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タイ | ミュージック・ジャーニーvol.18

皆さん、民音ミュージック・ジャーニーへようこそ。
今回は、東南アジアの中央に位置するタイへ、駐日タイ王国大使館の皆様とともにご案内いたします。
タイには、歴史を物語る絢爛豪華な宮殿や古代遺産、寺院、美しい熱帯のビーチなど、魅力的なスポットが数多くあり、毎年多くの観光客が訪れています。

人々が賑わう輝く首都 バンコク
華やかな大都会の賑わいと、厳かな仏教文化が息づき、古今の歴史と文化が見事に調和した都市、バンコク。1782年より現在に至るまでタイの政治・経済・教育・文化の中心として発展しつづけ、近年ではさらに「東南アジアのハブ」と称される先進的な国際都市へと成長を遂げました。
チャオプラヤー川と運河に囲まれたラッタナコーシン島と呼ばれる旧市街は、荘厳かつ華麗な王宮をはじめ、街のいたるところに由緒ある仏教寺院の黄金に輝く伽藍を見ることができます。

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先進的な国際都市バンコクの景観

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タイ第2の都市チェンマイ
バンコクの北方約720キロに位置するチェンマイは、「北方のバラ」とも謳われる美しい古都です。
1296年にピン川のほとりに建設されて以来、この地域を中心として、さまざまな民族が交流するなか、建築や仏像の様式、言葉や料理、工芸の分野などで「ランナー文化」と称されるタイ北部独自の文化・伝統が育まれてきました。現在でも工芸が盛んな街として知られ、近年はその伝統をベースにしたタイ芸術の拠点ともなっています。

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ラーチャプルック花博記念公園

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壮大な歴史が眠る遺跡の街・アユタヤ
アユタヤは14世紀中ごろから400年以上、アユタヤ王朝の都としてタイの中心であり続けた都市です。
チャオプラヤー川とその支流に囲まれた地形は水運に恵まれ、17世紀はじめにはヨーロッパと東アジアを結ぶ国際貿易都市として繁栄しました。
苔むした仏塔のチェディ、大草原に悠然と横たわる涅槃像、素晴らしい建築美を誇る歴代王の離宮など、現代にその当時の姿をつたえる荘厳な遺跡群は歴史公園として整備され、1991年にユネスコの世界遺産に登録されました。

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美しい海、自然豊かな国・タイ
カオヤイ国立公園はタイで初めて認定された国立公園で、2005年7月に世界自然遺産にも登録されました。カオヤイとはタイ語で「大きな山」という意味で、その名のとおり面積の85%が森林に覆われ約95種の樹木から成ります。園内では様々な動植物を観察しながら散策ができます。

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タイ南部のアンダマン海に面するタイ最大の島で、世界有数のリゾート地として知られるプーケット。エメラルドグリーンの海と真っ白な砂浜の美しさから「アンダマン海の真珠」と呼ばれています。年間を通してビーチリゾートやマリンスポーツが楽しむことができます。

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タイの珍しいマーケット
国内を流れる川や運河、沼を華やかに彩るのが「水上マーケット」。船上で雑貨や食料品などの買い物ができるタイの伝統的な市場です。新鮮なフルーツや野菜、肉、魚介などを山積みにした小舟が水上を行きかい、毎日、意気盛んな売り声が響いています。

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タイの伝統的な芸術文化
タイには様々な舞踊形式があり、大きくは伝統的な古典舞踊と民族舞踊の2つにわけられます。
サンスクリット語の大叙事詩である古代インドの「ラーマヤナ」をタイ語に翻訳した「ラーマキエン」から題材を集めたものが多く、もともとは宮廷舞踊として、スコータイ王朝やアユタヤ王朝の時代から伝承されてきました。タイ舞踊は、木琴や笛、太鼓などの伝統楽器で編成された楽団の伴奏にあわせ、繊細な美しい指の動きと、しなやかな腕の動作で感情を表現します。
タイの古典的な演劇形式を用いたタイ仮面劇「コーン」は、2018年にユネスコ無形文化遺産に登録されました。

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ここでタイ王国大使館から推薦されたタイの仮面舞踊劇「コーン」の「スープマンカー:ハヌマーンの冒険」より、2つのシーンをご覧ください。

この作品は、世界に「秩序」と「正義」をもたらすヴィシュヌ神の英雄であり化身であるラーマの栄光がテーマになっており
王子と魔王トッサカンとの戦いのシーンが描かれています。ここでは猿の軍隊の指揮官ハヌマーンが活躍しますが、指先までに及ぶ繊細で優雅なダンス、アクロバティックで迫力ある戦闘シーンはもとより、きらめく衣装、白檀の扇、花の腕輪、金色の仮面などの装飾品も見どころです(映像は、それぞれ約25分、タイ語のみで字幕はありません)。

初めにご覧いただくシーンでは、ハヌマーンが、強大な戦力をもつ魔王軍の偵察に向かいます。

次の映像では、戦いの末に捉えられたハヌマーンがランカ国の処刑場に連れていかれます。

民音では、1984年のマリンロード音楽の旅〈1〉「タイと沖縄~その華麗な舞踊」(タイ国立民族舞踊団)公演をはじめ、タイ王立舞踊団やタイ人形劇の公演、プーミポン国王御作曲作品の特別演奏会などを開催してまいりました。

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2019年、MIN-ONグローバル・ミュージック・ネットワークにおいて、日本の伝統楽器奏者、吉井盛悟氏らをタイに派遣し、バンコク、チェンマイで公演をおこないました。その中から、タイのトサポーン氏が演奏する伝統楽器ラナートと和楽器のコラボレーションをお楽しみください。

「Peaceful song/朝花~長朝花」

〈ラナート〉
船型の共鳴箱をもった木琴。硬質な木製音板を2本の紐でつなぎ、共鳴箱の上に吊った打楽器。演奏には2本の小型バチを用いて打つ。

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最後に、駐日タイ王国大使館よりご紹介いただいたタイ王国文化省「バンディット・パタナシン芸術研究所」の舞踊をお楽しみください。
この研究所は、マハー・チャックリー・シリントーン王女殿下が1997年に命名し支援する機関で、タイ文化の継承と繁栄を目的に、卓越した芸術家を育成しています。

1.「神々の王への崇拝」
アユタヤ王朝初期の舞いからインスピレーションを受けた舞踊。王が神になる即位大典で、天使や天女が喜びに溢れ祝賀する様子が表現されています。

2.「アユタヤ王朝の民」
アユタヤ王宮の優美なタイ人女性のしぐさからインスピレーションを受けた舞踊。衣装から夜の宮廷行事に行く様子が伺えます。

3.「自由の国」
タイの4つの地方(北部地方、中部地方、東北地方、南部地方)の人々の美しさと楽しさを表現する舞踊。

4.「バンコク」
タイ語ではクルンテープ(天使の都)の特徴を現代的な舞踊で表現。天使や天女が舞い、王宮やトゥクトゥク(三輪タクシー)などバンコクの美しい様子を影絵で表現。

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皆さん、タイへの音楽の旅はいかがでしたでしょうか。
音楽の旅はまだまだ続きます。次回もどうぞお楽しみに。

協力:駐日タイ王国大使館、バンディット・パタナシン芸術研究所
写真提供:タイ国政府観光庁

Min-On Concert Association
-Music Binds Our Hearts-

この記事は英文での提供もしています。
https://www.min-on.org/10082/min-on-music-journey-no-18-thailand/

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