宇宙を統べる者4

宇宙を統べる者|女の哲学

  あなたは大自然の気を吸って
  どこまでも大きく拡がっていく。
 
  あなたは星の瞬きの中で
  宇宙いっぱいに輝きを増していく。

   そんな風に用意された広大な御座で
  あなたとひとつになる。

   座しているあなたの上に跨り
  その広大さに私は
  ただ喜びを感じていた。

  一つに溶け合ったまま
  この大宇宙の中で無限に広がり
  歓喜に酔いしれた。

  静止した銀河は
  たくさんの星をたたえ
  果てしなく。。。
 
  エロティックな感覚は濾過された。

    エクスタシーとは呼べないほど純粋な
  振動とは言えないほどの静けさがあった。
 
  
  あなたを忘れた。

  あなたはもうあなたではなく
  何物でもなくなった。

  私は誰だったのか?
  それも忘れた。
 
  遠くから声がした。
  宇宙を統べる者よ、と。

  私の名前は
  宇宙を統べる者。

 
  心臓がコトリと動く。
 
  規則正しい鼓動が時を刻み始める。
  宇宙が目覚める。

  足元の銀河は無数の星を巻き込みながら
  ゆっくりと回転していく。

宇宙を統べる者1

  時を刻む鼓動の中で
  全てが呼吸とともに動き出す。
 
  混沌から秩序へ 秩序から混沌へ
  回転から崩壊へ 崩壊から回転へ
  調和から衝突へ 衝突から調和へ
 
  
  鼓動は止むことはない。
  私が生きている限り。
  心臓は時を刻み続け
  創造と破壊を繰り返す。
 
  やがて鼓動が止まる時
  私はあの無限に広がる静止した。

  泣きたくなるほど美しく
  純粋な宇宙に溶けて
  消滅する。
 
  なんと甘美な約束。。。。

  今は名前も忘れたあなたと溶け合い
  愛し合い
  くちづけをし
  微笑みあい
  ただ一緒に在る喜びで満たされる。
 
  あなたで満たされた息を吐き出すたびに
  至福が広がり
  宇宙を満たすあなたの愛を吸い込み
  震える。

  完全な静けさの中で
  愛おしいあなたと。。。

宇宙を統べる者3

(Photo: 一枚目©image of Universe)
(Photo: ©MikaRin)



 






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