02 運用

          高校英語の観点別評価 #01 概要

          私の技量では4技能5領域のそれぞれを3観点で評価するなんてことはできないので、私のやっている観点別評価はインチキだ。でも、インチキなりにできる限り誠意をもって評価しようとしている。目下、次年度に向けて評価の詳細を詰めているところだ。ここでは次年度の論理・表現の評価について決まっていく過程を記録しておこうと思う。 まず、評価項目をリストアップ。定期試験、スピーチ、ペアワークでの対話、エッセイ、振り返り……など。4技能5領域を3観点で評価することになるので、5X3=15マスの表

          高校英語の観点別評価 #01 概要

          前立腺がん治療の実況中継#11 転院までの間に

          転院までの間に精巣摘出手術から2ヶ月余りを経てようやく出血が止まりました。長かった……。 トイレに行く頻度がかなり少なくなりました。夜中にトイレに行くこともあまりなくなりました。併せて、突如として強い尿意を感じることもあまりなくなりました。そうなる前にトイレに行くことを覚えたということもあるのですが、それができるようになったのも頻度が減ったからでしょうねぇ。 体力も一時期に比べると回復してきたと思います。でも、入院前に比べると60%くらいでしょうか。疲れやすくなりましたね

          前立腺がん治療の実況中継#11 転院までの間に

          前立腺がん治療の実況中継#10 仕事への影響は?

          仕事への影響は?さて、およそ半年後に放射線治療という漠然とした日程が何となく可能性のひとつとして示された状態で転院となったわけですが、次は仕事をどうしようかというのが悩みの種となりました。 放射線治療をしながら仕事を続けられるという話は耳にしますが、私の場合は片道およそ45キロを車で通勤しているので、現実的に放射線治療と仕事とを両立させることは難しいように思われます。とすれば、放射線治療の期間は休まざるを得ないのでは……。どうなんでしょうね、実際のところ。 私は高校の教員

          前立腺がん治療の実況中継#10 仕事への影響は?

          前立腺がん治療の実況中継#09 転院

          転院さて、セカンド・オピニオンを経て、陽子線治療も含めて放射線治療を受けてみようかという気になってきました。そうであれば、泌尿器科の先生だけでなく放射線科の先生とも相談しながら治療方針を考えられるようにした方がいいのではないか、とすれば放射線治療を行っていない現在の病院ではなく、放射線治療のできる病院に転院した方がいいのではないか……と方向性が決まってきました。では、どの病院に? 結論から言えば、セカンド・オピニオンをもらったH病院に転院することにしました。膀胱や大腸などへの

          前立腺がん治療の実況中継#09 転院

          前立腺がん治療の実況中継#08 セカンド・オピニオン

          セカンド・オピニオン主治医はあまり説明してくれない先生で、こちらから質問すると答えてくれるという感じでした。いつも妻が的確な質問をしてくれたおかげで、いろいろなことがわかりました。これも質問をしてわかったのですが、私の病期はT3bN0M0ということになるようです。T3bというのは「精のうまで及んだがん」という意味で、N0というのは「所属リンパ節への転移はない」、M0というのは「遠隔転移はない」という意味だそうです。また、生検で採取したがん組織の悪性度を調べて点数化したものをグ

          前立腺がん治療の実況中継#08 セカンド・オピニオン

          前立腺がん治療の実況中継#07 自己導尿

          自己導尿1週間後。血液検査の結果、尿路感染症は問題なしということに。尿道カテーテルを抜くのですが、私の場合は最初にちゃんとおしっこが出ても、その後出なくなるという前科があるので、カテーテルから生理食塩水を入れて、実際に生理食塩水のおしっこをしてみて、膀胱の中にどのくらい残っているかを検査してみるという話。結果としては膀胱に100mlほど残っていたらしく、尿道カテーテルを抜いた後は自己導尿というものをすることに。 自己導尿とういのは、自分で尿道から管を入れて、その管が膀胱に達

          前立腺がん治療の実況中継#07 自己導尿