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右膝をやってしまった。 経過観察32日目(手術後2日目)

生まれてこの方、キャプテン翼をまともに読んだことがない。わかることといえば日向くんが地を這うシュートを打つのと、翼くんが主人公であることと、石崎くんは顔面ブロックを得意としていることくらいだろうか。ハッキリと自信持って言えるのはそれくらい。

いきなりですが、ここまで頑張ってかしこまってきた文章を止めます。そもそも正しい使い方が出来てると思ってないので、それならもっと砕けた文章でラフに書くほうが楽なので。
というわけでフランクに書かせてくだせえ。

右膝の状態

術後1日目の地獄と、先人たちから聞いていたのはその通りで朝と晩に飲んだ痛み止めなんてまるで効いていなかった。昨日の21時の時点で「寝るのを諦める」という早くも弱音を吐いたつぶやきをした。これは不貞腐れの意味と諦めの意味だ。この痛みが嫌なのはもちろんだが、何とかして眠るためには捉え方を考えるしかない。ということで「不貞寝をする」に至ったのだ。これが功を奏したようで、AM0時と3時に来るアイシングの交換の時以外の時間はぐっすり眠っていた。そして今日書き始めたのは朝の8時だが、痛みは割と落ち着いている。膝の痺れの範囲もかなり縮まったし、松葉杖の移動も昨日ほど辛くはない。余裕でPCからnoteを書ける。
たった1日我慢しただけでこんなにラクになるものなのか。

素晴らしい。

寝ると回復するっていうのはほんとだ。
リハビリの先生に聞いたら、回復には個人差があります。三日辛い人もいます。だってさ、私なんぞ全く地獄ではなかったようだ。

入院してからひしひしと感じている。病院での生活、入院生活では学びの場が多い。


ありがたみ

手術によって約20時間の空腹の時間を強いられたが、断食を経験している私にとっては(失敗したが)なんのこっちゃない。我が母校国士館高校で鍛えた忍耐の術を使えば容易い。
だが20時間ぶりの食事が身体に沁み渡る瞬間はかなり驚いた。
断食に失敗したあとのバナナとは全然違う、温かみのある味だった。
ベタな表現だが、自分がなんとなしに趣味程度で創って感じる「美味しい」と過酷な状況を克服した後に食べる「旨い」は全然違う。
たまにどこかで見る、無人島生活で久々に味わう魚の味みたいなのは少しわかる気がする。ありがたみとはこういうところでも感じられるもんだ。


ご飯ばっかりで嫌じゃないですか?

病院の食事はおいしく食べているが、やはり量が足りないので購買もしくは自販機で買い足している。無料で飲めるコーヒーなんかもあったりして私としてはとても快適だ。
今朝も自販機へ行き、パンを買いに行ってきた。

「ご飯ばっかりで嫌じゃないですか?」

私より先に自販機に来ていた車椅子の女性に声をかけられた。
いいえ。確かに私はこうしてパンを買いに来ていますが、ご飯が好きなので退屈はしません。

といえばこの場で話は終わるのだが、病院内で患者さんとはまともに話したことがなかったので良い機会である。

「そうですね。僕もそう思ってパンを買いに来ました。」と答えてみると

「そうよね。ここの自販機にあるパンとか麺とかって、患者さんは食べていいのよね?」

そりゃ食べていいに決まっている。制限が無い限りは。
ただ病院となるとやはり違うのかもしれない。カロリー計算された食事が提供されている以上、他のモノを摂取することを不安視しているのかもしれない。また年齢のこともあるのかもしれない。
なんてことを考えながら、その場をやり過ごして自室へ戻る。
その女性は私より一回りくらい先の世代だったので、たしかにパン党になっているのも頷けるな。あの方は今後の食生活でしんどい思いをしそうなので、今度また食堂で合った時に話をしてみようと思う。


理学療法士と作業療法士の違い

入院しているし、せっかくなので普段触れ合ることない人達とは積極的にコミュニケーションを取っていきたい。
昨日リハビリに来てくれてた先生は作業療法士だったが、今日来てくれている先生は理学療法士の方である。これまでも怪我をして通院してきたが、そういえば今まで出会ってきたのは理学療法士ばかりだった。
そこで今朝に作業療法士の方に違いを聞いてみた。まず資格を取る上で学ぶカリキュラム自体が違うことが一つ。それと、作業療法士は精神病棟や高齢者向けの方へ働きかける場合が多いらしい。理学療法士はやはりスポーツ系の患者を見ることが多い。
最大の理由は特徴である。例えば、怪我して「階段を上がるのが困難な人」に対して、装具をつけて階段を上がることを提案したり、松葉杖の指導をする人が作業療法士の基本のやり方である。(おそらくそれくらいは理学療法士も出来るだろうけども。)逆に道具を提供せずに、「階段を上がるためにスクワットをして上がれるようにしましょう」という提供をするのが理学療法士だ。
なので、入院病棟には作業療法士が比較的多く駐在している。高齢者が比較的多いからである。病院によっては上半身を作業療法士が、下半身を理学療法士が診るという分け方もしているんだとか。こういった話を聞けることは中々ないので大変面白い。

ボディコントロール

実はリハビリの最中に先生に褒められた。さすがスポーツされてるだけありますと。そういったポジティブな声かけをしてくれるとやはりリハビリも頑張れるので嬉しいことだ。
Twitterにあげてみた パテラセッティングのリハビリ 
膝下にタオルを押しつぶして四頭筋と内側広筋に刺激を入れるリハビリだが、今までは「ただタオルを押しつぶせばよい」とばかり思ってた。だがリハビリの場合は「膝の皿を上下するように」意識する程度で良いことを教えてもらった。要は、これの目的は”鍛える”ではなく”感覚を取り戻す”ためのモノなのでこの動きだけで十分なのである。スポーツをやっている多くの人はこの細部をコントロールすることに長けている。
実際に皿の上下運動は結構難しい。最初の数回やれば慣れるが、たしかに四頭筋を力まずにここを意識することは普段運動をしていない人には難しい、というのはわかる。「そこを先生に褒められた」という事実をこうして鼻息を荒くしてアピールしてます。笑


再腱手術のこと

一番痛みがあるのは右内側の脛の上部。腱に使ったハムストリング腱がそこまでつながっており、そこから摘出しているので痛みがあるのは仕方ないこと、更に半月板の縫合もしているため痛みが強いのは避けて通れないことを聞いて、昨晩の苦痛は納得した。
私が行ったハムストリング腱の移植をSTG法をといい、膝蓋腱からの移植をBTB法という。

詳細は⇩
医療法人弘仁会三条整形外科スポーツクリニック
こちらがわかりやすい。


それと、リハビリ開始から3カ月くらいするとかなり調子が上がってきて動きも軽くなってくるらしいが、同時に移植した新しい腱は3カ月立つと弱ってくるので油断は禁物である。そのタイミングで再断裂してしまう人もいるということだ。手術した腱に血管が通ることで強度が増してくるらしいが、それまでには1年以上を要する。つまり復帰してから1年半くらいは念入りに様子を見ながらプレーする必要があるのだ。
こうして自分が怪我したことにフォーカスして知見を深められるのはとても貴重である。なんて研究し甲斐がある日常なんだ。


とにかく、こういった社会的に貢献する志を持った人と真剣な話とか自分が考えていることを打ち明けると本当に楽しいし、思いもよらぬ収穫がある。
やはり生きている内には色んな人と出会い、コミュニケーションを取るべきだ。確実に世界は変わってくる。

今日からシャワーも浴びられるので、生活が元に戻りつつある。
自分の回復力を感じながら、無理せずリハビリを続けて証明していきたい。

全然ラフな文体で書けていないことに気づくがここまで書けば手遅れだ。
明日くらいには膝が治ってそうな勢いだが、そういう気持ちでいた方が治りも早そうであろう。

ひとつよしなに。


株式会社美好所属
市川SC所属 27番


みのってぃ。

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