Op.48 2018年12月初旬

Samstag-Montag, Dezember 1-10

これといった理由はないが、振り返ったことを文字に起こすまでの余裕がなかった。理由がないから原因も突き止められないけど、たぶん、何か自分の中で一度封をしたんだと思う。そんな2018年12月。
なーんにも書かずにすっ飛ばすのはあまりに寂しいから、ちょこちょこ書いちゃおうかな。

1日(土)：
約1か月ぶりに千葉県に降り立った。船橋のデパートの入り口に誰でも弾いていいカラフルなピアノがあったけど、ちっちゃい頃からああいう場で手を挙げたり自ら進んで自身を曝け出すことが“どこか恥ずかしいこと”だと思っていた。21歳になってもそれは変わらぬこと。帰り道に人の輪の中心から千本桜が聴こえてきた。あの人は今、あのピアノを弾いてて楽しいのかな。

2日(日)：
引きこもっていた。起きたら独検の時刻は過ぎていた。次回にお預け。明日の内定者研修が憂鬱だし、試験曲の暗譜ができない。何のやる気も起きない。どうしましょ。

3日(月)：
久々に未来の同期と会った。音大ではみんなの前に立って、自分の言葉で、ひとりで何かを発表する場がない。チームのメンバーに迷惑をかけたくはないけど、私も恥はかきたくない。ねえ、どうやったら喋れるようになる？代表者としてチームの方向性を部屋中に向けて喋った時はただただ恥ずかしくて、どういう言い回しがいいのか、どの順で言えばいいのか、根本的なところからハテナだった。逃げなかったことが唯一の成長。
研修終わりにみんなで飲みに行った。はあ。いつも“疲れた”って口にしないように気をつけてるけど今回ばかりは言わせて。疲れた。ビールは本当はそんなに好きじゃないの。気づいたらサングリアだの赤ワインだの好き勝手に飲んでた。これを週5日もやれる自信なんかどこにもないよ〜〜。
でもね、今日の研修をサボらないでよかったって思えることはあったの。「これが、就活生の私が“仕事をするならこれしかやりたくない”って必死にしがみついた仕事だ」って、分かった。間違ってなかった。そこだけは確かだった。

4日(火)：
学校にちゃんと行った。えらい。休んだからって練習するわけじゃないし、卒業まであと数回しかないのに休んだら勿体無い。みんなと会いたい、ただそれだけなんだけどね。

5日(水)：
私がワンピースを着るなんて珍しい。まるで自分が主役みたいじゃない。今日は引き立て役なんだ、この役ができるのを楽しみにしてたんだ。

台湾のお土産で買ったクッキーを家に忘れて慌てて戻ったけど予定の電車には乗れなくて、予定より10分遅い電車の中で必死にGoogle mapのストリートビューでイメトレ予習。就活生の時、よくやったなあ。
事前予約しておいたお花屋さんに1分遅れで辿り着いてなんとか安堵。結局こういうのって、私好みになっちゃうんだよね。「21歳の男性のお誕生日お祝いで、青と黄色を入れていただけたら」って要望が200%叶えられたブーケは、予想よりもはるかに華やかだった。良いお店見つけたね、さすが私。なんて、良いことがあるたびに自分を調子に乗らせてしまうのが私の癖。
駅から徒歩1分のところにある、ずーっと行ってみたかった鴨肉の料理が食べれるお店でお祝いした。こりゃまた美味しかった。店長さんもユーモアのある優しい方だった。良い時間だったなあ！

さすが〜〜。って自分ばっかり満足してた一日だったけど、彼は楽しかっただろうか。良い21歳初日を過ごせただろうか。こんなんでよかったんだろうか。帰り道、ひとりになってからあれこれ聞きたいことが浮かんでしまうのも、私の悪い癖。
あ、そうそう。「イメージが青と黄色だったから」って後でネタばらししたら、「なんで黄色？」って意外なのか微妙なのか分からないけど、そんな返しをされた。蛍光とか真っ黄色とかじゃなくて、淡くてあったかい黄色。柔らかいクリーム色。彼から色んなことを日々感じている私が抱いているのは、そういう彼なんだけどな。オレンジじゃ強すぎるの。かと言って、白じゃ物足りないの。わかんないかなあ。

6日(木)：
暗譜ができない、本当にできない、面白いほどできない。できないできない、そればっかりで頭が占められてるのが先生にはバレていた。ごめんなさい。練習不足です。そして、自信のなさから来る不安です。全部、自分のせい。

7日(金)：
手術後2度目の病院。前回は診察の後もしばらく血が止まらなかったし、疼くような痛みで歩くのも辛かったけど、今回は少量の出血で済んだ。診察はめちゃくちゃ痛かったけどね。思わず目瞑って力んでしまった。嫌だもう。
病院のあとは近所のカフェでごはんを食べた。こんな身近にあるのに来るの2回目だなんてさ。周りからしたら勿体無いって言われるやつだ。
で、その序でに、美容院で髪を整えてもらった。パーマってとれちゃうの早いね。冬にこのショートカットは寒いや。似合うって言ってもらいたいがために、この冬は寒空の下で首元を晒します。

8日(土)：
何をしていたんだろう。たぶん、昼過ぎまで寝ていたんだと思う。これといった記憶がない。

9日(日)：
コンチェルトの合わせを朝9時からやった。これだけのために早起きして、片道1時間半ほどかけて、辺鄙なこの校舎まで来て、その流れで自分の練習もしちゃった。自己満てやつ。相変わらず、私のソロは下手。伴奏は最近楽しい。明日の弾き合いがーんばろ。

10日(月):
18時半からの弾き合い。てっきり、いつものレッスンのように1時間やってもらうんだと思ってたよ。月曜全休なのになあ。滞在時間40分。往復計3時間。もう慣れっこだけどさ。自分の曲も暗譜しなきゃ。
…ここで「練習しなきゃ」とはならないのが、もう分かれ道の片方突っ走ってる証拠。あーーもう。がんばる。

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