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いのちの根源…東日本大震災の被災地の活動から

富岡町つつじ再生プロジェクト
復興庁「心の再生事業」からスタートした富岡町のコミュニティ活動の中で。
2022年度1回目のワークショップ
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福島県の沿岸部。
東日本大震災で避難区域になった地域の活動です。
富岡町で町の花「つつじ」を接木から育て、街を花いっぱいにする事業。
つつじを里親さん(参加された各ご家庭)で育てながら、私たちの愛着のある地域の思いを感じたり、育てます。
震災地域の方々は、この11年の間に住む場所が変化したり、暮らしが大きく変化しました。
揺れ動く心の葛藤を感じ、心の渦を感じながら生きているかたも多くいます。
このコミュニティ活動に集まった人同士のコミュニティで、つながりや心の養いを「つつじ」という心を魅了する命と私の命を相互に循環させて行います。
この事業は今年で3年目。
小さな赤ちゃん「つつじ」を育てるのは まるで子育てのよう。
今のつつじの状態は、小学生〜中学生の歳の頃になったでしょうか。
つつじにとって最適な環境に合わせ適宜、手を差し伸べ共に成長を楽しみます。
つつじの先生は、私の生まれた福島県須賀川市の「大桑原つつじ園」の渡辺さん。
そこは子供の頃何度も足を運んだ場所。私も故郷を思い出し、感じながら参加させていただいていました。
この活動から、みんながつつじを育てる先生になって、生育方法だけではなく、つながりを育むことや、人同士の温もりを思い出し、感じ、養われることを意図しています。
8月と10月はつつじの生育に関するワークショップ。
12月と2月は、参加者みんなの「心の中にある富岡町」を呼び覚まし、再生し、形にしていくワークショップを行います。
心の中にある声が聞かれ、皆で寄り添い、大切にされること。つつじを実際に植えて、その後も次世代につつじを楽しむことができる町の再生です。過去、このつつじにどれほどの人が心が養われてきたのでしょうか。地元の方々の声の中にその想いが溢れています。
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一人の力は小さいかもしれないけれど、
思いを持った仲間と今まで培ってきた自分のスキルを合わせて活動する。一緒に丁寧にチャレンジしていく。
NVCのトレーナーMikiがいう。「ひとりでやらない」「あなたにはサポートしあえる仲間はいるの?」その言葉の意味をかみしめます。
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コミュニティ活動でも必要になることとして、「尊重」と「傾聴」、そして「声を並べる工夫」があります。
女性支援に携わる専門職の方々と「傾聴」について学び、一緒にロープレした時、
「傾聴」が難しいと多くの方が声にしました。

NVCで大事にしている、自分の命の声(自分の感情とニーズ)に意識を向けられると、自然に答えが見えてきます。
余分な力の入らない、リラックスした状態で、命が求めている声に動き出せる。
答えは自分の中にある。(相手の中にある。)
ただそうであることを、一緒に繰り返し、確認していくことで、自分の発した言葉や思っていることは自分の真実を表現しているのかどうかや、自分は何がしたいのか、何ができるのかに気づきを開いていくこと。選択するというパワーを握りしめること。
「傾聴」の目的と意味を深く深くく感じました。
自分にも相手にも「尊重」を向け、
聴く/聴かれること 声にならないけれど確かに存在する私の声の承認、尊重。
それらを大事にしていく「工夫」。
同じ方法はなく、答えはない。
体験的に実践するなかで、手にしていく私にとって確かなものを大事にしたい。
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出会ってくださった皆さんと この体験を一緒にできていることが大きなパワーでもあります。
真実を手放さないこと(声に出すかどうかは必要に応じて変えられる)に、進んでいけることに心から感謝しています。
たとえ表現された言葉がなんであれ、何か大事なことが含まれている表現であること。そこに耳を傾け尊重します。(その人にとっては精一杯の表現方法なので、その表現が自分にとってインパクトがあったとしても「その声を聞かせてくれて、ありがとう」と受け取りたい。そしてそのインパクトを受けた自分自身にもケアを向けていたい。)
富岡町をつつじでいっぱいにしたいなって。
震災前の夜ノ森駅がどれほどたくさんの住人の方の胸に焼き付いているのか、肌で感じさせていただけたことにも感謝があります。発される言葉一つ一つに想いがある。甘い感覚と共に抱きしめているその姿は美しく、私の中にある感覚と重なった。


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