マガジンのカバー画像

(読み切り小説)短編集

6
「ふらりと立ち寄り、さらりと読める」を目指して。読み切りの短編小説をひとまとめにしました。
運営しているクリエイター

#短編小説

(読み切り小説)合わないメガネ

(読み切り小説)合わないメガネ

おっとっと、、イテテ💧

イスに座ろうとして思い切り外し
まぁまぁ大きな尻もちをついた私。

隣に座る同僚が
納期ギリギリの作業の手を止めてまで
心配する始末。

えっ、大丈夫?
あれ、昨日床ワックスの日だったっけ?

私のイスの滑りが良いせいなのかと
同僚は卓上カレンダーで
清掃業者が床にワックスを掛ける日を
確認したが全然、来週であった。

違うの、これ
これのせいなんだ💧

あら、メガネ

もっとみる
(読み切り小説)雪だるま改のジレンマ

(読み切り小説)雪だるま改のジレンマ

それは明らかに変な出来栄えの
多分悪ふざけで作ったんだろうな。

誰かが1体の雪だるまに
拾った枝かなんかで手のみならず
足までも増やした。

何か、、やっぱりちょっと変だね💧

隣に並んだ仲間の雪だるまが
ぽつりと言った。

うん、何だろ
全然馴染めない、困ったな、、。

かなり広大な手入れの無い更地
いつしか誰かが雪だるまを作り置き
それがひとつふたつと増え
今年は豪雪という事もあり
気付け

もっとみる
(読み切り小説)絆、キラリ

(読み切り小説)絆、キラリ

その昔、まだ人間が
獣の皮で作った粗末な衣類を身に付け
ようやく松明のようなモノに
あかりを灯せるようになった頃のお話。

あら、また火が消えた。

山肌に沿った洞穴は
夜になると強い風が絶えず吹き込み
何度灯しても火は消えてしまう。
当番を割り当てて誰かしらが毎日
朝まで寝ずに番をする日々。

他の生き物の侵入を防ごうと
知恵を絞り足元の悪い崖に居を構えても
屈強な身体を持つ獣たちが
夜な夜な恐

もっとみる
(読み切り小説)海底(うなぞこ)ロマンス

(読み切り小説)海底(うなぞこ)ロマンス

浦島太郎に登場する亀って
サイズ的にウミガメっぽいな、と
なんの気なしに思ってたんですよね🐢

スミマセン、ここから
かなり長文で語ります(謝罪から入る)

まぁ、ウミガメ説(仮説)🐢
海から現れて海に潜るんだし
私だけじゃなくて誰かしら
おおよそ見当付くような事を
大発見みたいに思ってました(笑)

そしたら、とにかくウミガメだとしたら
あれって、、陸に上がるのはメスだよね
ウミガメのメスだ

もっとみる