「サステナブルツーリズム」 皆さんはこの意味を説明できますか?
「サステナブルツーリズム」というワード。皆さんも年々耳にする機会が増えているのではないでしょうか?
サステナブルツーリズムは同義として「持続可能な観光」と表現されることもあります。
ここで一つ皆さんへの問いかけです。
「サステナブルツーリズムとは何か?」
この問いに対する答えを説明することができますでしょうか?
なかなか難しいことかと思います。
(スッと思い浮かぶ方は、さすがです。
ぜひコメントにてお考えを共有いただけると嬉しいです。)
そもそも「サステナブルツーリズム」、ないしは「持続可能な観光」の定義があまりにも曖昧で、その界隈の人びとの間にも、その捉え方についての差異が生じています。
今回は、北海道ニセコ町のサステナビリティ・コーディネーターとして活動させていただいている筆者が、その活動を通じて学んだ知見(サステナブルツーリズム(持続可能な観光)とは何か?)について共有させていただきます。
(※以下、「持続可能な観光」で統一させていただきます。)
「従来の観光」との比較
まずは、「従来の観光」と比較しながら、それぞれの「登場人物」と「必要なこと」をみていきたいと思います。
登場人物
「従来の観光」における登場人物としては、主に「観光客」「観光事業者」が挙げられるかと思いますが、「持続可能な観光」においては、それらに加えて、その土地における「住民」「地域社会」が登場します。
また、「持続可能な観光」はその土地の「環境」「文化」とも密接に関わりを持つこととなります。
必要なこと
「従来の観光」において必要なこととしては、大きく分けると「マーケティング」や「プロモーション」、「受け入れ環境整備」などが挙げられるかと思いますが、「持続可能な観光」においては、それらに加えて、「観光」による「住民、地域社会」への影響を計画的に管理することが必要になります。
併せて、「観光」による「環境、文化」への影響も計画的に管理することが求められます。
「持続可能な観光」の定義まとめ
「持続可能な観光」に係る定義についての簡単なまとめは下記の通りです。
新たに「住民」「地域社会」「環境」「文化」が登場する。
「観光」による「住民、地域社会、環境、文化」への影響を計画的に管理する必要がある。
「従来の観光」の主役は「観光客」と「観光事業者」でしたが、「持続可能な観光」では、その土地で暮らす「住民」そして「地域社会、環境、文化」がいかにして守られるかが重視されます。
万が一、観光による「住民、地域への悪影響がある場合」には、観光地がその悪影響を「把握し、改善計画を立て、モニタリングし、公表する」という一連の作業を行う必要があります。
そうすることで、以下のようなハッピーサイクルが生まれるのではないかと、私は考えています。
読者の皆さんが、「サステナブルな旅」、「持続可能な観光」をリサーチする際に、ぜひ、これらの定義をご参考いただければと思います。