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海外での塩対応、差別それとも侮辱…?

フランスで怒りのオーバーヒート

フランスでひさしぶりに怒りがオーバーヒートしてしまいました。

「うちでのシステム処理を
まだ済ませてないから荷物を渡せません。
また来てください。」

通販サイトで購入した商品の
受取サービス場所(スーパーマーケット)
でのお話です。
※フランスにはコンビニがありません。

☒ 荷物は私の目の前にある
☒ 身分証明書も見せた
☒ 受取サービス場所に荷物が到着してもう3日
☒ 到着確認メールも見せた
☒ 商品支払も既に済ませてある

それにここは、
配送会社の物流の諸事情により
勝手に荷物が転送されてしまって、
普段の生活圏内から遠いんです。

「今日は渡せません。また来てください。」
という担当者の方に、

私は納得するまで出直さない
と心に決めていたので、

数々の質問、
数々の代替案とで
食い下がりました。


差別でも侮辱でもなく、これかも

ちょっと理解しがたい、
ちょっと理不尽、
ちょっと納得いかない、

と感じる対応を海外で受けたら、
こんな対処方法があります。

1. 本来の目的は?自分の中でもう一度クリアにする

この場合、
①今、荷物を受取ること 
それから
②自分が納得・安心できるよう、自分のために可能性を探ること
です

2. 納得・理解できるまで質問する

「どうして今、システム処理作業をできないのですか?」
と尋ねてみました。

3. 考えられる代替案を提案する

  • スマホで荷物バーコードの写真を撮ってもらって、そのバーコードを後でスキャンしてもらう

  • (お店にクレームや損害が発生しないことを証明するために)私の自筆の引責文とサインをお店に受け取ってもらう(フランスでは、日本で言う印鑑押印済の書類に相当します)

  • システム処理担当者にシステム処理のやり方を電話で確認してもらう

今、荷物を受け取ることが最重要だったので、上記のことを投げかけてみました。


海外では、日本では想像しづらいことが、色々と起こります。

海外にいる人、
海外に行ったことのある人から、
あれは、日本人に対する差別だと思う
と時々聞くことがありますが、

ほとんどの場合、
その国の文化・習慣に対する誤解
のことが多いです。

また、海外と一言でいっても
文化が均一なわけではありません。

移民が多い場所・国の場合、
移民の出身国の文化・風習が
移民の中で優先されることがある
からです。

たとえば、
「海外でベンチに座っていたら、唾を吐かれた。差別だったと思う」
という日本の友人がいたので
よくよく話を聞くと、
唾を吐いたのはアフリカ系の方だったと言います。

一部のアフリカ系の方の中には、
場所を構わず唾を吐く方々がいます。
もしかすると、
友人の目の前を通ったアフリカの方は
日常的にしていることを、
悪気なくしただけなのかもしれません。
それに対して、友人の頭の中には
「人前で唾を吐くのは失礼なこと」
という日本の常識がきっと働いたのかもしれません。

「この国には、こんな習慣・風習がある」

と知らないと、これはなかなか想像し難いですよね。

ちなみに、私の場合、
フランスに住んで16年になりますが、

差別的対応を受けたのは
16年の間に1度だけ
です。

話をもとに戻すと、
塩対応に見えていた担当者の方の態度は、

私に対する個人的なものかと
最初は思いましたが、

あの方の文化だったのだと、
いろいろやりとりしてみて
理解できました。

思い込みはブサイクを作る

塩対応だと思っていた担当者の方が
最後には責任者に電話をかけてくれて
対応策を探してくれたものの、

私も納得できたので、

対応に満足したことと
お礼を伝え、出直しました。


今回、怒りでオーバーヒートしてしまったのは、
「私は客。不便さをこうむる立場ではない」
という前提があったからだと思います。

イラッときたら、

前提が相手と異なっているかも

と考えると少し冷静になれるかもしれません。


サービスを提供する人も
サービスを受け取る人も
対等

こんなサービス受けたいなと思ったところで、
そういうサービスを提供してくれる人や場所がないとしたら
その願いは叶うことがない
でしょう。


システム処理してくれる人の存在を
この日、改めて実感し、
その仕事にありがたさを感じました。

勝手な思い込みで
イライラしている自分の顔は
最高にブサイクだったはず。


海外にいても、
相手に納得できなければ、
伝えたいことは伝えてもいいんです。


ただしそれは、
客だから何を言ってもいい
ということではないですよね。

本当の目的を叶えるために、
お互いの理解の溝を深める気持ちで
コミュニケーション
してみませんか。


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