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よりぬき伝奇さん

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これまでこのnoteに掲載した記事のうち、特におすすめの作品に関するものについて、よりぬいています。
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#源氏物語

森谷明子『千年の黙 異本源氏物語』 日本最大の物語作者の挑戦と勝利

森谷明子『千年の黙 異本源氏物語』 日本最大の物語作者の挑戦と勝利

<大河ドラマに便乗して本の紹介その1>
 今なお数多くの人を魅了する『源氏物語』。その物語の存在そのものを題材とする作品も決して少なくはありませんが、本作はその中でもユニークなものの一つでしょう。何しろ本作は、作者たる紫式部を探偵役とした――それも、源氏物語そのものにまつわる謎を解き明かす――ミステリなのですから。

 本作は、二人の主人公を――藤原香子、すなわち紫式部と、彼女に仕える女房の阿手木

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瀬川貴次『紫式部と清少納言 二大女房大決戦』 奇妙なバディ、宮中の霊鬼に挑む!?

瀬川貴次『紫式部と清少納言 二大女房大決戦』 奇妙なバディ、宮中の霊鬼に挑む!?

 いま書店では紫式部や源氏物語、平安時代の関連書籍が様々並んでいますが、平安ホラーコメディの名手が送る本作もその一つ。彰子の女房として出仕した紫式部が、宮中で皇后・定子の霊鬼騒動に巻き込まれ、そこに清少納言が参戦――と、副題通りの、そしてそれにとどまらない快作です。

 源氏物語でその筆名を上げたものの、故あって執筆を中断していた紫式部。しかし中宮・彰子の女房として宮中に招かれた彼女は、彰子の父の

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六道慧『安倍晴明あやかし鬼譚』 晴明と紫式部、取り合わせの妙を超える物語

六道慧『安倍晴明あやかし鬼譚』 晴明と紫式部、取り合わせの妙を超える物語

<大河ドラマに便乗して本の紹介その4>
 初単行本時には『源氏夢幻抄 安倍晴明伝』のタイトルで刊行された作品の改題文庫化された作品は、タイトルのとおり、源氏物語と安倍晴明が交錯するユニークな作品――物語と現実が複雑に入り乱れる平安伝奇の名品です。

 大陰陽師として知られながらも、齢84となり、数年前から衰えを隠せない晴明。しかしある晩、自分が「光の君」と呼ばれる少年となった夢を見た晴明が目を覚ま

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瀬川貴次『ばけもの厭ふ中将 戦慄の紫式部』 平安ホラーコメディが描く源氏物語の本質!?

瀬川貴次『ばけもの厭ふ中将 戦慄の紫式部』 平安ホラーコメディが描く源氏物語の本質!?

 いよいよクライマックスも近いかと思われた『ばけもの好む中将』――その新作はなんとスピンオフであります。ばけもの好む中将・宣能の友人で、今源氏の異名をとる色好む中将・雅平が、何故か源氏物語を思わせる怪異の数々に遭遇してしまうことになります。

 ある雨の夜、宿直のつれづれに語り合っていた四人の中将。しかし宣能が怪談話を始めたことから興ざめした雅平は、屋敷に帰ることにするのですが――その途中で牛車が

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