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父から受けた影響、2つ。│既婚者との恋愛、エロへの寛容

「女」そして「娘」としての私を語る上で、欠かせない存在がいます。

父です。

私は母よりも、父の方がずっと好きでした。
理由は叱ってこないから。

そんな父ですが「生きる上での影響を、これでもかというほど受けてきたんだな…」と言語化できたのは
最近のこと。


父から受けた影響は、大きく分けて2つ。
「既婚者との恋愛」と「エロへの寛容」です。

ぜひ目次をご覧になっても引かずに、お読みいただけると嬉しいです。


|社内恋愛という名の浮気

「40代・既婚男性の浮気率の高さ」というのをよく見聞きします。
私の父も、もれなくそれに該当する「40代・既婚男性」でした。

ただ、その事実を知ったのは時が流れ、私が20歳を過ぎてから。

大学時代のある日、母と出かけてお茶していたら、
急に母が「実はお父さん、昔ね…」と切り出したのです。

父が40代の頃、勤務先の女子社員(20代)と浮気していたー。


浮気の当時、私は10歳だったはずです。

そういえば、「小学生の頃、普段は母が我慢することで均衡を保っていた(ように見えた)父と母が、やたら大喧嘩してたな…」と、その瞬間思い出しました。
夫婦喧嘩は少なかったので、「そういうことか」と、すごく腑に落ちて。

そして、カフェという公的な空間にも関わらず、私、その場で泣いたんです。

はたしてこれは、母への同情だったのか、
父へのショックからなのかー。

|「お父さんは変じゃない!」

今になって思えば、この時の涙って、
「大好きなお父さんが、そんなこと…」という
ショックゆえではないかと。

この事実を知った20歳頃の私は、すでにネットを通じて自分より二回りくらい年上の男性と会って遊んでいましたが、
「父の浮気」という事実は、やっぱり大きくて。

「結婚しても、妻がいても、恋愛するのは普通のこと」。そう思うことで、
「お父さんは変じゃない!」と自分に言い聞かせていたのではないかと思うのです。


そして数年後、
私が「既婚者(妻帯者)と恋愛」したのは、
父の一件を受け入れようと無意識のうちに父の行動をなぞっていたー。

そう言えるのではないかと推測します。


ちなみに、
このことは  [1分小説]  きもち  にも描いています。


|喘ぎ声の聞こえる家

次の話題。「エロへの寛容」について。

すごい見出しだな、と我ながら思うのですが、
喘ぎ声とは、父と母のそれを指すのではありません。


今はどうか知りませんが、かつて父は自分の書斎で
日々、アダルトな動画を見ていました。

それはいいんです。
でも、問題は、いつも書斎のドアが開けっぱなし、かつ普通にスピーカーで音を出していること。

ゆえに、
ある時は控えめなボリュームで、
またある時は容赦ないボリュームで、
女の子の"あられもない声" が家の中に聞こえている。

それが、我が家の常態だったのです。

これって、普通のことでしょうか?
よくある家庭の光景?


少し前に、「呂布カルマ氏がHな画像を見てたら8歳の娘に覗かれて変態と言われた」として「性的虐待だ!」などと叩かれる一件がありました
(参考:中日スポーツ- 『呂布カルマ「アホなツイートだけ見たアホがさらに絶望して喜んでる」NHK番組に絡んだ自身への批判を一蹴』)。

父に対して「性的虐待だ!」と言うつもりはありませんが、
やっぱり、小・中・高時代の私は「これは一体…?」と疑問や困惑を感じる場面があったのは事実です。


それでも...。

きちんと仕事に行き稼いでくれるお父さん。
夏になれば国内外問わず家族旅行に連れて行ってくれるお父さん、
話の面白いお父さん。

そんな父を、嫌いになれるはずもなく...。
父に日々困惑させられてもなお、私は父のことが大好きなのでした。


|「性的なものは素敵なこと!」

人が環境に適応する能力って、すごいものです。

結果として、
当時のこの環境を、娘は自分の内に回収しました。



一つ屋根の下で、父が隠しもせずアダルトな動画を流しているものだから、
娘が同じようにエロ動画に興味を持ち見はじめるまで、恥ずかしながら、そうかかりませんでした。

もちろん私が "お年頃" だったのもあるでしょう。

でも、「父が好んで見るその手の動画を肯定的に捉えるようになった」…のは、
言い換えれば「私のエロへの寛容」は、
この父の姿なくして有り得ないのではないかと。


「性的なものは素敵なこと!」

潜在意識にそう刷り込まれた娘が、やがてネットを通じて "アダルトコンテンツを配信する側" 、
つまりアダルトチャットレディになったのも、
今考えれば父の存在ありきのものだったのかも……と思っています。


|まとめ 〜父から受けた影響

「お父さんは変じゃない!」と自分に言い聞かせるために、自分も既婚男性と恋愛関係になったこと。

父に嫌悪感を抱かないために、
「男性の性的な視線は、否定すべきものではない」と、自分の中に植え付けてきたこと。

これらは両方とも「大好きなお父さんを肯定し、受け入れたかったから」なのだと、最近になって分かった気がします。



愛人になったことへ影響はこの後の記事に譲りますが、

ひとつ言えるのは、
「この父じゃなかったら、おそらく、私は愛人になっていなかった」ということ。


身近すぎるゆえに見えにくい家族の問題。
理解するのには、時間がかかるものですね。

次回、「母編」に続きます。

長文お読みいただきありがとうございます。


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