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ドライブルート オロロンライン北上の旅

札幌市内を出発して石狩市に入り国道231号線を北上します。日本海に沿って走る国道231号線はオロロンラインと呼ばれています。天売島に生息するオロロン鳥に由来する名称です。

はまなすの丘公園

国道231号線をしばらく走ると、左に曲がって道道225号線に入ります。石狩川に沿ってできた長い砂嘴の先にはなますの丘公園があります。ヴィジターセンターの駐車場に車を停めて木道を歩くと、季節によって様々な花が咲き野鳥の囀りが聞こえます。風向きによっては波の音も聞こえてきます。木道の先まで600mほど歩くと石狩川の河口に到着します。波の音しか聞こえません。駐車場の目の前にある石狩灯台は年に何度か灯台に登ることができます。時には「灯台お兄さん」という怪人が現れてイベントを盛り上げます。ヴィジターセンターには売店があり、石狩市の名産品などを買うことができるのですが、はまなすソフトは絶品です。おばちゃんが高度な技を持っていてコーンの先端までソフトクリームが詰まっています。ヴィジターセンターの2階のベンチで石狩灯台の横から遠くへ伸びていく木道を見ながらソフトクリームを食べるのが好きです。

マクンベツ湿原

はまなすの丘公園へ続く道道225号線から国道231号を跨いで反対側にマクンベツ湿原があります。春には木道の脇に咲くミズバショウを見ながら石狩川の河岸まで歩くことができます。ようやく雪が融けて春の陽光に映えるミズバショウは格別です。

厚田漁朝市・道の駅「あいろーど厚田」

国道231号線をさらに北上します。望来(もうらい)地区には長い下り坂の途中にパーキングエリアがあって、そこから日本海を見下ろすことができます。このあたりに海岸線に沿って地層が露出している望来層(もうらいそう)という地層があったり、厚田油田という油田があったりして興味深いのですが、どうやったらたどりつけるのかわからず未だに行ったことがありません。もうちょっとアピールしてくれるといいのですが……。望来地区から国道231号線をしばらく離れ山道をショートカットします。途中に「カシオペアの丘」という見晴らしの良い駐車公園があります。さらに進んで国道231号線に戻ると左手に日本海を見ながら車を走らせることになります。

風景を楽しみながらしばらく車を走らせると左手に厚田漁港があります。雪のない時期には厚田港朝市が開催されていて大勢の人で賑わっているようです。周辺には食事のできる店もいくつかあるようです。

厚田漁港をもうちょっと先に進むと右手に「道の駅あいろーど厚田」があります。休日にはイベントが行われていたりして、いつも混んでいる印象がありますね。売店があり地元の地場産品を買うことができますし、雪のない時期には飲食店のテナントも営業しています。最上階の展望デッキからは日本海を見渡すことができます。かなり広い駐車場があるのですが、1台分のスペースがとても狭いんですよね。道の駅から丘を登ると「恋人の聖地」厚田展望台があります。日本海に沈む夕陽が売りのひとつなのですが、日没の時間には道の駅の営業時間は終わっています。国道を挟んで海側には道の駅のアネックス(別館)があってこちらからも日本海を見渡せます。以前は食事ができたりしたのですが、先日寄ってみたらトイレも閉鎖されていてもう営業していないのかも知れません。この道の駅には何度も足を運んでいるのですが、ハイシーズンはとても混んでいて駐車スペースも狭いので素通りすることが増えてきました。

あまり混んでいない時期には1階の売店でコーヒー(徳光珈琲という専門店のコーヒーがあります)を買って、2階の全面ガラス張りの休憩スペースでソファに座って海を見ながらまったりとするのが好きです。

雄冬岬・白銀の滝・雄冬岬展望台

さらにオロロンラインを北上します。浜益区を通過して長~い浜益トンネルを超えると右手に駐車場があります。「雄冬岬」の碑があって、奥には白銀の滝があります。滝から流れ落ちた水が海に流れ込んでは海の波に押し戻されます。ここ、好きなんですよね。札幌方面からはトンネルから出てすぐなので、わかりにくいかも知れません。いつも増毛方面から札幌方面に戻る途中に寄っています。

さらに北上して右手の山道に入っていくと雄冬岬展望台があります。駐車場から柱状節理の奇岩の中を展望台まで階段を登っていきます。先日は落石のため展望台に続く道路が閉鎖されていました。

増毛町

さらにオロロンラインを北上すると増毛町に入ります。増毛町は漁業の盛んな歴史のある街です。あまりそういうイメージはなかったのですが、果樹園もたくさんあるんですね。何度か行っているうちに好きな町になりました。

国稀酒造

増毛町に入ると国道231号線は右に曲がっていくのですが、国道231号線をはずれてまっすぐに進むと国稀(くにまれ)酒造があります。最北の酒蔵だそうです。お酒はもちろん関連グッズを買うこともできます。奥には資料館もあり試飲もできます。車で行くと試飲ができないのが残念ですが……。

増毛厳島神社

国稀酒造から山側に車を走らせると小さな神社が見えてきます。増毛厳島神社です。交差点の反対側にある役場の駐車場に車を停めさせてもらいます。小さな神社ですが本殿の彫刻と天井絵が見事です。絵馬も有名だと聞きましたが詳細はわかりません。

旧増毛駅・旧富田屋旅館・旧多田商店(観光案内所)・増毛灯台

国稀酒造からさらにまっすぐに車を走らせるとすぐに旧増毛駅が右手に見えてきます。JR留萌本線はすでに廃線になりましたが、駅舎と線路が残されています。旧駅舎の中には売店があり、お土産だけでなく、たこ飯、たこザンギ、エビの味噌汁を買って駅舎内のテーブルや屋外のベンチで食べることができます。

旧増毛駅の目の前には歴史を感じさせる旧富田屋旅館があり、そのすぐ横には旧多田商店、現在は観光案内所があります。旧増毛駅や旧多田商店は「駅 STATION」という映画で使われたそうです。見たことはありませんが……。

旧増毛駅と旧富田屋旅館の間の坂道を登って左手に車がすれ違うことができない幅の道路があって、そこをまっすぐに行くと増毛灯台があります。日本海と増毛町内を見下ろすことができます。何があるわけでもないのですが、好きな場所ですね。

増毛町には他にも増毛町立増毛小学校 旧校舎、旧商家丸一本間家、千石蔵などの歴史的建造物があります。

黄金岬・道の駅「るもい」

増毛町から左手に日本海を見ながらさらに北上します。留萌の市街に入る手前の標識で左手の道に入って行きます。海沿いをしばらく走ると右手に駐車場が見えてきます。さらに先に進むと右側にお店が並んでいてその先に車を停められるスペースがあります(黄金岬キャンプ場の駐車場なのでしょうか?)。こちらの駐車スペースは歩道と車道との段差が大きいので注意が必要です。さて、黄金岬です。柱状節理の奇岩に打ち寄せる波。何時間でも眺めていられそうな風景です。岩を伝って海の方へ行くことができます。ここ、大好きなんですよね。何度も足を運んでいます。夏は大きな岩の上で釣りをしている人がいたり、磯遊びをしている地元の中学生が走り回ったりしていますが、ちょっとシーズンをずらせばあまり人がいないこともあって、ず~っと波音を聞きながら海を眺めていられます。

近くに「海のふるさと館」があります。地図で見ると黄金岬のすぐ横にあるように見えるのですが、実際は海からそそりたつ崖の上にあります。黄金岬から歩いて登ることもできますが車で行くこともできます。ここからは黄金岬を上から見下ろすことができます。かなり古い施設で、中の展示物なども年代物のようですが、それを逆手に取った自虐的な説明がユーモラスです。冬場は閉館しているようですね。

黄金岬から留萌の市街地をかすめて道の駅「るもい」へ。大きくて新しい施設です。キッチンカーなども出ていて活気のある道の駅ですね。いつも混んでいます。

千望台

市街地からは離れた高台にあって留萌市街を一望できるのですが、大きな塔があって眺望を遮られます。おそらく、以前は営業していたと思われる食堂のような建物があって中で休憩することもできます(ハイシーズンには営業しているのかな?)。

道の駅「おびら鰊番屋」

留萌から国道231号から国道232号と国道239号の重複区間に入りさらに北上。右手に道の駅「おびら鰊番屋」が見えてきます。広い駐車場があってスカスカなのに駐車スペースがありません。たぶん、レイアウトがまずいんでしょうね。国道を挟んで向かい側の公園の駐車場に停めるのが正解かも知れません。この道の駅は好きなんですよね。レストランではなくて、その横の売店で売っている「ほたて飯」や「にしんの甘露煮」「たこざんぎ」などを買って、外のベンチに座って食べるのがいいですね。ソフトクリームもおいしかったですね。大漁旗が飾られた吹き抜けのホールや歴史文化保存ホールが併設されています。道の駅のすぐ横には歴史を感じさせる建物があります。「旧花田家番屋」といって国指定重要文化財だそうです。国道を挟んで海側にはアーチ状のモニュメントや東屋などがある「にしん文化歴史公園」があります。「北海道」の名付け親である松浦武四郎の像もあります。波打ち際まで行くことができます。

おびらしべ湖

留萌から国道232号線を北上して道の駅「おびら鰊番屋」のずっと手前を右手に入りしばらく走るとおびらしべ湖があります。小平ダムによってできた人造湖だそうです。湖にかかる橋は湖上橋として北海道で最も長いのだそうです。橋を渡ると駐車公園があるのですが、例によって木々が生い茂って湖面はあまり見えません。クビナガリュウのモニュメントがあると聞いていたのですがただの駐車場です。再び橋を渡ってトンネルを越えると左手に小道があってそこを進むと管理事務所がありました。ここからダムを見渡すことができるのですが、はるか下の方にクビナガリュウが見えました。再び車に戻ってナビの画面を見ながらようやくダム公園にたどり着きました。きれいに整備されているのですが誰も人がいませんでした。せめて標識があると立ち寄る人もいるのでしょうが……。

初山別

小平から苫前、羽幌を通過して、初山別を目指します。ちょっと距離があるのですが、初山別も好きな場所のひとつです。道の駅「☆ロマン街道しょさんべつ」の駐車場(向かいの温泉ホテルの駐車場でもあるのでしょう)に車を停めて、そこからキャンプ場を抜けて丘を登ります。ここから眺める日本海は絶景です。天文台もあって、ここでキャンプをして天文台で星を眺めたらさぞかし素敵だろうなと思うのですが、なかなか機会がありませんね。そこから海に向かって急な坂を下ると海の中に鳥居が見えます。金比羅神社というのだそうです。おそらくは波でえぐられた岩の中に神社があります。ちょっと神秘的な空気感のある場所です。道の駅のハスカップソフトもおいしかったです。

復路も同じ道を通るのは好きではないのですが、このルートに限っては同じ道を通って帰ります。妻がオロロンラインの風景が好きなんですよね。確かに味気ない高速道路の風景よりも時間によって表情の変わる海を見ながら走った方が気持ちいいかも知れません。

さて、今回は札幌から初山別まで北上するルートでしたが、実際のところ、上記で紹介したところにすべて寄るわけではありません。はまなすの丘公園ではゆっくり散策しながらそのまま帰ってくることが多いですし、増毛・留萌まで行くと「もう十分に楽しんだ」という感じです。小平や初山別まで行くと片道210キロほど走ることになりますから、それなりの覚悟を持って出発することになります。楽しいですけどね。



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