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KS3PJ「還暦サブスリー」への挑戦③達成率0.0054%の意味

「還暦サブスリー」で宣言したゴール:2時間59分 達成率0.0054%について考えてみたい。人はそれを「不可能」と呼ぶ。この数字の困難度がどれくらいか、エンジニアとして考察します。

シックスシグマで考える:100万回でエラーは3.4回

モノゴトの発生は正規分布で表される。標準偏差という言葉を聞いたことがあるでしょう。偏差値で入学する大学を選んだりします。

また、大学受験で下図のようなグラフを見たことがあるでしょう。事故の割合、成功割合、不良品発生の割合、恋愛成功割合、あらゆるものは、概ねこの正規分布内に収まります。ゆえに標準偏差で難易度を測ることが出来ます。

以前、経営や経済界でシックスシグマが流行ったことがあります。GEがこれを用いて成功したことで、当時CEOのジャック・ウェルチ氏が有名になりました。日本企業もこぞってシックスシグマを目指しました。

ジャック・ウェルチ

分かり易く説明すると、偏差値シックスシグマまで品質を高めることで、エラーを出さない高効率で高収益の企業経営をするという考え方です。凄まじいまでの高品質です。

これを成し遂げるために、現場からトップまで、徹頭徹尾やる事を極めて厳密に定義し、それを愚直にやって初めて成し遂げる高品質です。私が慣れ親しんだモノづくりの世界、エンジニアリングの世界は、このような数字をもとに全てを管理します。

このグラフは100万回同じことをやって発生するエラーの数です。

シックスシグマ

図で分かるように、

シグマレベル 100万回あたりのエラー件数が
1σ ⇒ 690,000
2σ ⇒ 308,537
3σ ⇒ 66,807
4σ ⇒ 6,210
5σ ⇒ 233  0.0023%
6σ ⇒ 3.4 0.0003%

この6σシックスシグマが、如何に難しいかお分かりいただけたでしょう。


「還暦サブスリー」は6σシックスシグマへの挑戦だ

私が挑戦する「還暦サブスリー」はRUNNETの全日本マラソンランキング2019によると、

還暦サブスリーは16人

60歳以上でフルマラソン完走率は8.8%(26,076人/296,547人=全完走者数)

そのうち男子60歳以上のサブスリー達成は16人

つまり「還暦サブスリー」達成率は0.0054%です。

さあ、もう一度、正規分布の図を見ましょう。

シックスシグマ

経営ではエラーで考えますが、「還暦サブスリー」では成功で考えます。

「還暦サブスリー0.0054%」は5σより外で、6σより内側です。

つまり5σ(5シグマ)を目指しても達成できないのです。

目指すのは6σ(6シグマ)でなければなりません

エンジニアはこの数字の意味が如何に難しいかを正規分布で理解します。


どうやってシックスシグマを達成するのか

シックスシグマに慣れ親しんで、業務改革でコンサルしていた1990年代を思い出します。ならば、やり方は簡単です。

小さいエラーを、とにかく潰していく。ダメなものは絶対許さない。エラーはゼロにする。その繰り返しです。

それと同じことを「還暦サブスリー」プロジェクトでやれば良い。小さなことの積み重ねであり、積み上げです。飛び道具は使えない。地道にやるしかない。

なおかつ、ひとつひとつの実行タスクを吟味し、品質を上げる必要がある。低品質では脚を壊す結果になるからです。

このゲームは面白そうです。やり甲斐があります。


人と同じことをやっても、結果は人と同じ

「還暦サブスリー」は、普通にやってはまず不可能です。

つまり、誰かがやっていることをトレースしてやっても可能性はゼロに近いのです。自分で考え、様々な選択肢から最適解を「選ぶ」試行の繰り返しが必要になります。順列組み合わせでそれを試していては、ゴールへの時間が終わってしまいます。

やはりデータです。

データー管理で行くしか不可能を可能にする方法はない。人がやっている練習方法をそのままやっても成功は無いと思っていい。

こちらはランナーとしてはズブの素人なのだから、体はランナーにはなっていないし、1年半でランナーの体をこの歳で作るには時間が短か過ぎるし、老化の方が待ってくれない。

自分を信じて、ランニングパートナー「世界のサノアツ」の協力を得て、そして、信頼するTakeアスリート鍼灸院の田中猛雄院長にボディコンディションを任せて、この難問の最適解に挑む。

Takeアスリート鍼灸院


ここまでのストーリー

「還暦サブスリー」への挑戦① 宣言
「還暦サブスリー」への挑戦② トレーニング方針
ランナー諸君、チャリダーは次元が違うのだ
体幹トレーニング考
日々のボディケア
達成率0.0054%の意味


聴きもの:スマホでラジオ

走りながら聴くのにちょうどいい30分のお話です。

フランス人のエルワンさんは、在日24年のナチュラリスト、日々の走りを歳時記で語ります。富士を舞台に100マイル=160キロを日没後も走る耐久系に出場されています。食事は和食が一番と言われると、日本人としては嬉しくなります。

ラジオ_エルワンさん

ラジオ「世界のサノアツ」が語る50キロ走・レビュー編

ラジオ 続「世界のサノアツ」が語る50キロ走 

ラジオ 続・続「世界のサノアツ」が語る50キロ走

ラジオ 続・続・続「世界のサノアツ」が語る50キロ走

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付録

Quoraで回答:閲覧数150万回の三河屋幾朗
ダブルインカムからシングルインカムへ:2012.11.23
ダブルインカムからシングルインカムへ2:2013.12.14
快感:社会の鎧を脱ぐ:2014.2.1
シュフ主夫ばんざい:2013.12.17
妻への感謝:2018.7.23
3時ラー なるもの:2012.11.1
英語は40歳を過ぎてから:2018.3.28
日本縦断16日間:2010.6
Mt.富士ヒルクライム:2008.6
全日本Mt.サイクリング・乗鞍:2008.8
自転車でのトレーニング
自転車へのこだわり

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