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愛知県豊根村

今回は去年「若葉のふるさと協力隊」という制度を利用して滞在した愛知県豊根村での体験を書いてきます!


愛知県豊根村とは?


豊根村は愛知県の北東部に位置していて、長野、岐阜、静岡と接する場所なんです。豊根村の方は週末の買い出しに行くとき静岡のスーパーを利用しているのだとか。豊根村の地形は茶臼山をはじめとした山々が連なる渓谷型です。村の93%を森林が占めているのだそう。人口は私が行った時には1000人を下回り、豊根村の森林に生息している鹿の頭数より人口が少ないそうです。コンビニは1つもない場所です。また交通機関も少ないため、豊根村へ名古屋から行くには隣町の駅でおり、車で30分ほど行かないとたどりつくことができません。私は都会の視点からみると不便な生活に魅力を感じ、豊根村に行くことに決めました。




過疎地なのに若者が多い!?

私が豊根村に行って驚いたことが「若者が多い」ということでした。一緒に活動していく中で、地域おこし協力隊の制度を利用し移住してきている方やこの制度をきっかけに家族で移住された方など移住者が多いと感じました。職場の人間関係に悩み思い切って仕事を辞め豊根村に来て活動している方、草木染めから服を作る事業を起こしている方、有機栽培で果物、野菜を育てている方など様々な活動をしている方が見えました。活動していく中でみえてきたことは、自分の哲学、考えを芯に持ち、自分らしく生きているということでした。

地域おこし協力隊の方が作ってくださったオーガニックの
スイカ

豊根村での活動

私は豊根村で里芋の畑の雑草抜き、ブルーベリーの収穫の手伝い、そばの種まきなど様々な農業のお手伝いをさせていただきました。また豊根村で取れるゆずを使ったゆずみそ作りのお手伝いもさせていただきました。里芋の雑草抜きでは、間違えて苗を抜いてしまいました。それくらい見分けが難しかったです。ブルーベリーのお手伝いでは、農家のおばあちゃんと一緒に収穫しました。ブルーベリーの木は丁寧にお手入れされていてブルーベリーが自分の子供のようであると話す姿が印象的でした。継ぎ手がおらずこの先どうしようかと悩んでいらっしゃいました。そばの種まきでは、自分たちで土を耕すところから始まりました。人の手で土を耕すことは、自分が想像していたよりも体力も、気力も必要で大変でした。それと同時に土づくりの大切さを改めて実感することになりました。ゆず味噌作りでは、山に生息するゆずをとってきて味噌を火にかけながら作るところから始まりました。味噌を焦がさないように、かき混ぜる作業は熱く、体力の必要な作業でした。このゆず味噌は道の駅や、豊根村の飲食店で提供されています。この工場を経営するご夫婦とお話ししていると、後継者の問題や、販売販路の少なさ故の赤字経営などの問題について話してくださいました。過疎地での現実に向き合う大切なきっかけになりました。


間違えて抜いてしまった里芋の苗
収穫したブルーベリー



ゆずみそが添えられた豊根村のお店の定食



豊根村で養殖が盛んなチョウザメ定食
みょうがごはん(豊根村でみょうががよくとれるそうです)
豊根村の方々と花火

林業

豊根村は森林が9割を占める場所です。よく木々を観察してみると、杉やヒノキが多く生息していることに気がつきます。これは高度経済成長期に植栽された人工林であると教えていただきました。その時に植えられた木々は現在利用可能になっています。つまり伐採期を迎えているということです。理想はきって、使って、植えるという循環を作ることです。しかし現実は国内の林業従事者が減少し、この循環を作ることは困難であり、放置され森林が荒れています。豊根村でも成熟した人工林が手付かずのまま放置されている現状を目の当たりにしました。

鹿の骨


まとめ

過疎地、田舎ならではの人の温かさ、課題など様々なことを自分で現場に趣き、五感で感じることの大切さを学びました。また自分自身のことを理解できていなかった自分にとって、豊根村で経験したことや人との出会いは新たに自分を見つめ直し、自分がどう生きるかについて再考する機会になりました。豊根村の方々には感謝しかありません。また地方で活動する若者の活動や生き方、考え方について興味、関心を持ち研究したいと考えるようにもなりました。


参考文献

https://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/genjo_kadai/pdf/2_shinrin.pdf

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