『夜空に浮かぶ星たちよ』
人が通るたびに開く自動ドアのせいで、冬の乾いた風が外から吹き込む。足首が不定期に冷やされるのが鬱陶しくて、片足だけでも助けるために足を組んだ。
“聞いた?“
“大園さん~大学受けるらしいよ“
冬季講習で賑わう塾のフリースペースで菓子パンをかじりながら隣の会話に耳を澄ませる。悪趣味だとか、気持ち悪いとか好きに言えば良い。僕だって普段ならこんなことしない。でも、貴女の話題だから仕方ない。
Aクラスの成績優秀な大園さんは巷で難関と言われている大学を受験するらしい。
Bクラスの