映画『アアルト』は美しかった
現在公開中の映画『アアルト』を見てきました。
この映画はフィンランドの建築家、アルヴァ・アアルトとその最初の妻、アイノ・アアルトとの手紙のやりとりを中心に、この夫婦の生涯を描いた作品です。
このnoteを読んでくださっているみなさんの中には、
アルヴァ・アアルトの家具は少し知っている、建築はなんとなく雰囲気はわかる、彼の人生はよく知らない。
そんなひとも多いのではないかと思います。
私が持っているアルヴァ・アアルトに対する印象は、人と自然に敬意を払い、建築に真面目で建築以外の人生はお茶目だった偉大な建築家です。
アイノは1949年、54歳でアルヴァに先立って亡くなります。
このときアルヴァは50歳、思ってもみなかった突然の死でした。
アイノが亡くなった後のアアルトの写真は笑っているものが増えたような気がします。
でもそれはどこか悲しみを残したような…過去の大変で楽しかったアイノとの日々を覆い隠すような笑顔に見えます。
この映画ではアアルトの悪い側面も見えてきます。
そんな部分も含めて、その類い希な才能を世に出すために支え続けたアイノ・アアルト。
アイノがデザインした『606サイドテーブル』の中にアルヴァがデザインした『スツール60』がピタリと納まる様子はそんなふたりの関係を表しているようです。
貴重な記録をまとめた美しい映画です。
映画館での上映が終了したあと、配信やディスクなどで見ることができるかはわかりません。
アアルトのことに興味がある方はぜひ映画館へ脚を運ぶことをおすすめします。
私とイラストレーターの火詩さんで運営しているYouTube『くらしの学校』でもアアルトが手がけた住宅「ルイ・カレ邸」を紹介しています。
こちらも併せてご覧いただけたら嬉しいです。
サムネイルは火詩さんが描いてくださったイラストです。
HP↓
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