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フィンランド | ミュージック・ジャーニーvol.30

皆さん、民音ミュージック・ジャーニーへようこそ。
今回は、北ヨーロッパに位置するフィンランド共和国へ、駐日フィンランド共和国大使館の皆様とともにご案内いたします。

フィンランドは、国土の約30%が北極圏にあり、およそ10%が湖沼と河川で占められ、湖の数は18万を超えます。森林面積も国土の3分の2に及び、自然の豊かさではヨーロッパ随一といわれています。

また2021年、国連が発表した世界幸福度ランキング(所得、健康と寿命、社会支援、自由度などの要素を基準にランク付けした調査)では、4年連続世界第1位に輝き、国民の充実した生活の様子が伺えます。

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美しい自然に囲まれた首都ヘルシンキ
約65万人が暮らす国内最大の都市ヘルシンキは、フィンランド湾に面し、その複雑な地形から、小さな湾や半島、島々が街に広がり、美しい景観にあふれています。市街地には、斬新な外観の現代美術館や中央図書館、文化ホールなどが建ち並び、人々の目を楽しませています。フィンランドはサウナが本場で、市内の至るところにはサウナが点在し、日々、幅広い年代層の市民が利用しています。

市の郊外にあるロイフヴオリ公園には、315本の桜の木が植えられ、毎年5、6月の開花時期になると大勢の花見客が訪れます。

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世界遺産スオメンリンナの海上要塞
ヘルシンキ近郊の6つの島には、18世紀頃に築かれたスウェーデン統治時代の海上要塞が残されています。これは、当時、対立していた隣国のロシアからの攻撃に備えるために造られたといわれています。1991年には、「スオメンリンナの要塞」として世界文化遺産に登録されました。島へはヘルシンキからフェリーで渡ることができ、ピクニックにも利用されています。島内にはレストランやカフェが軒を連ね、観光名所として賑わっていますが、約800人の島民が暮らす居住区にもなっています。

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サウナ本場の国のフィンランド
フィンランドには、人口540万人のフィンランド人が同時に入れるほど、サウナの数が存在すると言われています。ホテルやスポーツ施設はもちろん、大学や企業にも備わっており、なかには観覧車に乗ったりアイスホッケーを観戦しながら入れるサウナもあります。湖畔のサウナでは、熱気で火照った身体を、湖水に浸けてクールダウンさせることができます。

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サンタクロースが住む村
世界では1年に1度しか会えないといわれるサンタクロース。しかしフィンランドでは、年中会うことができます。その場所は、フィンランド北部、ラップランド地方のロヴァニエミにあるサンタクロース村。そこを訪れると、いつもサンタクロースが出迎えてくれます。村の郵便局には、毎年、世界中から何十万通もの手紙が届いているそうです。

▼サンタクロースの住所はこちら
Santa Claus, Santa Claus’s Main Post Office, 96930 Napapiiri, Finland.

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北欧ラップランドの魅力
北欧3カ国とロシアに広がるラップランドには、約6000人の先住民サーミ族が暮らしています。彼らが身に着ける衣装はコルトと呼ばれ、フェルト地の色彩豊かな民族衣装です。ほとんどが女性の手によって織られますが、地域によって装飾が違うため、デザインを見れば一目で出身地が分かるといいます。

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ラップランドには、自然豊かなフィンランドならではの珍しい宿泊施設が点在し、なかでも「ガラスイグルー」という天井の一部がガラスに覆われたキャビンでは、運が良ければ、視界いっぱいのオーロラを仰ぎ見ながら一夜を過すことができます。

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ユニークなスポーツとイベント
フィンランドのカレリア地方の伝統的なゲームをもとに開発されたスポーツがモルックです。ボーリングのピンに似たスキットルと呼ばれる木製のピンを一カ所に集め、モルックと呼ばれる木製の棒を下手で投げて倒します。倒れたスキットルの状態によって点数が加えられ50点ピッタリになるまで得点した方が勝利となります。

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“フィンランドには変わったイベントが多い”といわれていますが、「奥様運び選手権」もその一つです。1992年に国内で初めて大会が開催され、1995年から世界選手権が開かれるようになりました。全長約250mのトラックで、夫が妻を背負い、複数の障害物を乗り越えながらゴールを目指します。その他にも「エアーギター選手権」や「携帯投げ選手権」など、80種を超える珍しい競技が実施されています。

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世界が憧れるヘビーメタルの聖地
ヘビーメタルとは、ロックを基調とした重厚な音楽ジャンル。1970年代、イギリスやアメリカで発展しましたが、実は、フィンランドはメタルバンドの多い国でヘビメタ大国として知られています。毎年ヘルシンキで開催されている北欧最大のヘビーメタルフェスティバル「Tuska(トゥスカ)」は、1998年の初開催以降、参加者が増え続け、今では3日間で3万人以上を動員し、世界中のファンが熱狂しています。

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民音がこれまでフィンランドから招聘したアーティストの中から、いくつか曲目をご紹介します。
はじめに、2016年に開催した「スヴェング」の公演より、フィンランドが生んだ大作曲家シベリウス作曲の「フィンランディア」と、ポップなメロディの「スヴェングタイム・ラグ」の2曲をお届けします。
ハーモニカだけで自在に音楽を奏でてしまう驚異の演奏をお楽しみください。

<プレイリスト>
1.「フィンランディア」スヴェング

2.「スヴェングタイム・ラグ」スヴェング

<スヴェング>
フィンランド出身で名門シベリウス・アカデミー出身者を中心に2003年に結成された個性豊かなメンバーのハーモニカ・カルテット。

次に、2019年、日本・フィンランド外交関係樹立100周年を記念して開催された「ラヤトン」の公演より、愛と生と死について表現したラヤトンの代表曲をお届けします。
各地で感動を呼んだ彼らの美しく澄んだハーモニーをお楽しみください。

<プレイリスト>
1.「ロマンス」ラヤトン

2.「バタフライ」ラヤトン

<ラヤトン>
1997年に名門シベリウス・アカデミーを拠点に結成された、男女6人組のアカペラ・グループ。フィンランド国内のみならず、全世界で年間100回以上のコンサートを行っており、特に北欧ファン、アカペラ・ファンの間では、カリスマ的存在として絶大な人気を博しているグループです。

最後にフィンランド大使館お薦めの音楽家をご紹介します。

1.「同じ空の下で」 イーダ・エリナ
イーダ・エリナはフィンランドの伝統楽器カンテレを現代のポップやロックと融合させた演奏で人気のポップカンテレ奏者。ギターのスラップ奏法を取り入れたり、誰もが知るマイケル・ジャクソンなどのカバーで沸かせたり、数々の有名ロックバンドと共演したりするなど、斬新な彼女の活動は大きな注目を集めています。国内外で多くのライブを行い、2020年の大統領主催の独立記念日レセプションでも演奏を披露。シベリウス音楽院卒。北海道教育大学での留学経験もあります。

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2.「これがフィンランド!」 フータヤット
Mieskuoro Huutajat(男声合唱団 叫ぶ人)1987年にフィンランド北部の街オウルで結成された、歌わない合唱団。 20〜40人の正装の男性たちが、静かに列を作り、国歌や童謡、有名な詩を叫ぶ、フィンランドらしいユーモア溢れる合唱団です。

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3.「Bittersweet」アポカリュプティカ
フィンランドを代表するチェリスト3人とドラマーによるチェロ・メタル・バンド。1993年、シベリウス音楽院在学中に結成され、「メタリカ」のカバーを演奏し好評を博したことでデビュー。世界で数百万枚のアルバムセールスを記録。世界のトップアーティストとの共演にも積極的で、日本の布袋寅泰やL’Arc-en-Cielのhydeがヴォーカルを務めるロックユニットVAMPSともコラボレーションをしています。

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北部では太陽の沈む時間が短く、夜でも明るい「白夜」という現象が見られます。
最後にVisit Finlandが制作した観光用の映像「Happiness Finland」をご覧ください。©Visit Finland

皆さん、フィンランドへの音楽の旅はいかがでしたでしょうか。
音楽の旅はまだまだ続きます。次回もどうぞお楽しみに。

協力:駐日フィンランド大使館
写真提供:フィンランド政府観光局

Min-On Concert Association
-Music Binds Our Hearts-

この記事は英文での提供もしています。
https://www.min-on.org/10618/min-on-music-journey-no-30-finland/

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