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Naked Desire〜姫君たちの野望

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舞台は西暦2800年代。 世界は政治、経済、そして文化のグローバル化並びにボーダーレス化が進み、従来の「国境「国家」という概念が意味をなさなくなっていた。 欧州大陸にある、…
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2019年10月の記事一覧

Naked Desire〜姫君たちの野望

第一章 心の壁−21

「う、う、うーん」
アタシは裸のままベッドの中で両腕を上げて、勢いよく身体を伸ばした。
デジタル時計の表示は、朝の6時20分を過ぎていることを示している。
自分の左側に視線を向けると、隣で寝ているはずのオトコがいない。
なぜ、オトコが隣にいたのかって? そんなの決まってるじゃない。楽しんでいたからよ。
さて、ここで自己紹介といきますか。
アタシの名前はマルガレータ・ハンナ

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Naked Desire〜姫君たちの野望

第一章 心の壁-20

「悪いが、もう一度言ってくれないかな。どうも年のせいか、耳が遠いものでね」
部屋の主は視線を逸らせたまま黒革の椅子にふんぞり返り、せわしなくパイプをいじりながら返事をした。
「ですから代表、エルヴィラの襲撃は失敗しましたとご報告しているのですが」
男はいくぶん顔を青ざめながら、部屋の主に先ほどいった言葉を繰り返した。
男の説明を聞いた部屋の主は、視線を逸らしたまま「フーッ」

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Naked Desire〜姫君たちの野望

第一章 心の壁−19

「おいテメェ! さっきから黙って聞いていれば、いい気になりやがって」
キャサリンが今にも殴らんばかりに、キャサリンがつっかかってきたのを、私は彼女が羽織っている服の袖を引っ張って制止した。
「もうやめようキャサリン。こういう人間には、なにを言ってもムダだよ」
「クラウス、あなたにはがっかりだ。もう少し、分別のある言い方ができる人だと思っていたんだけどな」しょんぼりした表情を

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Naked Desire〜姫君たちの野望

第一章 心の壁-18

極めて事務的な口調で話しかけるヴォルテーヌ警部に対し、ラッシャーは露骨に嫌そうな表情を浮かべた。
「殿下には、どんな質問をしたのですか」
「それは、あなたが知る必要はありません」
「私は忙しい」
「私だって忙しいのです。ですが、これが私の仕事なのでね。ラッシャー総店長、是非事情聴取にご協力願いたい」警部は、慇懃な口調でラッシャーに声をかける。
「イヤだ、といったら?」

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Naked Desire〜姫君たちの野望

第一章 心の壁-17

2人の口論は、終わる気配がない。私が周囲を見ると、いらだちの視線を向けているのはキャサリンだけではない。捜査関係者も、それは同様だった。何人かが、ラッシャーとフリーダを見ながら、なにごとかひそひそ話をしている。どんな内容なのかは、おおよそ見当がつく。総店長が口論しているから、仕事がはかどらないのだ。
「あのう、ちょっとよろしいでしょうか?」
私とキャサリンに、一人の警察官

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Naked Desire〜姫君たちの野望

第一章 心の壁−16

「だったら、社員やアワマネに後を任せて、とりあえず現場に足を運ぶべきだったのではないですか?」フリーダは執拗に食い下がる。
今彼女が口にした「アワマネ」とは、アワリーマネジャー(以下HM)という、社員不在時に店舗運営を担うアルバイト社員のことで、全アルバイトの頂点に位置する。小規模店舗では2~3人いるが、グラーツ総本店だと、20人以上のHMがいる。この時間帯でも、最低4~5

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